今週のジャンプ一コマレビュー 2008年13号
乾センパイのよく解るわけがない天衣無縫解説。
「無我の力を体の内側に溜め込み、何らかの形で全く無駄なく体の必要な所に放出して増幅、爆発させる。つまり――五感を奪われる前に越前がみせた百錬パワーを適材適所に移動させたアレの進化版みたいなものかもしれない。
――と無理矢理解説してみたものの、我々には到底想像も出来ない何かか……」
何が何だかサッポロワカメラーメン! というギャグが昔あってだな……
リスナーを五里霧中に追い込んで高笑いするために言ってんじゃねぇのかとツッコミを入れたくなるほどに意味不明な論理展開です。無我の力とか放出とか増幅とか爆発とか、一見わかったようで深く考えてみると寸毫もわからない単語が目白押しです。つまり、の後の説明も全くつまっていません。とりあえず我々は無理矢理な解説と自覚している眼鏡ミイラと、クエスチョンマークを頭上に浮かべる青学生徒たちに萌えておけばそれでいいのでしょう。
しかしテニプリ世界の住人たちにとってはテニスが全てなので読者のようになおざりで済ませるわけにもいきません。そんな不思議空間に迷い込んでしまった哀れな子羊たちを救済するためにリョーマの父の南次郎が登場します。そして驚愕のカミングアウト。
「『天衣無縫の極み』なんてもんは最初っから無ーよ。
無ぇっちゅーか……そーだな。天衣無縫なんてもんは誰もが持ってるもんだぜ。
テニスを始めた時、日が暮れるのも忘れ夢中にやったろ。どんなにやられても楽しくてしょうが無かった。あん時は誰しも天衣無縫なんだよ。それが――部活やスクールに入って試合に勝たなきゃいけねぇ。勝つ為にミスを恐れて安全なテニスを覚えやがる。いつしか、どいつもこいつもあん時の心を忘れちまう。世界に行ってもほとんどの奴がそうだったからな――」
作中では安全なテニスをやってる奴の方が少ないと思われますがその辺はいかかなものでしょうかサムライ南次郎。向日“ブチャラティ”岳人とか白石“絶頂”蔵ノ回とかは充分以上にテニスを楽しんでいたような気がするのは錯覚でしょうかサムライ南次郎。あいつらはテニスを楽しんでいたのではなくテニスを舐めくさっていたと弁解するつもりですかサムライ南次郎。楽しんでテニスをプレイできたら世界プレイヤーにも勝てるというのは世界を馬鹿にしすぎだと思いますサムライ南次郎。そもそもリョーマとの山籠もりに意味はあったんでしょうかサムライ南次郎。全体的に無理がありすぎますサムライ南次郎。
サムライ南次郎の説明にご立腹の幸村。コートの外の会話を拾えるんだから耳のいい男です。リョーマから奪った聴覚を上乗せしているんでしょうか。
ともあれテニスを楽しむという姿勢から最も縁遠い男でありながら、幸村は徐々に流れを引き戻していきます。目にも止まらぬスピードのボールなのに、それを打ち返す姿は読者にもベンチの選手にもちゃんと見えています。リョーマが手を抜いているとしか考えられません。
そしてリョーマはテニプリ世界で最強最後の必殺技になるであろう新技を披露します。人間に当てたら本気で必ず殺せる技です。
技の名前はサムライドライブ。金太郎との一球勝負で見せたボール真っ二つ技です。種を明かすと、ネットのワイヤーにボールを高速でぶつけて摩擦で両断したのでした。
常人では思いつくはずもない技ですし、万が一思いついたとしても世間の冷たい目を恐れて誰もやらないだろう技ですが、テニプリ世界では地味な印象がぬぐえません。氷の世界とか波動球とか超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐とかの方が見た目スゴくね?
幸村は菊丸の分身テニスをパクって二つとも打ち返しました。テニプリ世界にレフェリーストップという言葉はない!
- [2008/02/26 23:34]
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