保険 アリコ Moon of Samurai 今週のジャンプ一コマレビュー 2015年42号

今週のジャンプ一コマレビュー 2015年42号 

・『ものの歩』

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 秋の連続新連載の第一弾をつとめる池沢春人先生は、ツイッターでの大あばれにより大反響をまきおこした大物新人です。おかげであわれなことに大量のアンチがつき、最初の連載『クロガネ』ではどんな展開になろうが批判にさらされました。いやひとごとみたいに言っているけど俺もその片棒かつぎのひとりだったんですけどね!
 で、その池沢先生が捲土重来をはたした新連載は将棋漫画でした。まえの読切り『カミドリ』が連載に昇格しなかったのは、たぶんアンケートがふるわなかったんでしょうな。連載むきの世界観だと思っていたのに。
 さて肝腎の第一話の内容はというと、これが悪くなかった。いやなかなかよかった。池沢先生といえばクズキャラ、クズキャラといえば池沢先生という図式が俺の頭のなかに牢乎としてへばりついていたので覚悟しながら読んでいたのに、主人公をはじめとしたメインキャラにいやなやつはひとりもおらず、クズの出番は回想シーンの一コマのみ(しかも声だけ)でした。それだけでも高く評価したくなります。あと登場人物はみなキャラが立っていて印象にのこったし、ストーリーや演出もメリハリがきいていました。すくなくとも二十週打切りをくらうような新人の連載第一話にくらべたら一枚も二枚も上です。なんだかんだいって池沢先生は弱肉強食の少年ジャンプで一年以上も連載をつづけた実力者だったのだと思い知らされました。
 ほめるところはほめたのでおつぎは批判点にうつります。まずは短所、というよりは個人的に気に入らない部分。主人公がモブ顔で、ぜんぜんスカッとしない性格で、しまいにはピーコラ泣きだしたのには閉口しました。そういう設定であり背景をもつのだからしかたがないといえばしかたがないのだけれど俺のきらいなタイプであることにかわりもありません。主人公に悲しい過去をせおわせるなとは言いませんよ。でも第一話から読者の同情をひくために重苦しい展開をやられると次回への期待度が半減します。
 メインキャラの名前がみな将棋の駒にちなむものであることは気になりません。将棋漫画のなかで俺のいちばん好きな『5五の竜』なんてもっと極端な名づけかただったし。あと主人公の右手の繃帯がしばしば描きわすれられていたけれど、なあにジェロニモがふえたのにくらべればささいなミスです。
 俺から見ていちばん重要な問題点は、主人公の設定と実際の描写との乖離です。主人公はひとつことに打ちこみすぎてまわりが見えなくなるために今まで損をしつづけてきた性格で、その要領の悪さが詰将棋ではプラスにはたらいたというのがそれです。いやちょっと待てよと言いたい。その詰将棋は十五手詰の難問で、すくなくとも駒の動かしかたをおぼえたばかりの初心者では生れながらの天才でもないかぎり解けるようなものではありません。なら主人公が天才として評価されているのかというと、才能があるというよりは今までの努力がむくわれたというふうに話がもってゆかれました。そのくせその努力とは受験勉強をがんばったことであって将棋については何もしていません。
 主人公の要領の悪さと将棋の強さとをむすびつけたいというのなら、詰将棋の難問をまえにしてどれだけ考えても答えをみちびきだせず、シェアハウスのみんなも見るのに飽きてへやに帰って寝てしまい、ひと晩あけて主人公のところへもどったらまだ考えつめていて、夜があけたことを教えられた主人公は我にかえって急に眠気におそわれてその場にぶっ倒れ、そのありさまをみたルームメイトが「この極端な不器用さをすべて将棋にふりむければ強くなる……かもしれない」と言う、くらいのことでよかったと思います。『クロガネ』のときもそうだったけれど主人公がたやすく結果をだしすぎ。
 それでは最後に、主人公にたてまつられた意味不明の称号を見て思いついた、というか思いだしたジョークをひとつ。

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スタンシアラ王「よくぞ来た! わしのおふれは知っておろう! さあ早く笑わせてくれ!」
ドラクエⅣ勇者「トンネルマインダーとブループレイヤー」
スタンシアラ王「“ー”しか共通点ないゾ……」



・『百円教室』

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          ∧_∧
         < `ш´>
       _φ___⊂)_
      /旦/三/ /|
    | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
    | 誰彼百円 |/

 超先生とはまたなつかしいひびきです。盗作さわぎとかワゴンセールとか、話題にことかかないライターでした。いま思えばあの人の存在がLeafの凋落のきっかけのひとつだったのかも知れません。
 そんな超先生が交通事故で亡くなってからはや十二年がたちました。まさに光陰矢の如し。


・『食戟のソーマ』

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 薙切パパが十傑のうち六名をひきこんでクーデターをおこして遠月学園をのっとりました。十傑メンバーの過半数の意志がそのまま学園の決定となるという規定を利用してのことです。学生に権限もたせすぎ。あと遠月学園が遠月グループ全体のなかでどれだけ力があるのかよくわかりません。薙切ジジが料理勝負みたいなフェアなやりかたをえらばずに遠月グループの総力をあげて義理の息子のやることなすことすべての足をひっぱってギブアップさせるような話になったらおもしろいのだけれど、まあ無理でしょうな。
 ところで遠月十傑のうち六名が敵陣営に寝返ったのはいいのだけれど肝腎の遠月十傑の実力がいまだ未知数なので危機感もワクワク感も中途はんぱなものになりさがっています。これがたとえば『ワールドトリガー』でボーダーのA級隊員がねこそぎ近界のどこかの国に亡命して攻めてくるとでもいうのなら三門市も読者も絶望の二文字しかないのですけれど。
 それとも附田先生は久我センパイの小者っぷりと第一席のイマイチ実力をはかりかねる活躍とでもって遠月十傑のおひろめはじゅうぶんにすんだとお考えなのでしょうか。そいつはちょっと見通しが甘すぎますぜ、こないだのソーマとおなじくらいに。


・『火ノ丸相撲』

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 火ノ丸vs沙田、それぞれの高校の全国ゆきのキップをかけた大一番でのセンターカラーです。三か月まえには二連続カラーをもらったし、この漫画は優遇されています。しかしなぜそれが目に見える結果に、つまり単行本の売りあげにつながらんのじゃ。コレいつも言ってるな俺。

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 沙田が覚醒したら目尻からイカスミがながれるようになりました。これが電流だったら『黒子のバスケ』のゾーン状態です。
 ところで桐仁のモノローグが「俺達は――横綱になりに来たんだよ!!」であったのに対して沙田のほうは「俺が――横綱になるよ……!」でした。これが沙田の負けフラグだったらいやだなあ。自分ひとりのために勝とうとする心は、みんなで勝とうとする心には負けるというテンプレは、根がへそまがりなのであまり好きではありません。別にいいじゃん、個人の力のみをつきつめて最強になっても。


・『ブラッククローバー』

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 このたびクローバー王国にはちゃんと国王がいて、魔法帝は軍事面においてのみ国王とおなじ権限をもつことがしめされました。ということはきっと国王直属の親衛隊とかもあるんでしょう。もちろん入隊資格は血筋がいいのが大前提です。それなのに貴族らがこぞって魔法騎士団に入隊したがるのは、親衛隊が無能の巣窟だからでしょうか。
 ところでクローバーの王様は絵に描いたような暗君でした。いやはやまことにこの漫画らしい。しかしこれは魔法帝によるクーデターあるでえ。


・『ワールドトリガー』

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 遊真は二宮に誘導されてハチの巣になり、ひと太刀すらいれられずにベイルアウトしました。この状況ではまず負けるだろうなと諦観し、それでもうまくゆけば遊真はやってくれるのではないかとかすかに期待していたら、現実は非常でした。まさかここまで手も足も出せずにやられるとは。あらためて葦原先生の容赦のなさを知らされました。

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 迅はヒュースとの賭けに負けたのに飄々としています。この未来も予測ずみだったのでしょう。もちろんそれはヒュースも気づいているはずです。迅の思惑どおりにことがはこんだことを知ってヒュースはなにを要求するか。
 あ、このあとヒュースがたい焼きをがっつくのだけれど、あれは陽太郎との賭けの賞品です。

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前々々々回の二宮の奇行……隊服がスーツ
前々回の二宮の奇行…………マント風バッグワーム&両手ポケット&四角錐アステロイド
前回の二宮の奇行……………デレ成分ゼロのツンデレ
今回の二宮の奇行……………雪だるまこねこね
 アンタはいったい何なんだー!

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「……迅さん。ぼくたちの部隊に……
 玉狛第二に入ってください」


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「ムリです」

 読切りの一コマをもってきてみました。こんなふうにことわるのか、それとも秋子さんのごとく一秒で諒承するのか。どっちにしても迅らしい気がします。


・『ニセコイ』

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 鶫が股さきの刑に処せられました。ウソです。たぶんハイキックです。絵だけを見るとそうは思えないけれど。


・『デビリーマン』

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 『レディ・ジャスティス』につづき、新人の新連載の二十週打切りです。しかし意外でもなんでもない当然の結果だといえましょう。絵は及第点にたりず。キャラはもう一声ほしいところ。ストーリーは悪を以て悪を制すをやりたいのか、智略戦をやりたいのか、人情ものをやりたいのか、一貫していませんでした。全体的に力不足で、しかもこの作者ならではの武器もなし。主人公が最終回で死んで悪魔界で契約悪魔とコンビ続行、という結末は意外感があったけれど、このふたりに愛着も思い入れもない身としては、ああネロとパトラッシュみたいだねと冷静に考えただけでした。
 ともあれ福田先生おつかれさまでした。やりたいことがないとおっしゃるのなら、つぎの連載をめざして漫画の修行をなさることをおすすめいたします。



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コメント

普通の少年だったヒカルも多少碁を囓っただけで横で見てた碁盤再現したし、まぁ多少はね

二宮さんは本当なんなんだあんたは状態w

ゆきだるまは二宮が作ったんじゃないと信じたい
いや、ありえんだろ
何やってんだコイツwww

ものすごーくわかりづらいんですが、主人公が詰将棋を教わったのは午前9時で最後の難問(香歩問題)解いたのは午後9時なんですよね。

他人に何か言われて自信を喪失し
他人に何か言われて自信を回復する

の流行ってるんですかね?少年漫画で
女々しくて苦手です

>あと遠月学園が遠月グループ全体のなかでどれだけ力があるのかよくわかりません。
いっそ、元々の方針に沿った新しい学園を作ればいいじゃんってなりましたね

薙切パパもなぁ・・・ソーマにいきなり引き抜きをかけるとか未来性を見るとかやって欲しかった。
この漫画、敵をすごいと思わせるより、主人公をとにかく下に見せて進めすぎ。
クローバーの王の方がまだ、実は・・・って期待感があるwww

>いっそ、元々の方針に沿った新しい学園を作ればいいじゃんってなりましたね
日本の優秀な料理少年少女は根こそぎ遠月に獲られてるので現実的ではないかと。
闇料理とかそういう人じゃないし。

まあ失敗するが素質の片鱗らしきものを見せるのは
ヒロアカやベスブルでやってるわけで差別化の意図もあるんじゃないですかね

ワートリは前回はユーマが勝つか負けるか、今回は迅が承諾するか拒否るかどっちに転ぶか引きが気になる終わり方でしたね。

もののふは一話目は割と好印象だけど一話目が良くて打ち切られた連載なんて珍しくないからまだまだ安心はできませんね。

クローバーの魔法帝って結局単なる将軍ってことでいいんですよね?この描写だと
帝とか付けるから王なのかと勘違いしてた人多いんじゃないだろうか・・・
わざわざ分かりにくい名前にした意味あったんだろうか

だいたい将軍になったとして、それで国を変えれるとでも思ってるのだろうか(まぁバカだし思ってそうだけど…)
デビリーマンに対してはちょっと冷たすぎる気がするけど、まぁそんなもんかもしれません
ただ、百円教室って何ですか
今までは意味は分かったけど、今回は意味も分かりません。どうせ映画かなんかでしょうけど
ヒロアカのときもそうだけど迷走しすぎて感想でも何でもない上に意味が分からないとかこのレビューでやる意味ないでしょう

この掲示板で再び暗殺教室と言ってもらえる日が来ることを願う

↑2
超先生ってアダ名の人がライターを務めた「誰彼」ってゲームが
100円で投げ売りされてたってネタだよ
意味わかってないのはお前だけだよ

いやそれは違くね?
たとえばこの間のあけぼのネタは、中学生はともかく二十歳前後くらいだと言われたら分かるんよ。
松井先生も中学生があけぼのネタ分かるとは思わんだろうし。

でも、この場合はしょせんその道のオタクしか分からんようなネタで馴染みない場合は伝わらんし、
ここはオタサイトっちゃオタサイトかもしれんけどゲームについて言うとこじゃないから、
マンガの感想目当てできた人には伝わらんくてもしょうがないし、お前だけとか言うことでは少なくともないと思う

長々と書いたけど別にこのサイトが嫌いなわけじゃないし、今回もおもしろいレビューだとは思うよ

お前だけって部分には同意だがそもそもネタ込みのブログ見に来ておいてそんなんやるなとかアホの極みだろ

僕のわかんないネタやめて〜

<どんな展開になろうが批判にさらされました

今でいうとブラッククローバーがそんな感じだね

長い割につまんないレビュー書いてんなコイツ
今更超先生とか化石みたいなネタ出してきてどうすんだよオッサン
あと政治ネタの記事はコメント0が10回続いたらジャンプ方式で打ち切りってことでよろしく先生w

えっと……
今コメ欄が荒れてるのって
また管理人さんが辛辣なレビュー書いたり
レビューの途中で関係ない漫画やインタビューや政治の批判したとかじゃなくて
単に葉鍵ネタ出しただけだからなのか?

確かにこのブログもこれまで揉めたり荒れたりした事は一杯あったからヘイトも相当数いる事だと思うし
管理人さんは自分に非があっても都合の悪いときには無視する事が多かったり、ここのレビューに文句(って程のものでなくても)つける奴は去れ!!って勢いで擁護してくる信者みたいなのもいたりするし
色々個人的に不満は結構あるけどさ

でも今回は別に批判的な訳でもなくネタが古かったってだけで管理人側には全く落ち度無いだろ?
そもそもこれまでも時折鍵ネタ仕込んだりする事はあったし、数年前はkanonやCLANNADのアニメレビュー書いたりしてきたような所だから
多分このブログの読者はこのネタ分かってくれるだろうっていう意図で今回のネタも仕込んだんだろうと思うんだが

少なくとも今回に限って言えば
もう管理人憎しの粗探しになってないか?

今までで一番どうでもいい荒れ方だな
笑えてくるレベルだ

あなたの言ってることには全面的に同意だし、ちょっと言いすぎたかもしれん
ただ、本題としては題名いじってまで叩くレビューやってきたあげくもはや内容関係ないというのは、
個人的に一言言いたくなってしまいました。スミマセン。
それとは別に、謝ってすぐになんだけどここホント信者がときどき酷いよね

一部しかわからんネタ好きよ。
誰でもわかるネタ出されてもねぇ。
更新はよ

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