保険 アリコ Moon of Samurai 今週のジャンプ一コマレビュー

今週のジャンプ一コマレビュー 2018年16号 

・『ジガ-ZIGA-』

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 シ、シンゴジ……それ以上いけない。
 三連続新連載のトリをつとめる当作は原作と作画にわかれていて、原作担当の佐野ロクロウ先生は正体不明、作画担当の肥田野健太郎先生は八年まえの金未来杯のエントリー作品「クロノマンション」の人です。雌伏の時がながかったな……
 第一話の内容は、主人公が毎夜に見る悪夢にでてくる怪獣が現実のものとなって都市をおそい、すでに好感度MAXのガールフレンドがその犠牲になるという、なかなかにハードなものでした。破壊と絶望の規模はおさえめだけれど『進撃の巨人』や『アイアンナイト』を聯想させます。ちとつめこみすぎの感はあるとはいえ、つかみは決して悪くありません。
 世界設定は主人公が超常的な能力を秘めているらしいこととか謎の巨大生物が都市をおそうところとかが昭和の特撮作品を彷彿とさせます。これで主人公が巨大ロボットにのりこんで怪獣と戦うようになったらエヴァだけど、そういやエヴァもオマージュもとはだいたい特撮作品でした。この古くささが漫画にとって吉と出るか凶と出るか。
 ところでジガの正体が人の自我であるというオチに俺は花京院の魂を賭けるぜ!


・『ブラッククローバー』

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 近年まれにみる絶望がブラクロ読者をおそう!
 偽リヒトの計画が実行にうつされ、クローバー王国の人々のなかからエルフの記憶をもつ者らが人間に牙をむきます。反旗をひるがしたもののなかには黒の暴牛のラックやゴーシュ、水色の団長にくわえ、あろうことかユノまでふくまれていました。ユノがアスタと敵対するだろうというのは第一話の時点で読めていたことだけれど、まさかこんな展開になるとは想像もしていませんでした。
 あと敵ボスの計画のスケールが大規模というのもスカッとします。できればこのままクローバー王国が壊滅して第一部が完結し、アスタらが絶望のなかから奮起するというゼロからの再スタートをきるくらいのドラスティックな流れになってほしい。


・『Dr.STONE』

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 前回千空が現代戦はこれを制した奴が勝つというものを発明するというので、核兵器か情報器具のどちらかだろうと思っていたけれど、携帯電話とはまたブチあげたものです。まあ実際にはトランシーバーみたいなものなのだろうけれど読者の興味を引くにはわかりやすいほうがいいにきまっています。


・『鬼滅の刃』

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 第一印象は不思議くんだった霞柱が第二印象はかなりイヤミなものになりました。訓練のために里の少年から絡繰人形の鍵をうけとろうとするのだけれど、その要求のしかたがヒドイヒドイ。あと一回で人形が壊れるという少年の説明にも耳をかさず、当て身はくらわせるわノドはしめるわ暴言は連発するわ、あまりの感じの悪さにあいだにはいった炭治郎にも問答無用で気絶させました。
 そりゃ鬼退治のために腕をきたえるのは大事だし、もっとも優先されるべきは柱が強くなることだし、鬼殺隊にかかわるすべての人間は柱が強くなることを全力でサポートすべきだし、霞柱のいっていることは趣旨においては正しいのだけれど、ものには言いようがあります。
 霞柱は初登場時にはかなり浮世ばなれした性格だったし、刀をにぎって二月で柱になったと音柱がいっていたので、まともな人間関係をきずくまえに鬼殺隊の最高幹部にまでかけあがったせいでいろいろいびつなところがあるのでしょう。

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 炭治郎に至近距離で手首をつかまれたのに、誰? とききかえす霞柱。この反応といい瞳がぼやけていることといい、盲目キャラのようです。
 え? 霞柱は柱合会議のときに雲を見て名前がなんだったのか疑問に思っていたって? それはホラあれですよ、この月光時透無一郎生来目が見えんとアトヅケで設定すればオールオッケーなのですよ。

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 で、霞柱のお相手の絡繰人形です。例の日の呼吸の剣士にそっくりで、その姿ばかりでなく動きをも摸しているようです。柱と刃をまじえるだけの力量があるのなら、刀鍛冶の里のご先祖さまがたは人形だけをのこすのではなく、その製造方法も後世につたえておけばよかったのに、と残念がるのは少年漫画をあまり知らない人の意見です。この手のロボはなぜか量産型になると性能がガタ落ちするのがお約束ですから。


・『火ノ丸相撲』

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 センターカラーの裏はテレビアニメ版火ノ丸のキービジュアルでした。原作よりもちょっと鼻筋がとおって万人受けする男前にしあがっています。ちょっと違和感があるけれど漫画とアニメでキャラデザがちがうのはあたりまえのことであり、これくらいのちがいならじゅうぶんに許容範囲内です。
 しかしホントにこの漫画、アニメ化するんですね。うえの画像を見て感慨をあらたにしました。シャババババ、いいぞぉ~~っ長生きはするものだなぁ!

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 火ノ丸はどれだけ怒りに駆られてもやはり火ノ丸で、やられたらやりかえすというような倒しかたはせず、強者にも自分にも勝利してだれにも恥じることのない王道をゆくのでした。よくも悪くも自己解決で、他者の介在する余地がありません。そこが火ノ丸のカッコいいところなのだけれど、実をいうと火ノ丸が蜻蛉切に倍返しの仕返しをしようとするすんでのところでレイナが制止の声をとばし、それをきっかけに火ノ丸が冷静さをとりもどすという展開になるんじゃないかと心配していました。魔道に堕ちた主人公の魂をヒロインの叫びと涙が浄化する、ってのはあんまり好きではないのです。
 その代償としてレイナの存在意義はひくいままとなったのだけれど、まあこの漫画の女キャラって極言すればいてもいなくてもいいキャラばかりなのでたいした問題はありません。


・『HUNTER×HUNTER』

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「そこにシビれるあこがれるゥゥウ~~~~~!!」

 ジョ、ジョジョネタ……冨樫先生てば今のジャンプでは最古参の大御所ともいうべき立場なのに何やってんですか。



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今週のジャンプ一コマレビュー 2018年15号 

・『ノアズノーツ』

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 連載まえのネットでの炎上発言のせいでいまだに悪名高い池沢春人の新連載です。これで三回目なのでもうあとがありません。
 主人公はアーカードと環倫一郎をたして五でわったようなデザインで、破天荒な若き天才で、名前はノア。『デモンズプラン』のボロが『ポロの留学記』へと名前だけうけつがれたように、このたびも『ゴーレムハーツ』の主人公の名前が継承されたようです。短期打切りまで継承されたらどうしよう。ヒロインはビッチギャル。家庭的なところがあり結婚願望もあるけれどギャルはギャル、そしてギャルはビッチ。
 つーか池沢先生、前作からずいぶん絵をかえてきましたね。『クロガネ』から『ものの歩』のときもけっこう絵がかわっていたので池沢先生は漫画のカラーにあわせて変化させる主義なのでしょうか。
 前置きにいろいろ書いたけれど漫画自体の評価はどうなのかといえば上々です。四年後に人類は絶滅するというスケールのでかい世界設定が非常に痛快でした。ループものはあまり好みではないのだけれど、前回の人類史をそのままなぞっていることが二度目の人類絶滅のゆるぎない根拠になっているので、ループを否定したらものがたり自体がなりたちません。このご時世に主人公がテロまがいのことをやったのは漫画的描写としてスルーできるし、ヒロインがギャルなのも頭パープリンだから主人公があれこれ説明するための舞台装置として機能しています。長所はデカく、短所はどれも存在理由がある。評価が高くなるゆえんです。
 池沢先生の悪評はもちろんデビューまえの暴言の数々によるものだけれど、それ以上に大きいのが『クロガネ』でも『ものの歩』でも、漫画のおもしろさが非常に中途ハンパで、作画のミスや設定の矛盾や登場人物のにじみでるようなクズ描写のほうがめだったために結果的に燃料を投下しつづけてきたという点にあります。漫画がおもしろいというただひとつの長所さえあれば、たとえ百の短所があったところで読者は支持せざるをえないし、今回の新連載の第一話にその可能性の片鱗は見られました。


・『ブラッククローバー』

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 あ……ありのまま、今起こった事を話すぜ!「リヒトはリヒトでなくてリヒトが復活させようとしていたのはリヒトだった」な……何を言っているのかわからねーと思うが以下略。
 というわけでリヒトの正体は自分をリヒトだと思いこんでいる一般エルフでした。いや思いこんでいるのではなく、リヒトの魔法で人間に転生したらリヒトそっくりの体だったのでリヒトをはじめとしたエルフの仲間たちを復活させるためにリヒトを演じているわけなのだけれど。……いかん、リヒトがゲシュタルト崩潰してきた……


・『鬼滅の刃』

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 刀鍛冶の里長がいいこといってくれました。炭治郎が柱などとくらべると未熟であることはたしかだけれど鬼と戦うたびに刀が折れたり刃こぼれしたりするのを炭治郎のせいにばかりするのは片手落ちでしょう。
 ところでこのたび鋼鐵塚さんの名前が蛍であることがあきらかになり、いまは行方不明だそうです。蛍丸の二つ名で相撲をとったり女子大生をはべらせたりしてるんじゃないですか(ぉ

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 百年まえの日本人とは信じられないくらいのりっぱなものをばゆんばゆんさせながらやってくる恋柱でした。ええい炭治郎、よけいな注意はせんでいい。だまっていれば恋柱の乳房がこぼれでていたかもしれないのに。

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 炭治郎らの同期で研ぎすぎたナイフみたいなモヒカン野郎の名は不死川玄弥。苗字からもわかるとおりに風柱の不死川の弟です。髪型はともかく目つきの悪さはそっくり。もっとも風柱は自分に弟はいないといっているらしいし、弟は弟でコミュニケーション能力ゼロのニトログリセリンみたいな男なので、煉獄家とか宇随家とはまたべつのベクトルで問題のある家庭環境なのでしょう。

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 恋柱が鬼殺隊に入った動機……オゥフ。


・『ぼくたちは勉強ができない』

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 先生! ケツ! パンすじ!


・『HUNTER×HUNTER』

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 実に数年ぶり、ヘタすりゃ数十年ぶりに幻影旅団が一堂に会しました。あ、数十年ぶりってのは現実時間でのことで、あながち誇張表現でもありません。今年で二十周年の超長期連載漫画ですからねえ。そのわりに単行本の数は(ry
 それはさておき連載初期からの強キャラが勢揃いするというのはやはり見ばえがするし壮観です。現状この漫画は不必要なほどにキャラが多くて話の進行がスッとろいので幻影旅団にはヒソカ狩りのついでによけいな連中をバンバン処理していってほしい。

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 幻影旅団に処分してほしい連中がさっそく登場しました。カキン王国のマフィアの一派で、ポッと出のくせに自信満々で集団お目見えしたところが陰獣を彷彿とさせます。こいつらも陰獣くらいにサクッと全滅してくれたらいいなっと。


・『火ノ丸相撲』

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 衝撃! 火ノ丸の父の正体はエドモンド本田だった! どすこい!
 冗談はさておき、なんか火ノ丸が義憤とルサンチマンの混合のはてに、悪をもって悪を制する邪神みたいになりました。
 ところで蜻蛉切がかつて火ノ丸がかたったように薫丸の気迫におそれをなしていたというのがあきらかになり、ヒールとしての格が落ちたのは残念でした。これが原因で実力では火ノ丸にまさりながら勝負にも精神的にも敗北するって展開になったらイヤだなあ。


・『ROBOT×LASERBEAM』

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 ビッグマウス朱雀。日本のゴルフを世界のレベルにまでひきあげるには圧倒的な実力とカリスマ性をもった英雄があらわれればいい、自分がその英雄になると豪語しました。セリフの内容は『はじめの一歩』の速水もにたようなことをかたったけれど、あちらは一記者に対して、しかもオフレコでお願いしたというカッコつきに対し、朱雀のほうは大会の抽選会で、衆人環視のうえにテレビ生中継の状態で堂々と放言したのだから、派手さにおいてスケールが段違いです。
 どうか速水みたいに主人公に惨敗を喫してからは負け犬ロード一直線で最後には小橋ごときにノックアウトされて引退するようなみじめな末路だけはむかえてほしくないものです。



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今週のジャンプ一コマレビュー 2018年14号 

・『呪術廻戦』

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 今週号のジャンプの表紙をみて土塚理弘先生の『清村くんと杉小路くんと』を思い出したのは俺だけではないはずです。
 作者は芥見下々先生。前々回の金未来杯でヒロインの足が太すぎることでごくごく一部で話題になった『二界梵骸 バラバルジュラ』の漫画家です。そのときの金未来杯の受賞者はまだ連載にいたっていないけれど、こういうのはタイミングとか作者の筆のはやさとか誌面とのかねあいとか、いろいろ要件があるのでしょう。
 さて新連載の世界観はタイトルからもわかるように呪いが実在し、主人公らはそれらに対処してゆくというものです。あと目を引く設定としてはダブル主人公もので、かたっぽは作品世界の根っこの部分については無知だけれど並々ならぬポテンシャルを秘め、もうかたっぽはすでにプロフェッショナルとして知識も経験も豊富という、ダブル主人公ものとしてはテンプレです。
 こまかいところをあげてゆくと、登場人物はみないいやつばかりで、白髪のほうの主人公は祖父の死の影響もあって同好会の先輩のために体をはれるし、黒髪のほうは口がわるいし態度もデカイけれど呪いをはらうためなら自分の命をかえりみない男です。白髪の主人公の祖父や同好会の先輩もサブキャラとはいえちゃんと血が通っている感じだし、体育教師はズルをしたけれどすぐにへこまされたのでストレスはおぼえるヒマもありませんでした。セリフや会話も生き生きとしていて飽きません。キャラクターの描きわけもしっかりしていて異形のデザインも秀逸です。あと黒髪主人公が影絵で術を発動させたのがセンスがよかった。要するに、非常に俺好みの作品でした。
 しかし難がないわけでもなく、線がだいたい細いせいで絵のインパクトがうすく、またちいさなコマが多くてこぢんまりとした印象があって、派手さがたりない感じでした。第一話の段階では地味な良作といったところです。とりあえず『アクタージュ』のムダに太い線をちょっとは見ならったらいいんじゃないかな。
 あとせっかく『清村くんと杉小路くんと』を参考にしたのだから土塚理弘先生の大ゴマの使いかたとか構図のうまさとかもマネしましょうよ芥見先生!(えー)


・『鬼滅の刃』

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 センターカラーの扉絵でかまぼこ隊のポジションがシャッフルされた図がえがかれました。剣士姿の禰豆子かわいい。
 いっぽう善逸。髪の毛とマユゲだけってテキトーすぎるだろオイ。

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 伊之助が毒のせいで状態が悪いと聞かされてからの炭治郎の病室の天井にへばりつく伊之助の図。ながれるようなテンポのよさがすばらしい。
 なお伊之助が炭治郎のへやまでやってきたのは自慢するためと炭治郎のことを心配したためでした。天井からおりるときもちゃんと炭治郎のうえに落ちないようにしていたし、伊之助はホント人間らしくなったものです。

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 鋼鐵塚さんじゅうななさい、このたびは刀が刃こぼれしただけだったので呪いの手紙を炭治郎におくりつけるにとどめました。今回もまた刀を折っていたら確実に病室に乗りこんできて炭治郎史上最大のピンチになっていたことはうたがいありません。
 そんなわけで炭治郎は刀鍛冶の里に行って鋼鐵塚さんとじかに話をすることにしました。里の場所を秘匿するために炭治郎は目かくしと鼻栓をされ複数の隠におぶわれてやってきて、その里には温泉がわいていました。

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  ∧_∧   / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( ・∀・)<  おっぱい! おっぱい!
 ( 建前 )  \___________
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__(__)_)_____________
 ( _)_)
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 ( 本音 )  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ( 。A。)<  おっぱい! おっぱい!
  ∨ ̄∨   \___________


・『アクタージュ』

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 煉獄さん! 『鬼滅の刃』の煉獄杏寿郎さんじゃないか! 本篇で死んだのにナニべつの漫画に転生しているんですか!
 しかしあるいはこの漫画はべつの漫画で死亡した人気キャラを登場させるという方向でゆくのかもしれません。第一話ですでにブラクロのヤミさんが副主人公の監督として転生しているわけだし。


・『青春兵器ナンバーワン』

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 時はながれて二年たち、世界中にとびちった零一のパーツをかきあつめて復活させ、クラスメイトとナンバーズの一ケタが総出での大団円でこの漫画は幕をとじました。作風にふさわしい、非常に読後感のいい最終回でした。
 思いおこせばこの漫画は連載がはじまってすぐに低空飛行にうつり、とりたてて絵がうまいわけでもなく、腹がよじれるような強烈なギャグもめったになく、一年以上の連載といってもひいき目をぬきにして語るならノルマン現象だったというのがいちばん適切だしで、ダメなところは山ほどあるのに、それでもこの漫画が好きだったのは、作品世界全体にただようおだやかで悪意のない雰囲気ゆえでした。
 長谷川先生おつかれさまでした。つぎの連載ではさらなるパワーアップをとげて『斉木楠雄のψ難』くらいの長期連載やアニメ化などのメディアミックスを達成していただきたい。


・『火ノ丸相撲』

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 現実世界のあれこれに影響されてかされないでか、角界での目下へのかわいがり(隠語)について語られました。もし相手にいたらない点があれば、口でさとして相手を納得させるべきであり、なぐって言いきかせるのは下策です。理想をいうなら面とむかって叱責するのではなく、ほかのことにかこつけてそれとなく相手が察するようにしむけるのがベストなのだけれど、格闘技者の力士にそういう微妙なことをやれというのはむちゃな話です。
 力をもつ力士だからこそ、だれよりも強く己を律する必要がある。それが柴木山親方の持論でした。

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 それとは正反対の精神性でありながら現時点での火ノ丸では歯が立たない蜻蛉切。邪悪の権化といわんばかりのステキ笑顔をふりまいています。そんな蜻蛉切に火ノ丸は強烈な負の感情をおぼえるのでした。
 こういうドス黒い炎を身のうちに燃やす火ノ丸というのはひさしぶりです。大ケガをして長期休業を余儀なくされたり、自分より強い力士にはなかなか勝てなかったり、刃皇には眼中にも入れてもらえなかったりと、不遇であることはたしかだけれど、念願の角界入りを果して仲間にもめぐまれ、夢の一端は実現できたのだから火ノ丸はあるていど満足しており、それが連載初期のようなギラついたところを消しているのでしょう。人格の陶冶された火ノ丸もいいけれど、主人公にあるまじき顔つきの火ノ丸もまたいい。


・『ゆらぎ荘の幽奈さん』

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 ♨101 ストップ!! できない雲雀ちゃん!
 『ストップ!! ひばりくん!』なんてどれだけの人がおぼえているんですかねえ。いや今でも好きですけど。


・『ROBOT×LASERBEAM』

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 前回ロボにテレビの生放送でコケにされた(ただしロボにはぜんぜんそんなつもりはない)ドン大熊の小細工でトーナメントの決勝までかならずランキング六位以上のゴルファーと対戦する羽目になりました。ドンの報復、意外とショボい。
 しかしこの手のトーナメントでは主人公が不自然に強敵とばかり対戦するのがお約束であり、それを御都合主義ではなくちゃんとした理由のあるものにしたのは作劇がうまいと感じました。
 ところでドン、選手によるクジ引きの結果をどうやって操作できたんだ。もしかしてドンの人脈にはチャオズや魔人ブウまでもがふくまれているというのか……?

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 帝王、朱雀恭介登場! 今回のゴルフ大会のスポンサーの孫であり、スタンフォード大学を卒業し、日本、アジア、全米のアマチュアゴルフ選手権を総ナメにし、おまけに現在は世界アマチュアランキング一位という盛りすぎ設定。そしてなにより出てくるだけで笑いがとれるキャラってのはそうそういません。正直ロボよりもずっと好きですね、帝王。
 いや実際この漫画の主人公はロボでなくて帝王朱雀のほうがよかったんじゃないでしょうか。生れも育ちも才能も経験も結果も並外れた主人公がムチャクチャに活躍し、サブキャラはどうにかして一矢報いようと努力するってのが大筋で。俺TUEEEEだって腕のある人にかかればきちんと面白いものができあがるのですから。



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今週のジャンプ一コマレビュー 2018年13号 

・『Dr.STONE』

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 司帝国の筋肉ムキムキマッチョマンの変態集団に対抗すべく千空が用意したのは鉄の武器、日本刀でした。石槍とかにはリーチの差で不利なのではと思ったけれど、そういえば和冦の日本刀に関して支那の軍人が「槍で対抗しようにも柄ごと両断される」と書いていたので、キレ味が抜群だったらリーチの差くらいはひっくりかえせるものなのかもしれません。
 ところで石神村の日本刀が製造期間三日というのはちょっと短すぎるので、鉄をドロドロにとかして鋳型で鉄の棒にしたあと鍛えあげるという大量生産方式をとったのでしょう。完全な鍛造による本物の日本刀にくらべればさすがに性能はおとるはずです。そのあたりのことは次回に語られるかもしれません。


・『鬼滅の刃』

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猗窩座「このままでは俺の寿命がストレスでマッハなんだが……」

 鬼が不老不死であることを忘れてしまいそうになるくらいに猗窩座の社内での人間関係が悲惨きわまりない。ボスの性格がアレであることは言わずもがな、後輩が古参の自分よりもはやく出世し、そのことにおもいっきり言及して心の傷口に塩をすりこみにかかってきます。あわれ猗窩座。ナチュラルボーン煽りストに席次をぬかれるものだから……

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 上弦の壱にして日の呼吸の使い手の本人あるいは関係者であろう黒死牟の顔がまさに異形、まさに鬼でした。おそろしカッコイイ。

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 ゲゲェーッ! 新興宗教の教祖! あやしさ大爆発の童磨にこれほどふさわしい地位がほかにあろうか!? いやない(反語)
 童磨は当然のことながら信者のネットワークを利用して鬼殺隊の本部や青い彼岸花をさがさせているのだろうけれど、それが目的で宗教をおったてたというのは当人の性格的に考えにくく、本人がやりたいほうだいやってたらまわりの人間がその妙ちくりんなカリスマ性にひきよせられて勝手に教祖にまつりあげ、童磨は童磨で独善的善意で信者のためにがんばっているというのが真相ではないでしょうか。もちろん陰では信者をムシャムシャ食ってます、食事的な意味で。

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 炭治郎の見る夢のなかに、無惨のトラウマの種とおぼしき剣士が登場しました。黒死牟とそっくりの容姿だけれど顔のアザがすくないのはなにか理由があるのでしょうか。鬼になってアザがふえたのか、それともこの剣士と黒死牟は双子の兄弟かなにかで別人だとか。後継者がいないとか、大切なものを守れなかった価値のない男だと自重しているのは、あるいはあとつぎの弟だか子どもだかを無惨に鬼にされて、それが黒死牟という可能性もありそうです。
 なお日の呼吸がかぼそいながらも竃門家につたえられていたのは、とおいむかしの竃門家のご先祖さまが日の呼吸の剣士に助けられた(無惨に襲われたのを撃退してもらった?)というつながりがあったからでした。
 しかし炭治郎のご先祖さま、額の傷をのぞけば炭治郎が十年トシを食ったらこうもなろうという顔をしています。竃門家のDNA強烈だなオイ!

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 炭治郎が意識をとりもどしたのを見てカナヲがおどろいたりよろこんだりと感情をすなおに顔にだしています。炭治郎が気絶してから二ヶ月、精神面でずいぶんと成長したようです。そして炭治郎をめぐっての禰豆子との嫁姑戦争が勃発する、か?


・『HUNTER×HUNTER』

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前回のウェルゲーの印象:モブに毛のはえたようなポジションにすぎないのに頭が硬くて人の話に耳をかさずに自分の主張をくずさないうえにセリフの量がやたら多くてページを浪費するという昨今のハンタの読みづらさの象徴みたいな野郎

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今回のウェルゲーさんの印象:実は筋肉フェチでビスケの真の姿に一目惚れするというギャグキャラの鏡にして好感度MAXのステキガイ

 たった一話で180°感じがかわったぜ! もし前回のいけすかない描写が今回で読者に手のひらをかえさせるための伏線だったとしたら冨樫先生にはシャッポをぬぐほかないぜ!


・『斉木楠雄のψ難』

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 斉木は火山噴火を沮止したあと、自分のことをなにがあっても信頼してくれる仲間のため、超能力を永遠に封印してから自分がかつて超能力者だったことをうちあけようとするものの、兄貴の超能力封印装置は不完全なもので斉木の超能力は当人の力であるていどおさえられるものになっていましたとさ。めでたしめでたし。

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 最終回じゃぞよ。でももうちっとだけ続くんじゃ。
 というわけで四コマ形式とはいえ来週号からも連載がつづくことになりました。漫画自体はおわってしまったけれど不幸中の幸いです。でもアニメが終ったら四コマも同時終了しそうで油断できません。


・『岸辺露伴は動かない』

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 岸辺露伴は動きまくる。
 『ジョジョの奇妙な冒険』第四部のスピンオフ漫画です。作中で露伴はエピソード⑩などとのたもうているけれど実際にはシリーズ第八弾です。まあシリーズ第一弾の作品がエピソード16なんだからなにをかいわんやですが。
 今回のメインゲストキャラ兼敵役は、たとえるならスティール・ボール・ランのリンゴォ・ロードアゲインみたいな男で、みずからが成長するためなら他人の犠牲もかえりみないというハタ迷惑きわまりないヤツなのだけれど、リンゴォのようなカッコよさを感じるよりも異常性と独善性と気色悪さのほうがはるかに強烈でした。これはリンゴォの闘う理由が大統領のためでもあり、敵とみとめた相手には自分のスタンド能力を説明するという公平性もあるのだろうけれど、ほかに重要な点としてスティール・ボール・ランが十九世紀のアメリカ大陸という一種の別世界であるのに対して今回の読切りの舞台が現代日本そのものだからというのも大きいのでしょう。
 ほかの漫画でも、ワンピやNARUTOみたいな異世界ファンタジーなら主人公が社会性にとぼしい破天荒なキャラクターであっても読者に大目に見られるのに対し、現実世界やその延長線上の社会が舞台のばあい主人公が倫理にもとるふるまいをしたら読者にだいぶ忌避感をいだかれるのとおなじ構造です。
 大事なのは距離感。


・『火ノ丸相撲』

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 地方巡業ということで力士らの刃皇への対抗意識は上々ながらもお客さんへのサービス精神もまたしっかりしたものでした。しかしこの世界って国宝とよばれる時期横綱候補がわんさかいて若手がドンドン出世してきているのだから史上最高レベルで相撲人気が高いにちがいありません。特にコミュ力の化物で実力も折紙つきの童子切、最後の日本人横綱の息子にしてハタチまえの大関の草薙、気はやさしくて力持の数珠丸などはこういう場ではひっぱりだこでしょう。史上最小関取の火ノ丸も大人気のはずです。

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「ただただビビっておったわ。才能が全て、その信条を丸さんに否定されるのをな」
「……は?」
「故意に怪我させたんじゃない。ただただ余裕がなかった。丸さんの真剣さを受け止めるだけの器がお前にはなかったんじゃ」
「おい……誰の器が小せぇって……? てめぇに言われたかねぇんだよ、俺に勝った事もねぇくせによぉ……!!」
「……そうやってすぐに溢れちまうのがてめぇの器さ。
 まぁ、こうして煽るワシもたかが知れとるがな。本当ならその足へし折ってやりてぇくらいじゃが……才能のない者は去れと言うお前には、相撲に向かねぇワシのこの体が大層目障りじゃろう。
 花相撲とてこのワシに負けたとあれば、さぞかし悔しかろうなぁ。蜻蛉切関」

「……殺す」
「上等……!」


 おお、煽る煽る。『鬼滅の刃』の童磨とはべつの方向性で煽りにかかっています。火ノ丸は一本気な性格のくせに口も達者なんですよね。
 火ノ丸の挌闘センスと稽古の熱心さをみれば、どの格闘技でも軽量級でなら天下がとれそうだし、体ではなく頭をつかう仕事でだって並以上の結果はのこせるでしょう。それなのに火ノ丸がわざわざ無差別級の相撲をえらんだのは、そろばん勘定に長けた人には馬鹿げたふるまいとしか思えないことです。体つきが相撲にむかないことだけではなく、こういう点もふくめてのことで蜻蛉切が火ノ丸のことをいちばん嫌っているのかもしれません。


・『ROBOT×LASERBEAM』

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 わかりやすい悪役に対してロボが生放送の中継中に言いたい放題いいました。主人公の空気の読めない言動にはしばしばカチンとくることがあるのだけれど、今回のロボに関してはまったくそういうところがなかったのは、あのばあいロボは口を出すよりもだまっていたほうがはるかにトクだったところにあります。相手は日本ゴルフ界の重鎮で、そのうえ自分に対して認めるべきところをちゃんと認めてくれたのだから、ふつうなら内心の不満はぐっとおさえこんで相手に迎合するところだろうに、相手の横柄なところがキライというのと、友だちのトモヤが蹴られたこととではっきりノーをつきつけたところが並の人間にできることではなく、損得勘定を抜きにしていいたいことを言ってのけたのが非常に痛快なのです。さすがロボ! おれたちに言えない事を平然と言ってのけるッそこにシビれる! あこがれるゥ!
 打切り漫画の主人公が往往にして読者から嫌われるのは、今回のロボとは逆で、好き勝手やったあげくにトクをしたりまわりから賞讃されたりするからというのが一因です。それを露骨にやるとクソ漫画認定一直線。



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今週のジャンプ一コマレビュー 2018年12号 

・『鬼滅の刃』

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上弦の伍……変態

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上弦の肆……変態

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上弦の弐……ド変態

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上弦の壱……たぶん冨岡さんみたいなコミュ症の嫌われ者

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無惨さま……臆病でビビリで恐がりでチキンで作中の活躍といえば腹立ちまぎれに部下どもをつぎつぎと理不尽なパワハラ惨殺してきたことだけと救いようがないうえにこのたび変化が嫌いとかぬかすくせに自分はマイケルになったり女になったりショタになったりと変化しまくる自覚なき二枚舌であることが判明したジャンプ史上ぶっちぎり一位の小物ラスボス

 上司や同僚がこんなのしかいないのだから猗窩座がことあるごとに鬼殺隊の柱を鬼に勧誘する気もわかるというものです。


・『斉木楠雄のψ難』

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 作中最大の懸案事項であった火山噴火の沮止にとうとう成功し、ラストシーンでは斉木が超能力者であることがクラスメイトに露見したかのようなヒキで終り、次回はセンターカラー&大増26ページで、麻生先生のツイートは不吉な文章で……いかん、マジで来週号で最終回になるかもしれぬ。


・『ブラッククローバー』

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 ラスボスでありながら小物感がヒドイという点にかけては無惨さまの足もとくらいにはおよびそうなリヒトくんが魔法帝を殺害するという大金星をあげました。王国全土の国民を人質にとった結果というのがいかにも小物らしい。やってることは木の葉崩しのどさくさまぎれに三代目火影をその手にかけた大蛇丸みたいなものなのに、あれよりずっとショボいのは、まあ魔法帝との純粋な実力差ゆえでしょう。魔法の腕前においても、人としての貫禄においても。
 でも正直なところこの場にかけつけてきたヤミさんの怒りのパワーアップのまえに惨敗を喫しそうな印象が否めません。よくて命からがら逃げることに成功するくらいでしょう。どこまでいっても貫目のたりないリヒトくんでした。


・『破格の家賃』

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 手塚賞準入選の読切りです。作者一流の世界観を構築できているし、絵は古い感じだけれど作風にマッチしているし、白い背景がめだつのは手抜きではなく演出だとわかるし、ストーリーはうまくまとまっているし、ラストも安易なハッピーエンドではないのにこれ以外ないというおさまりぐあいだったしで、非常に完成度の高い読切りでした。あえて難をあげるなら読切りとして過不足なく完結しているために、この作者が連載を勝ちとっても長続きするイメージがわかないところだけれど、それはこの読切り一本に作者が全力投球していることのあらわれであり、連載に色気を見せるような話づくりをしていないのには好感が持てます。
 もしこのレベルの一話完結漫画が『死神くん』や『アウターゾーン』みたいな形式で連載されるとしたら毎週月曜日のたのしみがひとつふえることでしょう。


・『火ノ丸相撲』

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 蜻蛉切、土俵にあがるまでは小関部長をほかの力士とおなじように見くだしていたけれど、いざぶつかってみて部長の強さを体で感じとると、態度を一変させて友好的になりました。これまでとは印象がかわりすぎて、読んでいて気分がわるくなるレベルです。
 蜻蛉切の言いぶんでは、才能があって正しく努力している奴には自分はやさしく、才能がないのにムダな努力をするヤツに時間をとられるのが嫌いだとのこと。俗っぽいいいかたをすれば効率厨です。
 自分の青い目のせいで苦労してきたとか、師匠か兄弟弟子かの影響で大相撲に悪い意味で染まってしまったとか、蜻蛉切がこうなってしまったのにもなにかわけがあるらしいことは語られたけれど、だからといって他者を見くだしていい理由にはならないし、ましてや稽古相手のヒザを壊す大義名分にするには絶対に不可能です。


・『フルドラハーツ』

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 ジャンプの短期打切り漫画の歴史にまた一ページがきざまれました。『フルドライブ』と『ゴーレムハーツ』は同期に新連載がはじまり、どちらもすぐにドベ常連となり、結果として前者は全十五話、後者は全十六話という微妙に中途ハンパな短期期間で打切りとなりました。
 両者の敗因について私見をのべると、どちらも主人公のキャラクターが残念でした。『フルドライブ』の主人公は「おまえ結局どういうヤツなの?」という疑問が頭をはなれないような男で、ものに動じない性格なのか実は熱いハートの持主なのか、はたまたスカしているだけのいけすかない野郎なのか、俺は最後まで把握できませんでした。エイリアンというか人のカタチをした何かというか、とにかくこいつの心理はなにかにつけて悪い意味で予想外のものだったことが多く、理解の埒外にあったうえに生理的にうけつけませんでした。それなのにこの漫画は主人公を中心にして描かれて、わりと人気をよべそうだったヒロインははやいうちから出番がなくなったので、共感できないヤツが活躍したところで読者にはそっぽをむかれるよねというのが打切りを知ったときのすなおな感想です。
 いっぽう『ゴーレムハーツ』のほうは、無知で無思慮で無邪気というジャンプ主人公の一典型もいうべき性格で、その点ではわかりやすかったけれど、作者が無知と無思慮を言いわけにして主人公に好き勝手放題させ、しかもそのことで大人にちゃんと叱られることなく、むしろ甘やかされるケースが多かったのにフラストレーションがたまりました。しかも主人公を善導すべき立場のヒゲオヤジが主人公以上にアレで、ほかにもゴーレムのデザインがダサくてワンパターンなところとか、王道のようでいて実はただ陳腐なだけの世界観とか、穴の多さなら『フルドライブ』よりもはるかに上でした。
 最後のコマにはどちらにも「次回作にご期待下さい!!」とあるものの、正直なところ『フルドライブ』の小野先生にはまだ可能性がのこっていそうだけれど『ゴーレムハーツ』の大須賀先生のほうは、第二の連載はちょっとむつかしいなじゃないんですかね。



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