今週のジャンプ一コマレビュー 2014年45号
・『火ノ丸相撲』
火ノ丸の因縁の相手の下山は、格上に対してのみモチベーションも勝率も高いというイヤなやつでした。……イヤなやつ? ちょっとまった、それジャイアントキリングでしょう。どっちかというと主人公属性でしょう。それなのにこの記者は、というかこの漫画の世界そのものが下山をイヤなやつにしたてあげています。主人公をもちあげるために敵の性格を不愉快なものにするというのはものがたりの常道とはいえ、あんまり好きなやりかたではありません。
で、そのもちあげられた主人公は「むかしはおまえのほうが強かった。いまは自分のほうが強い」と簡潔、勁烈にバッサリやりました。作劇についての不満点が火ノ丸のカッコよさのおかげで帳消しになっています。
しかし火ノ丸の魅力はこれまでの話でじゅうぶんに読者につたわっているはずなので、そろそろほかのキャラにスポットライトをあててほしい。ユーマvsチヒロの同校対決とか、小関部長の年長者としての経験をいかしての活躍とか。
・『ワールドトリガー』
うおおおががが、葦原先生が冨樫病に感染してしまった……!
というのはもちろん失礼千万の冗談で、葦原先生は頚椎症性神経混症で首と肩とがやられているのに、アニメ化にあわせての先週号の巻頭カラーおよび単行本二ヶ月連続刊行という仕事量を課せられたことによる下書き掲載です。ジャンプ編集部は血も涙もありません。冨樫の休載にはなにも言わないくせに……あっちは実績もあるし単行本も売れるからたいていの無理がとおるのでしょう。そのどちらも足りていない葦原先生は立場が弱いから体調不良でも休めない、と。漫画家稼業はきびしい世界です。
いちファンとしては、どうぞご自愛ください、と益体もないことを言うことしかできません。
・『NARUTO』
すべての憎しみをひとりで背負う、ときくと『コードギアス』のゼロレクイエムを思い出しますが、サスケはべつに死ぬつもりはないようなので、ロベスピエールもびっくりの恐怖政治をしくつもりのようです。
俺ナルトが火影になったら木の葉隠れの里はたいへんなことになるだろうなと思っていたけれどサスケの独裁支配にくらべれば万倍マシですね。理想論をふりかざすばかりで具体的な対策をだせないアホのナルトでも支持者にはめぐまれているし、卑劣様ポジションにつくであろうシカマルもいることなので、部下のさしだす書類に盲判をおすだけの日々をおくるだけならけっこううまくやってゆけそうです。
・『トリコ』
グルメ界へ人間界からやってくる応援のメンツをトリコは思いうかべる、のはいいのですがそのなかにゾンゲさまがふくまれているのが場ちがいすぎて笑えます。でもゾンゲさまの顔はおぼえていても名前はあいかわらず絶妙なまちがえかたをしているのでしょう。ゾンビ、サンゲリア、死霊のはらわたなどときているので、つぎにあうときにはショーン・オブ・ザ・デッドとでもよぶのでしょうか。
「八王一のヤンチャ者……!!
“猿王バンビーナ”!!」
トロルコングの“最強のゴリラ”という肩書はなんだったのか。
・『斉木楠雄のψ難』
もってうまれた超能力のためにクソ映画ばかりみるようになった斉木はとうとう私立ポセイドン学園に手をだしました(´;ω;`)ブワッ
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- [2014/10/17 00:11]
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コメント
ポセ学がもう6年前という事実
当時の編集はなんであんなクソを連載しようと思ったのか
チラっと写るポセイドン学園で笑ったw
懐かしいな
ポセ学気付かなかったww
>トロルコングの“最強のゴリラ”という肩書はなんだったのか。
そのツッコミはエアゴリラの時にもうみんなでしましたがな
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