マイナー漫画ナツ100・レビューその8
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071.『ヒストリエ』岩明均,月刊アフタヌーン,講談社
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あらすじ:ギリシアの都市国家カルディアの富裕な家庭の次男として育てられた少年エウメネスは夢にバルバロイの女剣士を見る。やがてエウメネスは父親と呼んでいた男の死とともに自らの出生の秘密を知り、奴隷の身分に落とされる。
レビュー:アレクサンドロス大王の書記官として知られるカルディアのエウメネスを主人公にした歴史漫画。まだアレクサンドロスの名前さえ登場していないし話の大半はフィクションだが知らない人には史実と思い込ませるほどの出来である。
ひとこと:休載すんな。
072.『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』箱田真紀,月刊Gファンタジー,スクウェア・エニックス
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あらすじ:百年前に英雄アンリによって封印された暗黒竜メディウスが復活した。メディウスはドルーア帝国を率いてアカネイア大陸の支配に乗り出し、それに対抗したアリティアの王コーネリアスは戦死した。それから二年、コーネリアスの遺児マルスはドルーア帝国の打倒を目指して征討の徒につく。
レビュー::名作シミュレーションRPGのコミカライズ。ゲームでは顔と数少ない会話と死に際のセリフで想像するしかなかったキャラの性格をうまく漫画にしている。主要キャラの一人称や呼び方が違っていたりオリジナルキャラが登場したりするがおおむね許容範囲内。
ひとこと:ファイアーエムブレムの漫画でラストまでちゃんと描ききった作品を俺は知らない。
073.『ファイブスター物語』永野護,月刊ニュータイプ,角川書店
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あらすじ:ジョーカー星団に君臨する光の神アマテラス。彼は自らと同等の力を持つ人工生命体ラキシスと結ばれる。常人を遥かに超える身体能力をもつ騎士(ヘッドライナー)と、彼らが駆る巨大戦闘兵器モーターヘッドの角逐によって歴史は紡がれていく。
レビュー::作者曰く「おとぎ話」。SFもファンタジーもバトルもラブもコメもありの物語である。膨大な量の設定が本作の魅力もあり、いまいちメジャーになりきれないネックでもある。本気で理解しようと思えばかなりの時間と労力を必要とされるなかなか面倒な漫画。
ひとこと:作者の奥さんはヒロインのラキシスの声優を務めた川村万梨阿女史。
074.『風雲児たち幕末編』みなもと太郎,コミック乱,リイド社
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あらすじ:大河ギャグ歴史漫画。ようやく作者が描きたかった幕末にまで筆が進んだ。でもいわゆる勤皇攘夷の浪人とか佐幕派の志士とかはまだまだ出てこず、諸外国との接触による葛藤をメインに描かれている。
レビュー::だいたい『風雲児たち』のときと同じ。つまり傑作。
ひとこと:幕府の高官たちについてひたすら悪く描くのはいかがなものか。
075.『フジケン』小沢としお,週刊少年チャンピオン,秋田書店
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あらすじ:主人公の富士山健作、略してフジケンはチビでブサイクでスケベだが喧嘩だけは誰もが認めるほどに強い。そんな彼をとりまく不良や生徒たちを巻き込んで騒動を起こす。
レビュー::少年チャンピオンらしい不良漫画(いかん、『京四郎』と同じだ)。絵は下手だし話は下品だしで嫌われる要素が山盛りではあるが、試しに流し読みしてみることを勧められるくらいには面白い。
ひとこと:芸能人ネタが多い。
076.『不死身のフジナミ』押川雲太朗,ヤングマガジンアッパーズ,講談社
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あらすじ:武器商人のフジナミは顔も喋りもおかしいが、頭の中身はもっとおかしい男だった。武器を大量に売るためと称して手持ちの商品で罪もない(こともない)人々を爆笑しながら殺していく。
レビュー::ギャンブル漫画を多く手掛けている作者の馬鹿バイオレンス漫画。シュールギャグの域にまで達している馬鹿漫画である。ライバルキャラはカニしか食わない。そしてバズーカ砲にも耐える肉体で戦う。
ひとこと:ホントに馬鹿漫画。
077.『フルアヘッド! ココ』米原秀幸,週刊少年チャンピオン,秋田書店
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あらすじ:誰もが海賊に憧れた時代。海賊団スイートマドンナを率いる男キャプテン・バーツは伝説の文明ファルコンを求めて航海する。そして海賊に憧れる少年ココはスイートマドンナの一員となり、冒険しながら成長していく。
レビュー::画力も高く、ストーリーは練られ、キャラたちにはそれぞれ個性がある。『ワンピース』を凌駕するクオリティだと個人的に思っているが、掲載誌がマイナーなので余り知られていない名作である。
ひとこと:「過ぎてはならぬ! 過ぎたスケベは嫌われる!」
078.『ブレイクエイジ』馬頭ちーめい,コミックビーム,エンターブレイン
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あらすじ:大型筐体による通信型バトルゲーム「デンジャープラネット(DP)」。このゲームで無敵を誇っていた主人公の仁村桐生は、ある日大敗を喫してしまう。そのパイロットは隣町に住む一つ年上の女子高生だった。
レビュー::パソコンで自作プログラムしたロボットを戦わせることが出来る、マニア心をくすぐられるゲーム「DP」がこの漫画のキモである。これに絡んでゲーム業界の暗闘なども描かれるし情報量も多くて混乱してしまうが、基本が王道的ラブストーリーなので安心して読める。
ひとこと:そういえば作中年代はちょうど今年(2007年)だ。
079.『へうげもの』山田芳裕,週刊モーニング,講談社
| へうげもの 1服 (1) | |
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あらすじ:織田信長の家臣・古田左介は知行わずか二百石の端武者である。武辺に生きるか数寄に生きるか、齡三十四を重ねた左介は葛藤する。
レビュー::格好いい俗物どもが活躍する物欲全開漫画。主人公は安土桃山時代に広範な芸術をプロデュースしたことで有名な古田織部。名前のあるキャラはたぶん全員が実在の人物だが、極端なまでにカリカチュアライズされているので笑えるし親しみも持てる。芸術方面から戦国の世を描く異形の大河漫画。
ひとこと:細川藤孝の顔が子孫の細川元首相に激似なのは何か意味があるのか?
080.『編集王』土田世紀,ビッグコミックスピリッツ,小学館
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あらすじ:主人公のカンパチは『あしたのジョー』に感動し、ジョーを目指してボクシングを始めるが芽が出ないうちに網膜剥離で引退を余儀なくされる。彼の第二のリングは、年上の幼馴染が勧めてくれた漫画の編集者だった。
レビュー::絵もストーリーも泥臭いが、両者とも異常にレベルが高い。出版界の問題に取り組んでいく点が興味深い。ハッピーエンドに終わる話は少ないが、それだけに余韻の残る感動が得られる。地味だが掛け値なしの名作である。
ひとこと:漫画読みよりも漫画家(特にかつてヒットを飛ばした大御所作家)に読んでもらいたい漫画。
- [2007/09/04 23:48]
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