保険 アリコ Moon of Samurai

ハヤテのごとく! 最終章 What A Wonderful World⑫「BROKEN MIRROR」 

 はやくもクリスマスイブのパーティがはじまりました。ここ数話で二ヶ月ちかくが経過しました。これまでのスローペースがうそのようです。あまりに話がはやくすすみすぎて異常だとしかいえません。ハヤテの誕生日もスルーされたし、ヘタすりゃ畑先生が打切り宣告をくらったのではないかと不安になります。
 そんな異様なハイペースのために今回はずいぶん見どころが多かった。

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一、某ネルフの司令部にそっくりな白皇の時計塔のてっぺん。

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二、これまでのヒロインとおなじく自己完結的に恋に敗北する西沢さん。

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三、サンタコスプレのヒナギク。へそだしサンタコスプレのヒナギク。へそだしヒナギク!

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四、打切り漫画もかくやとばかりの唐突な最終決戦風味。

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五、いきなり通行人に暴力をふるう主人公。

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六、再開発がどうのと称してムラサキノヤカタにやってきた一見ひとのよさそうな男は作中最低最悪の外道だった。
 というわけでついにハヤテの父親が登場しました。その顔を見ての第一声がとなりにいるハルさんにむけての「千桜さん逃げて!!」って、ほんとうに、マジで、疑問の餘地がカケラもないほどの邪悪なのでしょうなあ。





ハヤテのごとく! 最終章 What A Wonderful World⑪「oath sign」 

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 マリアさんがいなくなったことでひきこもりに逆もどりのナギはハヤテに依存するばかりです。白皇学院でクリスマスに大規模なパーティがひらかれると聞いても心はうごきません。こうして庭城への道がひらくお膳立ては着々とすすむのでした。




機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第43話 「たどりついた真意」 

 マクギリスによるクーデターの第一段階は実働部隊に三日月がくわわったこともあって成功裡におわりました。その報告を石動からきいたマクギリスは自分も動くといい、そこから衝撃の回想シーンにうつります。

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 絶句。
 マクギリスがおさないころにその手を血でそめたというのは三日月とかわりません。しかしマクギリスは力をもとめてそのころのたったひとつの武器である自分の容姿を売りものにするようになりました。そこでファリド家の当主イズナリオにみいだされ、おおぜいいる稚児のひとりにくわわり、努力と才能と上昇志向のおかげでイズナリオの後継者の地位にまでのぼりつめたものの、当然のことながらマクギリスの心がみたされることはありませんでした。
 なにやら『BANANA FISH』のアッシュ・リンクスを彷彿とさせるおいたちです。そういえば金髪に碧の瞳なのはおなじですね。しかしマクギリスはアッシュにとっての奥村英二のようなかけがえのない存在になってくれたであろうガエリオを自分から裏切り、情よりも力をもとめたわけですが。

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「俺には、まだ力が必要だった。
 そして見つけた。いま、この世界で最高の力の象徴……権力、気力、威力、実力、活力、勢力、そして……暴力。
 すべての力をたばねる存在。ギャラルホルンのトップ、アグニカ・カイエル……真理を」


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 タービンズをめぐるあれこれの件で謹慎処分をうけたクソカスのイオクがマクギリスのクーデターを鎮圧する任務に参加できるようクジャン家の郎党連中がラスタルに直訴しました。これでちょうど四十人目とのことです。あんなクソカスのどこがいいのか、それともギャラルホルン全体をみわたせばイオクみたいなクソカスが聖人君子に見えてしまうのか。もし後者だとしたらマクギリスがその真情はどうあれギャラルホルンを変革するのを否定しづらくなるし、ファリド家の郎党どもがマクギリスのクーデターによろこんで参加するのもうなづけます。イオクが聖人君子ならマクギリスは神話の英雄でしょう。

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 マクギリスはとうとうおめあてのもとにたどりつきました。ガンダムバエル。しかしガエリオはアグニカ・カイエルとよびます。その真意はしばらくあとで判明するとして。

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 なんということでしょう。まさかあのヴィダールの正体が第一期のラストでマクギリスに殺されたはずのガエリオ・ボードウィンだったとは! 最大級の衝撃的事実です、ここ五分くらいで。

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 ガエリオはあらゆる分野で自分よりも優秀なマクギリスの友だちになりたいとねがい、それがかなったと思ったら結局はマクギリスに利用されていただけでした。しかしマクギリスをねたむこともなく、出自を鼻にかけることもなく(マクギリスがファリド家の人間だと思いこんでいただけかも)、相手の悪い面がぜんぜん目にはいらないガエリオは、いい意味での貴種でありお坊ちゃんです。
 ところでいま思ったのだけれどマクギリスの生いたちや性格を考えれば、底抜けに人のいいガエリオのことを心の底では縊り殺したいほどに嫌っていたんじゃないんですかね。モグラが太陽を憎悪するように。

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「おかげで決心がついたよ。愛情や信頼、この世のすべての尊い感情は、おまえの瞳にはなにひとつうつらない。おまえが理解できるのは、権力、威力、暴力、すべて力に変換できるもののみ。ここにいるということは、乗れるのだろう。
 バエルに乗れ」

「てっきりとめるのかと思っていたが。俺がこれを手に入れることの意味、わかってるんだろう。
 それとも一度は死んだ身、なにも失うものはもたないと?」

「いや、逆だ。いまの俺は多くのものを背負っている。しかしすべて、おまえの目には永遠にうつらないものたちだ。おまえがどんなに投げかけられても、受けいれようともせず否定するもの。
 それらすべてを背負い、この場で、假面をはずしたおまえを全否定してみせる」


 どうやらガエリオはこれまでずっとマクギリスのことを観察していて、その正体を自分なりにつきとめたと確信できたからこそ自分の姿を相手に見せるつもりになったのでしょう。そしておそらくマクギリスが人として尊敬に値する男だと信じられれば、カルタや自分にしでかしたことを水に流すかはさておきすくなくとも保留して、マクギリスのクーデターに参加したはずです。しかしマクギリスが力を得てやることといえば破壊しかないと判断した。だからマクギリスに敵対するし相手を全否定すると宣言したのです。劇場版ナデシコの月臣元一朗のことばをかりるなら
「たしかに破壊と混沌の果てにこそ新たなる秩序は生れる。それゆえに産みの苦しみを味わうは必然、しかし。
 草壁に徳なし」

ということでしょう。マクギリスに徳なし。
 だいたいガエリオがマクギリスを本気で失脚させるつもりならかんたんな話でした。親父のところへ顔を出してマクギリスのこれまでの所業をあらいざらいぶちまけたらそれですんだはずです。それをやらなかったのは、マクギリスのギャラルホルンを改革するという意志に大義があるかどうかを見きわめたかったからです。そして妹のアルミリアになにも知らせずマクギリスの婚約者のままでいさせたのも、マクギリスは妹を決して悪いようにはしないだろうと信じていたからにちがいありません。
 あれほどの目にあったというのに実のところガエリオは根っこのところでは何も変っていません。人のいい御曹司のままです。しかし甘ちゃんもここまで筋金入りだとキライにはなれません。

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 バルバトス推参。
 三日月の空気をよまないところは好きだけれど今回ばかりはしゃしゃりでてくるんじゃねえと画面にツッコみました。この場の主役はあきらかにガエリオとマクギリスであって三日月は御邪魔虫の第三者です。てーか三日月はマクギリスともガエリオとも命と信念をかけての戦いをするほどの因縁がないんですよね。ラストバトルの相手がだれになろうとイマイチ盛りあがらないんじゃないでしょうか。
 なおガンダムヴィダールはやっぱりアイン搭載で、そのおかげでガエリオは三日月と互角に戦えるのでした。ところでギャラルホルンのちょっとマッド入ってる整備士によればガエリオはアインを介することで脳への負荷なしに阿頼耶識をつかえるらしいけれど、あれだけの戦闘力をリスクなしに得られるってのはちょっと虫がよすぎませんかね。やっぱり戦闘が長時間つづいたり劇甚をきわめるものになったりすればガエリオの四肢のひとつくらいはもってゆかれそうな気がします。このアニメ、そういう世界観だもん。

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 で、三日月がガエリオの相手をしているうちにマクギリスはガンダムバエルを起動しました。ギャラルホルンの創設者アグニカ・カイエルの魂がやどると説明されたので、要するにアイン搭載のガンダムヴィダールみたいなものでしょう。それをマクギリスが操縦できるようになったのがアインの阿頼耶識施術のデータのおかげなのだから皮肉な話です。マクギリスは運命などとつごうのいいことを言っていましたが。

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 アインの力をかりてもバルバトスとバエルを敵にまわしたのでは分が悪いとガエリオは退却しました。かつてヴィダール時代にマクギリスをまえにしてもジュリエッタとの合流を優先したことといい今回のことといい、ガエリオはずいぶん冷静です。
 で、退却するにあたってガエリオはむかし火星で三日月と出あったときに阿頼耶識システムについて拒絶反応をしめしたことについて謝罪のことばをのべました。律儀というかなんというか。三日月は絶対にそのことを根にもっていやしないのに。つーか完全に忘れているはずです。
 ところでガエリオのこのあたりの一方通行的善意は第一期のクランク二尉とあんまりかわりがありません。まあ三日月は三日月で相手の思いを汲むつもりなんてさらさらなくて自分のやるべきことをやるだけなのだからお互いさまではあります。もしガエリオが退却しなければ「べつにいいよ。どうせあんたはここで死ぬんだから」とか言ったにちがいありません。このアニメはクーデリアみたいな健全な常識人をのぞけばメインキャラはみんな最初からわかりあうことを抛棄しています。

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 で、ガンダムバエルの操縦者はギャラルホルンの頂点に立つ者だとマクギリスは演説をぶちます。ラスタルがバエルをさして錦の御旗といったので、マクギリスのことばにウソはないのでしょう。しかし三百年も封印されていたような機体をまえぶれもなしにもちだしたところで心からマクギリスにしたがおうと考える者はすくないのではないでしょうか。明治維新で天皇が錦の御旗になったのは、神代からつづくとされる皇室の神聖性にくわえ、江戸時代に知識人のあいだでひろまった朱子学と国学、ペリー来航に端を発する外圧、諸外国への幕府の対応への不満など、とにかくいろんな要素があったからです。もうちょっと視聴者を納得させられるだけの段取を脚本家にはふんでほしかった。

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 時をおかずしてガエリオもその顔をさらして逆賊マクギリスを討つと宣言しました。ガエリオの父の呆けたようなような表情が印象的です。無能ではあっても善良な人なのでしょう。ガエリオのお人好しの性格はたぶんに父ゆずりかと思われます。
 ところでマクギリスとガエリオはともにギャラルホルンの改革をこころざしているはずです。そのちがいはといえばマクギリスは急進的改革派でガエリオは漸進的改革派といえましょう。かつてのガエリオは自分もマクギリスも次世代のセブンスターズなのだから、このまま経験と実績をつんでゆけばギャラルホルンの実権をにぎることは確実であり、その立場をもちいて問題点を改善してゆけばいいと考えていたのでしょう。それが旧体制の領袖ともいうべきラスタルの配下になるというのは、マクギリスと戦い功績をあげることで戦後のセブンスターズ内での発言権を増し、のちのちのギャラルホルン改革のための地盤づくりをもくろんでいるのだ、と思いたい。
 ところでマクギリスのクーデターに参加した将校のなかにはおそらくボードウィン家の郎党もいるはずです。ガエリオがマクギリスの盟友だった件でマクギリスにことばたくみに派閥に組みいれられたのが、ガエリオの生存を知って離反するような展開になったら熱い。
ボードウィン兵A「ガエリオ様のおことばを聞いたか。俺たちはマクギリスにだまされていたんだ。いまからでもおそくはない、あのかたのもとに馳せ参ずるぞ」
ボードウィン兵B「だがマクギリスはバエルの操縦者じゃないか」
ボードウィン兵C「俺たちの主は三百年まえのアグニカ・カイエルではない。いま生きていらっしゃるガエリオ様だ!」

とかいうやりとりでもあろうものなら俺は感涙にむせびます。



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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第42話 「落とし前」 

 「復讐」なんかをして失った姉が戻るわけではないと知ったフウな事を言う者もいるだろう。許す事が大切なんだという者もいる。
 だが、自分の肉親をドブに捨てられてその事を無理矢理忘れて生活するなんて人生はあたしはまっぴらごめんだし……あたしはその覚悟をして来た!
 「復讐」とは自分の運命への決着をつけるためにあるッ!

 冒頭ナレーションで名瀬のかたきうちについてあれこれ語っていたけれどイマイチうまいと思えなかったのでエルメェスの名ゼリフにかえてみました。こういうのをしゃべるのが女だとドスがきいていなくていけません。やはりエルメェスみたいな兄貴でなければ!

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 OPが終ったら舞台はすでに戦闘のさなかでした。鉄華団はいつにもましてひとりひとりが獅子奮迅のはたらきを見せ、テイワズのナンバーツーのジャスレイの子分どもを相手に圧倒的優勢に戦いをすすめます。
 こういうのはこのアニメの定型ですね。大物風をふかせるキャラがいても、いざそいつが鉄華団の敵として実際に干戈をまじえる事態になると案外モロくて、戦うまえに心配していたような被害がぜんぜんでないパターンがおおい。結局のところ鉄血世界の実力者はみんな張子の虎で、世界がうすっぺらなハリボテに見えてしまうというのが難点です。
 だが今回ばかりはそれでいい。仇討の相手が意想外に強くてこちらの被害も甚大だとか、妙にねばられて視聴者にストレスをたまらせるよりはボッコボコにやられてゆくほうがスカッとしていい。

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 ハッシュが三日月に戦場をまかされたときの顔がイタチのコラ画像を聯想させるのでならべてはってみました。連載中はいいたいことをいったけれど『NARUTO』は偉大な漫画です。コラ素材として。

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 麾下の部隊はたよりにならず、水面下で同盟をむすんでいるはずのイオクからは聯絡がないときて、絶対的な優位にあるという確信が足もとからくずれはじめたジャスレイは、ヒューマンデブリ部隊を投入しました。阿頼耶識もちなので平凡な傭兵よりは腕がたつものの歴戦の強者ぞろいの鉄華団にはやはり歯がたちません。で、リーゼントはおなじヒューマンデブリの出身どうし思うところがあるのではないかとダンテやチャドにそれとなくたずねたけれど相手の返事は冷静なものでした。
 かれらのクールさに故障を申したてるつもりはありません。実際問題として相手が何者であろうと現時点では敵であり自分を殺すつもりでかかってくるのだから情け無用に戦うのはむしろ当然です。しかしそれとはべつに、鉄華団の活躍がヒューマンデブリの大量投入をうながしたという背景があるわけで、そういう要素をいかさずにチャドらにしゃべらせるという脚本には不満があります。このアニメは設定や説明がものがたりにうまく聯結していない印象をしばしば感じます。

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 ジャスレイのマヌケ描写、つづく。マクマードを蹴落してテイワズの親分になるつもり満々だったのにケツに火がついたから子分のすすめにしたがってマクマードに鉄華団への仲介をたのんだものの先方はなにもかもお見通しでしたとさ。マクマードの親父さんよ、その手際のよさをもうちょっとでいいから名瀬が死ぬまえに発揮できなかったのかねえ。ギャラルホルンとの手打に名瀬の命が必要だったとはいえ、そこをどうにかするのが圏外圈最強の男の腕の見せどころだろうよ、と無茶を承知で言いたくなります。

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 腹の底から「ザマミロ&スカッとサワヤカ」の笑いが出てしょうがねーぜッ! という感じでジャスレイが天誅をくらいました。あえていうならもうちょっとジャスレイがブザマにみじめったらしく任侠としてのプライドも何もかもほうり捨てて命乞いしたあげくにブッ殺されてくれたらさらによかった。てーかジャスレイの左右の子分どもがオタオタするばかりでなく「考えてみりゃ悪いのは全部オジキなんだからコイツの首をさしだせば俺たちの命ばかりは助かるかも知れない」とソロバンをはじいて見苦しさMAXの内輪もめをやってくれるんじゃなかろかと期待したのだけれど結果はごらんのとおりで連中はずっと無能な取りまきのままでした。まあ無能な取りまきにすぎないからジャスレイなんぞの左右にいるのだろうけどさ!
 というわけでスゲーッ爽やかな気分だぜ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ~~~~~~~~ッといいたいところだけれど去年の古いパンツの臭いをもちこしたような不満ものこります。ジャスレイ陣営がこれほど弱っちい連中だというのなら名瀬は自分の首を唯々諾々とギャラルホルンにさしださずに鉄華団と共闘してテイワズをのっとっちまえばよかったのではないかと思ってしまいます。ただでさえタービンズはテイワズ傘下でも武闘派でならしていたのだし、それに命知らずの鉄華団が加われば天下無敵でしょう。なあにマクマードの親父さんを電撃的に監禁拘束してテイワズの相違というかたちでジャスレイを破門してしまえば勝利は確実、ギャラルホルンのほうはどうにかなったんですよ。たぶん。きっと。
 もちろんそんなことを提案されても名瀬は首をタテにふらなかっただろうし、あとだしジャンケンだとわかってもいるけどさ! 死んだ子の年をなんべんだって数えたくなるさ! 名瀬とアミダの人生やラフタの将来と、ジャスレイみたいなクソカスの命とじゃ、どうやったってつりあいがとれねーよ!

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 マクギリスがこのタイミングでとうとう蹶起しました。ギャラルホルンの腐敗を糺弾し、ラスタルがガランとつながっていたこと、イオクがタービンズの非戦闘員を虐殺したことを公表してみずからのクーデターの大義名分とします。こうしてギャラルホルン攻撃の根拠となったのだから名瀬が死んだことは無駄ではなかった、とは思えません。むしろ逆に、名瀬の死はマクギリスの道具のひとつにすぎないわけで、タービンズも鉄華団もしょせんはギャラルホルンという巨大組織の勢力あらそいに利用されるコマでしかないのだというむなしさを痛感するばかりです。それでも鉄華団は名瀬の仇討ちのためにテイワズの盃を返上したうえはマクギリスにすべてを賭けるしか道はなくなったのでした。



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今週のジャンプ一コマレビュー 2017年11号 

・佐伯俊先生描き下ろし「ヒロイン大集合」SPポスター!!

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 三年半くらいまえに佐伯先生の描いたジャンプヒロイン水着グラビアポスターとにたような企劃です。ヒロインらが服を着ているからか、あのときよりもキャラの判別がラクでした。そのなかでいちばん分りやすかったのが『火ノ丸相撲』のレイナです。絵も表情もポーズも完璧。ナミや照橋さんはあまりにていないけれど、まえのポスターでも描かれたのをおぼえているのでまちがえることはありませんでした。あとワートリは長期休載中なのに千佳ちゃんが参加していたのはうれしかった。おなじく長期休載中のハンタとのあつかいのちがいが気になるところですが。
 いちばん分りにくかったのが中央奥の青髪の子で、どれだけ首をひねってもさっぱり見当がつかず、巻末のもくじを見てようやく『デモンズプラン』の情報屋のヒロインだと分りました。そこのあんた情報屋か!? ええそうよ私が情報屋。


・『U19』

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 六連続新連載の第二段は、超管理社会の大人らに反抗する学生らの活劇もの……これだけだと七十年代のノリですね。いまどきの漫画らしく能力バトルものになりそうですが。主人公はどうやら糸使いらしい。能力バトル漫画の主人公にしてはショボイ印象だけれど、そこは作者の腕と見せかたしだいでしょう。
 さて作品世界の大人どもは主人公の敵になることが決定しているので主人公やヒロインの身内のほかはことごとくクズというわかりやすく、かつ不愉快な設定になっています。しかしたとえばこのあと主人公にブチのめされる未来しか想像できなさそうな体罰教師も仔細にみれば、反抗的な態度の主人公に対してもホメるべきところはちゃんとホメる、ヒロインがてつだってくれたら廊下から教室まで聞えるような大声でホメるし相手が下心アリと知ってもなおホメる、冒頭で女生徒を丸刈りにするけれどそれは再三注意したあとでのことと、必ずしも最低最悪の教師というわけではありません。

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 特にヒロインとのやりとりのところだけ切りとって見たら、ちょっとデリカシーがないだけのいい先生です。
 もしこういうところを作者が意図的に描いたのだとしたら、体罰教師が暴力的なのは社会の悪影響をうけたためだとかいう展開になるかもしれませんし、さらにおしすすめれば大人といってもいろんな人間がいるような複雑で重層的な世界になるのかもしれないけれど、作品世界にただよう不快で不健全な雰囲気から察するに、そういうのはあまり期待できません。


・『ブラッククローバー』

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 ラドロスのレーザービームみたいな魔法攻撃をまるで熱したナイフでバターを両断するように切りさきながらつきすすむアスタでした。ラストの見開きで黒い片翼とともにラドロスをブッタ斬るアスタもカッコよかったけれど俺としてはうえの絵のほうが好みです。
 なに? 魔法をまっぷたつにしただけではアスタにあたるだろう? 大丈夫だ、問題ない。斬鉄剣でまっぷたつにされた銃弾が五右衛門には絶対にあたらないのとおなじ理窟です。


・『鬼滅の刃』

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 異常聴覚の善逸をもってしても内面が読めないしのぶさん。読者もこの人の性格をイマイチつかみかねています。サイコさん入っているかと思えばお館さまや柱たちのまえでは炭次郎にやさしくしてくれたし。なかなか一筋縄ではゆかない人です。つーかこの漫画の登場人物はどいつもこいつも一癖ありすぎ。

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 機能恢復訓練のたびに炭次郎と伊之助が憔悴してもどってきて返事もろくにしてくれないので不安MAXモードで訓練場へ行ってみたら女の子とのキャッキャウフフ要素のあるリハビリ訓練だと知って激昂赫怒する善逸でした。しかし善逸はあいかわらず亢奮すると日野日出志キャラみたいな目玉になるなあ。
 で、その訓練の成績はモチベーションの高さもあいまって善逸がいちばん出来がよく、二番目は伊之助でした。炭次郎はいいとこなし。これまでの炭次郎の活躍とくらべたら意外の念に打たれるものの、そもそも生れもった才能でいえば炭次郎は鼻のよさをのぞけば特段すぐれたところはありません。いっぽう善逸は性格こそアレだけれど元柱がわざわざ借金の肩がわりをしてまで弟子にしたほどの逸材だし、伊之助は我流で鬼殺隊の隊員をブチのめしたあと最終選別にも生きのこって鬼殺隊に入ったという化物スペックの持主です。炭次郎の強さはフルメタの宗介みたいに意志の力によるところが大きい。そもそも炭次郎はかつて鬼に対してもやさしさを捨てきれないことで鱗滝さんに鬼を斬るのは無理だと内心で見かぎられたことがあるように、もともと殺しあいの場に身を投じるような男ではないのです。

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 そんな凸凹トリオもカナヲを前にしてはひとしなみに手も足も出ず、まっさきに伊之助がガックリきて、つぎに善逸があきらめました。訓練場にやってくるのは真面目デコの炭次郎ばかりなり。伊之助はともかくとして善逸よ、女の子に対してあれほどムダに情熱を燃やしていたくせに手がとどかないとなると早々にあきらめるんだな! ひさしぶりに善逸をブン殴りたくなりました。

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 で、そのカナヲは目がいいようです。主人公とその仲間たちがそれぞれ五感のひとつにすぐれているというのは『トリコ』を思い出します。
 というわけで対応リストをつくってみました。

嗅覚……炭次郎、トリコ
聴覚……善逸、ゼブラ
触覚……伊之助、サニー
視覚……カナヲ、ココ

 こうしてみると共通点がぜんぜんねーな! かろうじて炭次郎とトリコがともに主人公であるのと、カナヲが毒使いの可能性がのこっていることくらいだぜ! 善逸なんかゼブラのまえに出たら確実に腰をぬかすよ!

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 一秒間に10回の呼吸ができるようになれ!!
 つぎは10分間息をすいつづけて、10分間はきつづけろッ

 というわけで強くなるための呼吸法と聞いてジョジョを思い出したしだいです。それができるかできないかで天と地ほどの差がでるというのに鱗滝さんが炭次郎に指示しなかったのは、たぶんよほどつらい修行であるうえに炭次郎の身体がまだできあがっていないと判断したからでしょう。でも鬼殺隊のブラックぶりを考えると、もしリサリサ先生がジョセフにつけた呼吸法矯正マスクみたいなのが開発されたら問答無用でヒヨッコどもにつけさせると思います。鬼殺隊の隊員になれば炭次郎が蝶屋敷に入院できたようにそれなりのフォローはうけられるようだけれど、それまでは見こみのないヤツは死んであたりまえという雰囲気だからなあ。


・『火ノ丸相撲』

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 仲間と掴んだ大金星!!
☆VS鳥取白楼戦決着!!新展開突入Cカラー!!

 前回ラストの“新章突入”とは文言がちょっとちがっています。しかしアオリを見るかぎり新展開にちがいはないようで、いったいこのあと『火ノ丸相撲』はどのようなストーリーになるのでしょうか。

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 われらがダチ高が高校最強の白楼相手に勝ったと小関部長らが大喜びしていました。その気持はスゲーよくわかる。しかしあまりにも和気あいあいとした幸せムードなものだから、このままの浮れた思いで決勝にすすんだらダチ高がウソのようにボロ負けする結果しか想像できない……

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 と思ったらレイナがみんなの気持をひきしめてくれました。おお、ちゃんと仕事をしてくれたぞ。

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 そして火ノ丸もくわわってダチ高はふたたび一丸となって高校相撲団体日本一をめざす……ってこれのどこが新章突入なんだよ! フツーに団体決勝にすすむってだけじゃねーか! 新展開突入っていうのすらはばかられるレベルだよ! あやまれ! この一週間不安で不安で昼寝もできずに夜に寝るばかりだった俺にあやまれ!

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 好きなシーン。前回ラストでガッツポーズをとった火ノ丸が我にかえって頭をさげるところです。まわりのだれもとがめないだろうし、読者も気にしないようなところなのに、火ノ丸はちゃんと己を恥じる。そういう自分を律するところが火ノ丸の数あるいいところのひとつです。


・『背すじをピン!と ~鹿高競技ダンス部へようこそ~』

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 最終回です。見ようによっては打切りと取れなくもないけれどこれまでの掲載順をかんがみるに円満終了とみるべきでしょう。個人的な感触にすぎないもののアンケートはとれていたと思いますよ。
 さてこの漫画をひとことでいうと、インフレバトルについてこれなかったキャラが主人公の作品という感じです。そりゃ経験も才能もナシ、熱意といっても常人のレベルを超えるものでないのだから、小学生にはいるかはいらないかのころからダンスを続けていて一生の仕事にするときめている天才どもに伍しうるはずがありません。そういう点では誠実だといえましょう。しかしそれだけに競技ダンスの競技の面がクローズアップされるようになってしまっては主人公やヒロインの出る幕がなくなってしまうのも必然でした。作者がどういうつもりなのかは存じませんが、もしこの設定で長期連載をねらっていたのだとしたら、主人公とヒロインのラブコメや日常生活の描写をメインにすべきであって競技ダンスのほうは添物くらいの位置にまつりあげておくべきだったはずです。
 ともあれ横田先生おつかれさまでした。おつぎはスポーツ漫画かバトル漫画家はわからないけれど王道の主人公がわきめもふらずにトップをめざすような作品を期待します。


・『左門くんはサモナー』

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 左門くんが転校するとか、漫画的に絶対にありえないセリフを耳にしてしまった九頭竜はベヒモス先輩の手をかりて自分のできる最高の贈物、とびきりのごちそうで送別会をひらくことにきめました。というわけで今回の左門くんは『トリコ』のパロが目白押しです。トリコの友だちの船みたいなのがベヒモス先輩の私有船として出て来たし、そのあとは捕獲レベルとかトリコとかのことばがモロにでてきました。

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 指パッチンで葉巻に火をつけたり五連釘パンチをうったりとやりたいほうだいの沼先生とベヒモス先輩です。

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「スゲェ!! 説明フワフワすぎて全然味のイメージ湧かねえ」

 『トリコ』で話がすすむにつれて食材の味の説明がどんどんテキトーになっていったことへの当てこすりに聞えてしまった人は贖罪の意味で正座しましょう。なので俺はすでに足がしびれて身動きがとれません。

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 『トリコ』で話がすすむにつれて食運さえあればどんな御都合主義でもまかりとおることへの当てこすりに聞えてしまった人は以下略。

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 お前はトリコ?


・『斉木楠雄のψ難』

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 中の人ネタです。


・『デモンズプラン』

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ヨシミチ「ボロをも圧倒出来る能力をロブリオンは秘めてるんだよ」
デモンジ「流石敵ボスですね。どんな凄い能力なんですか?」
ヨシミチ「腕が四本になるんだ」
デモンジ「なん・・・だと・・・?」

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ヨシミチ「そんなロブリオンが更なる新能力を発揮して読者を絶望の淵に叩き落とすんだ」
デモンジ「四本腕に殴られて終わりじゃ寂しいですもんね。どんな新能力です?」
ヨシミチ「腕が八本になるんだ」
デモンジ「なん・・・だと・・・?」

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ヨシミチ「その絶望的状況を覆すべくボロが一世一代の覚醒を繰り出すんだ」
デモンジ「ボロが覚醒を!これは意外な展開ですね。どんな覚醒を?」
ヨシミチ「籠手が全身鎧になるんだよ」
デモンジ「なん・・・だと・・・?」

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ヨシミチ「それでもロブリオンはボロに強烈な一撃をお見舞するんだ」
デモンジ「ボロは全身鎧に守られているのに!いったいどうやって?」
ヨシミチ「無防備な顔を殴るんだよ」
デモンジ「なん・・・だと・・・?」

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デモンジ「てーかロブリオンの腕、六本に減ってません?」
ヨシミチ「ライブ感ライブ感」



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