ハヤテのごとく! 第162話
凛々しくっても女の子……な第162話。「ほらDSで笑顔の練習とかするゲームあったじゃん。あれとか使うといいんじゃない?」
今回のサブタイトルの元ネタは去年ニンテンドーDSで発売されたゲームソフト『フェイスニングで表情豊かに印象アップ 大人のDS顔トレーニング』です。
なおDSとはDouble Screenの略で、二つの液晶画面を持つことから名付けられました。間違ってもダーク・シュナイダーと呼んではいけません。万一やらかしてしまったら『ハヤテのごとく!』は徐々に休載が目立つようになり、掲載誌を転々とし、ストーリーは迷走を極め、畑先生のやる気は墜落スレスレの低空飛行を続けることになります。
ヒナギクが西沢さんに、ハヤテが自分に嫌われていると思い込んでいると聞かされる一コマから今回は幕を開けました。この勘違いは第157話で西沢さんがハヤテから直接聞いたことです。これがシビアな恋愛物だったら重要な情報を握ったキャラが恋敵に真実を伝えるはずもなく、ひた隠しにしておくとかミスリードを誘うとかして読者の緊張感を煽るところですが西沢さんは秘密にすることなく正直にヒナギクに打ち明けたのでした。
この辺のぬるま湯っぷりが『ハヤテのごとく!』の持ち味であり、支持されもすればアンチも湧く要因の一つになっているのです。ギャルゲー風味のハーレム物に過度な緊張感が張り詰められていれば読者に不必要な負担を強いることになるから個人的にはコレはコレでいいと思っていますが。
閑話休題。読者は登場人物の心の声も読むことが出来るからハヤテの勘違いは既知の情報です。しかし真実とは正反対の感情を抱いていると思い込まれているのは、ヒナギクにとっては予想外かつ不本意なものでした。
この赤面は破壊力が大きすぎます。普通のキャラならメラで約10ポイントのダメージですがヒナギクならメラゾーマ級の威力が秘められているのです。
……知らなかったのか……? 大魔王からは逃げられない……!! 萌え的な意味で。
さてヒナギクは幼なじみ曰く実質中身は男の子みたいなものであるわけでして、そんな彼女に西沢さんはハヤテにもう少し優しく接してみてはどうかと提案します。夜の帰り道、ヒナギクはこれまでの言動を振り返って落ち込みます。でも持ち前の負けず嫌いを発揮して心機一転、心優しい女の子になると決めたのでした。
で、翌朝。この漫画に不自然に頻出する12円を手の平に乗せて雪路が登場します。社会人のくせに高校生の妹から小遣いを貰い、なおかつ神速で浪費してしまったのでした。そしてヒナギクに後ろをバックされます。迫り来る殺意から逃れるために雪路は必死こいて弁解に務めようとしますが、その必要はなかったのでした。
ヒナの瞳に南十字星が輝いています。でも雪路にはたぶん死兆星に見えたことでしょう。
いつもとは正反対のリアクションに雪路は見てはいけないものを見てしまったような顔で見送るのでした。
平凡な日常の中に紛れ込んだ非日常は生徒会室にも忍び寄ってきます。生徒会三人娘-1は暇だからという理由で高校二年生にもなって鬼ごっこを始め、ヒナギクが一番大事にしていたティーセットを割ってしまいます。その報いは早くも訪れました。
ヒナの瞳に南十字星が(ry
笑顔のヒナギクを前にした生徒会の面々は、笑顔のマリアさんを前にしたのと同等のプレッシャーと戦慄を覚えます。本当に怒っていないかと恐る恐る訊ねても、返ってくるのは恐怖を倍プッシュする光魔法キラキラでした。
ヒ(ry
弊ブログはヒナギクファンサイトとして認知されています。従ってヒナギクの笑顔を褒め称えるのは当然の成り行きですし個人的にもそうしたいのは山々ですが、俺の拳が、俺の上腕二頭筋が、俺の魂が拒絶するのです。
それはなぜか!? 確かにヒナギクの笑顔は輝いている! しかし所詮はイミテーションの輝きに過ぎんのである!!
ヒナギクはツンデレであり、多数のファンはそこに萌えを見出します。そこに真実が見られるからです。デレは言うまでもなく心からの想いです。そしてツンもまた、周囲を憚るなり自分のプライドに縛られるなりして正反対の行動になっていますが、真実からの発露であることに変わりはありません。逆もまた真なり。自然の中で育った健康そのもののツンと、人間の小賢しい悪知恵で作り出した病的な笑顔と、はたしてどちらが萌えるか!? フォアグラよりもアンキモの方が旨いというのは未だに承伏しかねる見解ですが、まあ海原の若旦那の言うように天然物は素晴らしいということです。
そろそろ父親と和解しかけてきているので母親の姓を名乗らなくなるのも時間の問題っぽいグータラ社員はさておき、生徒会の面々はヒナギクの微妙な乙女心に気付くことなく御機嫌取りに走ります。
で、ヒドラに捧げられるアンドロメダのごとく生け贄にされたのは例によってハヤテでした。どんな地雷が敷設されているか知れたものではないということで、ヒナギクと一緒に映画を見に行くという昇天レベルの役得を譲られたのでした。地雷原への肉弾幸なんて、ソ連軍じゃ日常茶飯事だぜフゥーハハハァー!
ちなみにハヤテが選ばれたのは破廉恥な振る舞いに及ばないという点も考慮されています。
おそらくH本を買ってきたのは、今回一コマたりとも出番がなかったいいんちょです。きっと泣きながら喜悦を感じつつレジに運んだのでしょう。
そういうわけでハヤテは高校生が一人で観るのは恥ずかしい子供向け映画に行こうとヒナギクを誘います。
これこそがヒナギクの自然! ヒナギクのツン! ヒナギクの萌え!
でもヒナギクはハヤテに嫌われていると勘違いされたくない一心で無理に笑顔を作ります。
眉の形が微妙に歪んでいるのが内面を表しているのでした。
というわけで来週へ続く。
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- [2008/02/07 23:45]
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