保険 アリコ Moon of Samurai ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 第16話 「恋人(ラバーズ)その1」

ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース 第16話 「恋人(ラバーズ)その1」 

 ホル・ホースに車をぬすまれた一行は馬車を調達しエンヤ婆をつれて旅をつづけ、パキスタン最大の商業都市カラチへむかいます。

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 いやちょっとまて。なんだそのハデハデの聖帝様がお乗りあそばしそうな車は。

   ↓聖帝様がお乗りあそばしの車
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 うーむ、ハデハデなことはたしかだけれど、思っていたよりはデザインがにてないや。ところで承太郎たちの馬車は原作だとどのような感じだったのでしょうか。

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 Oh……アニメスタッフはいつものように忠実にアニメ化していたんですね。しかしこんな特徴的な馬車のデザインをおぼえていなかったとは一生の不覚です。登場シーンがすくなかったうえに色がついていなかったからインパクトが弱かったのでしょう。

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 で、こちらはやたらインパクトの強いドネルケバブのシーンです。まえにも書いたけれど、すぐれたフィクションにでてくる食いものはたいていうまそうに見えるものです。そして逆に料理漫画で審査員がうまいうまいと絶賛しながら食うような料理があんがいうまそうに見えないこともままあります。こういうのは結局のところ、作者の力量がすべてなのでしょうな。

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 話の本筋とはみごとなまでに何の関係もないけれど、いっぺん読んだら忘れられないという『ジョジョの奇妙な冒険』にはよくあるシーンのひとつ、ドネルケバブをめぐっての値引き交渉です。

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 で、このケバブ売りの正体は敵のスタンドつかい、鋼入りのダンでした。いやいや、ジャストアモーメント。なんでDIOのさしむけた刺客がのん気こいてケバブを売っているんだよ。しかも「安売りしたら家族がうえ死にする」とか「いつもは二百五十円で売っている」とか言っていることからかんがえると、ふだんからケバブ売りを商売にしているとしか解釈できません。家族がうえ死にうんぬんのほうは値引きのためのテクニックだとしても、いつもは二百五十円でうんぬんのほうは心のなかで言っているので、辯明のしようがありません。そのくせエンヤ婆はダンが自分を殺しにやって来たと言っているので、こちらを信ずるならカラチのケバブ屋がダンの本業であるはずはなくなります。そもそもダンの性格からいって、DIOから大金をもらえる立場なのに地道な客商売をつづけるとはとうてい信ぜられません。いったい荒木先生はなにを考えてダンにドネルケバブを売らせていたのでしょうか……
 いや、わかってるんですよ。荒木先生は何も考えていなかったことを。ただ中東の旅の雰囲気をだしたくて値引き交渉のシーンを描いて、そのあと話を間のびさせないために敵のスタンドつかいが実はケバブ売りだったことにしただけのことであって、そのふたつのあいだによこたわる矛盾とか整合性の破綻とかについてはまるっきり考えがおよんでいなかったのだと断言できます。
 しかしここまで盛大にポカをやられるとむしろ荒木先生がこまかいことにこせこせしない大物であることの証拠であるように思えるのだからふしぎです。それともこれが信者脳か。

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 ダンによってエンヤ婆にうめこまれた肉の芽が急激に成長し、宿主をくいやぶり血みどろにして触手を外にだしてきました。エンヤ婆はDIOを信頼しきっているので、この期におよんでなお自分に肉の芽がうめこまれていたことを信じられないでいます。しかし肉の芽はそんじょそこらのイボよりもよほどでっかく額の髪の生えぎわから出ているというのに、エンヤ婆は気づかなかったのでしょうか。毎朝顔をあらうときに鏡をみるか指でふれるかして気づきそうなものなのに。それともエンヤ婆は顔をあらわないのでしょうか。バッチイの。
 この矛盾を解消するとしたら、肉の芽にはふたつの種類があるものと考えるべきでしょう。ひとつは花京院やポルナレフにうめこまれたもので、DIOへのカリスマをよびおこすかわりに顔の表面にでるタイプ。もうひとつは宿主の精神に影響をおよぼさないかわりにそとにはでないタイプです。このあとジョセフもダンによって肉の芽がうめこまれるのですが、そのあとジョセフがDIOにカリスマを感ずるような描写はゼロだったので。エンヤ婆のDIOへの忠誠心は肉の芽とはかかわりのない自前のものです。

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 肉の芽の触手をきりすてるために一行のなかでまっさきにうごいたのはポルナレフでした。ついこのあいだエンヤ婆にベロで便器掃除をさせられというのに。もっとも特に考えがあってのことではなく、体がかってにうごいたのでしょう。前回エンヤ婆に何くれとなく世話をやいたのも打算なき好意によるものであって、その思いが今もなおポルナレフのなかから消えずにいたのです。ついこのあいだエンヤ婆にベロで便器掃除をさせられというのに。
 ジョセフはエンヤ婆にDIOの情報をおしえるように懇願しますが、エンヤ婆はDIOへの信頼をゆるがせにすることなく、ジョセフのたのみをしりぞけて息をひきとりました。ダンも言っているように、悲しい婆さんです。そしてこういう複雑なキャラがいることもジョジョの魅力のひとつです。ジョジョと同時期に連載されていたジャンプ漫画の敵キャラは、もちろん強かったりカッコよかったり悪党だったりしてそれぞれ魅力的でしたが、エンヤ婆みたいなキャラはいませんでしたね。

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ポルナレフ「おれはエンヤ婆に対しては妹との因縁もあって複雑な気分だが、てめーは殺す」
花京院「4対1だがちゅうちょしない。覚悟してもらおう」
承太郎「立ちな」


 エンヤ婆を無惨なやりかたで殺したダンに対して承太郎たちが義憤をあらわにします。かれらにとってエンヤ婆はにくむべき敵であり、その死について怒ったところで一銭の得にもならないのに。だからこそカッコいい。こういうところはやはり少年漫画の主人公とその仲間たちです。

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 私には指一本ふれることはできない、というダンに承太郎は間髪いれずにスタープラチナのパンチをおみまいしました。これだけだったらダンが体をはったボケをかまして承太郎にはげしすぎるツッコミをいれられただけのことなのですが、もちろんつづきがあります。ダンのみならずジョセフまで同時にうしろへとふっとんだのでした。

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 現状を説明するためにダンは掃除のさなかの子どもに駄賃をやって自分の足をホウキでなぐらせます。するとダンのなぐられた所とまったくおなじジョセフの箇所に激痛がはしりました。これがダンのスタンド“恋人(ラバーズ)”の能力であり、エンヤ婆が死ぬ瞬間にジョセフの脳の奥へともぐりこんだラバーズが、ダンの傷つけられた場所を数倍の痛みにして返しているのでした。
 それならそれて、ひとりで電柱に頭突きするなり壁にパンチするなりすればいいのに、わざわざ子どもをつかうあたり芝居がかった男です。

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 事情のわからぬ子どもは、ダンをなぐればなぐるほど駄賃がもらえると思いこみ、ふたたびダンをなぐったものの、ダンとしてはいっぺんでじゅうぶんだったので、子どもを血が出るほどになぐりつけました。
 いたいけな子どもに手をあげるなんてひどいやつだ! とダンが外道であることを読者に知らしめるためのシーンです。しかしなぐられた子どもはカネめあてにやったことであり、さらに二度目にダンをなぐったあとの顔がまことに調子にのっていてカンにさわるので、このときだけはダンの気持はわからんでもないと思ってしまいます。まあ子どもに手を上げるのはさすがにどうかと思いますが。

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 承太郎はダンを一瞬で痛みを感ずるヒマもなく殺してみせると言ったものの、花京院とポルナレフとにとめられ、そもそも完璧な自信もなかったのであきらめました。しかし花京院たちにとめられなかったらホントにやっていたかもしれません。見かけとは裏腹な激情の性格、というところは祖父のジョセフゆずりですから。

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 ジョセフは花京院たちとともにダンからできるだけ遠ざかり、スタンドの力を消そうとします。しかしダンのラバーズは力がよわいぶん射程距離がながく、何百キロはなれていても遠隔操作が可能なのでした。
 いやもうダンはアホですね。承太郎たちのまえにあらわれることなく遠隔操作に徹していれば確実に勝っていたはずなのに。第三部の敵キャラはおのれのスタンドの長所を台なしにするアホが多いけれど、ダンはその筆頭です。
 あえて擁護するなら、スタンドの性質は当人の心のありようを反映したものなので、ラバーズみたいに卑怯きわまりない利用法しか思いつかないスタンドは、やはりダンという史上まれに見るゲスの精神に左右されるものであり、ダンがクソカスまるだしのふるまいをしてはじめてラバーズもその真価を発揮できるのかもしれないと考えられるのです。ゲンスルーの“命の音(カウントダウン)”の発動条件が、対象者にさわりながら「ボマー」と言い、かつ相手に能力を説明する必要があるように。
 ……さすがに苦しいか。

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 ジョセフがダンから遠ざかったのは逃げるためではなく戦うためでした。ハーミットパープルで自分の頭のなかを念写してハイエロファントグリーンとシルバーチャリオッツにラバーズをたおしてもらうのです。
 スタンドは精神エネルギーのイメージ化した姿なので小さくなれるのです。それなら理窟のうえでは大きくなることも可能なのでしょう。それをやらないのは、つかれるからでしょうな。スタンドがちいさいままでいるのもけっこうなパワーが必要なので、結局のところふだんのサイズで戦うのがベストなのです。
 ともあれレッツ、ミクロの決死行!

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 ダンは堀をわたるために承太郎を橋にさせ、そのうえをふんづけてわたりました。おろかな男です。ほんとうにおろかな男です。ポルナレフならまだしも、承太郎にこんなことをするとは。俺だったらどれほど有利な状況にあったとしてもゴメンです。
 承太郎の恨みをかうくらいなら、仗助にむかって「おまえ何で頭のうえにでっかいハンバーグのっけてんの?」ときくほうがナンボかマシですな。
 ウソです。どっちもゴメンです。承太郎の恨みをかうか、仗助の頭をバカにするか、どっちをえらべといわれてもえらべません。ウンコ味のカレーを食うか、カレー味のウンコを食うかの究極の二択以上に遠慮したい。



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コメント

エンヤはジョセフみたいにラバーズを媒介して肉の芽を埋め込まれたから表面に出ていなかった。
ポルや花京院はDio様直々に埋め込んだから表面から見える。

>ダンを一瞬で痛みを感ずるヒマもなく殺してみせる

スタープラチナ・ザ・ワールドなら可能だろうな

>承太郎の恨みをかうか、仗助の頭をバカにするか、どっちをえらべといわれてもえらべません。

承太郎の方は怒らせてボコボコにされたらトラウマになって二度と顔を合わせられなそうですが、仗助はボコボコにされてもなんだかんだ言いつつも仲良くなれそうな雰囲気だと思います。

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