保険 アリコ Moon of Samurai 今週のジャンプ一コマレビュー 2014年35号

今週のジャンプ一コマレビュー 2014年35号 

・『NARUTO』

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 おとなしくプルプルしてろ、ラスボス女が by諏訪隊隊長
 ラスボスのカグヤがナルトらを超重力の空間へと引きこんだら当人までおなじように動きを制限されてしまいました。おまえホントにラスボスかよ。自分の得意なフィールドへ引きこめるのなら戦いを有利にすすめられるようなしかけでもほどこしておけばいいのに。
 というかオビト、マダラ、そしてカグヤと、どいつもこいつも残念くささをただよわせています。こんなプルプル女に勝って大団円ではちとものたりません。やはり真のラスボスは宇宙にいるのでしょうか。


・『火ノ丸相撲』

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 掲載順が高い。そしてそれが妥当だと思わせるおもしろさです。火ノ丸が沙田のまわしをとって得意技をしかけ、それを沙田はしのいで形勢をひっくりかえし、それをさらに火ノ丸はこの三年の稽古で手にいれた新しい技でもって完全勝利しました。ここしばらくのジャンプでもっとも熱く、かつ密度の濃い戦いです。たぶん川田先生はこの十話、そして特に今回の話を描くのに全力をそそいだのでしょう。ほかの作家も新連載のときはこれくらいの熱意と努力とをもってスタートダッシュを切っていただきたい。

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 そしてラストの火ノ丸の笑顔がまたよかった。中学時代、体格差ゆえにずっと地にまみれ、そのハンデを克服するために三年先の稽古にはげみ、その結果強くなったことは自覚していたのでしょうが、このたびようやくはっきりとしたかたちで努力がむくわれたのです。心のそこからホッとしたのでしょう。火ノ丸の三年間の努力と苦悩とが読者にまでつたわってくる笑顔です。


・『ヨアケモノ』

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 主人公が新撰組の入隊試験で沖田総司にやぶれ、その沖田に千本の薪をきればすこしは強くなるといわれたので千本の木をきりました。地主に大迷惑をかけ、さらに環境破壊の面でも言語道断なり! なんてひどい主人公だ!
 ……というのは冗談だとしても、地主を登場させて「いや、林をきりひらいて畑をつくるつもりだったところ、このボウズがきて木をきらせてくれと頼んできたんだ。渡りに船だと思っていたが、まさかここまでやってくれるとはな」くらいのことを語らせていたら読後感はだいぶちがっていたはずです。
 そもそも千本の薪をきるのでいいのに千本の木をきったというのがアレです。『はじめの一歩』で一歩が鷹村に木の葉を十枚つかむよう言われたところ、ほんとうなら両手でやってよかったのに一歩は片手でやってのけたというのが代表ですが、課題を自主的に(あるいは結果的に)きびしくするというのは漫画ではしばしばみられる展開です。しかしタテにきるのとヨコにきるのとではずいぶんちがうでしょう。そもそも主人公は幼なじみとふたりで二十五人の侍を相手に傷ひとつ負うことなく勝てるほどに強いのに、それをいまさら基礎体力づくりのために薪を切るって何ソレという感じです。
 あと入隊試験で防具なしで木刀をつかって試合するというのが危険きわまりない。死人がでてもふしぎではありません。新撰組の永倉新八は維新ののち札幌の大学で学生らに素面素小手で稽古をつけたそうですが、このときは竹刀をつかったはずです。
 おそらく芝田先生には、まず描きたいシーンが頭にあって、そのつじつまあわせにストーリーをかんがえるタイプなのでしょう。それがわるいとは言いません。尾田先生だってそういうやりかたでワンピを描いているのですし。しかしこの漫画のばあい、そのつじつまあわせがひどくヘタなのです。単純に作者の力不足なのでしょうな。
 漫画家に実力がつくのがはやいか、漫画が打切られるのがはやいか。ジャンプの新連載はつねにこの生きるか死ぬかのレースをしいられます。


・『食戟のソーマ』

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 美作がソーマに食戟をもちかけ、それに対してソーマは自分が勝ったら美作がいままでうばってきた九十九本の包丁をすべてよこすように言いました。美作の料理人として依って立つ自信をねこそぎにうばいとって完膚無きまでに負かしてやる、という決意のあらわれでしょうか。それならいいんですが、このすぐまえにソーマが美作のことをかわいそうだと言っていたので、美作の料理人としての心得ちがいをさとすつもりもあるのかもしれません。そういうのはちょっとヤです。ソーマみたいに我が道をゆくキャラは他人のスタイルについてあれこれ口出ししないでいてほしい。

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 ああこりゃソーマの勝ちですわ。料理漫画の主人公が料理人をやめるはずがないので、いまここに美作くんの勝利の可能性は完全につぶされました。
 それはさておきソーマは洋食のメインというお題に対してビーフシチューを出すと美作のまえで公言しました。一見したところ美作をゆさぶるための戦術に思えますが、ソーマはそんな策を弄するタイプではないので、ホントに美作のストーキングの手間をはぶいてやるために教えた可能性がたかい。
 このあとの展開として個人的にのぞましいのは、ソーマがビーフシチューをつくると言ったことについて美作がおおいに頭をなやませ、最終的に“ソーマを信じて”ウソではないと確信し、ビーフシチューとの比較では絶対有利な料理をつくり、さらにそれをソーマが超えて勝利する、という流れです。俺は美作のキャラが好きなので、火ノ丸にやぶれてなお沙田の格がおちなかったのとおなじように、ソーマにやぶれても美作の格がおちるようなことにはなってほしくありません。


・『トリコ』

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 頭半分と右肩から先をうしなって即死したはずのトリコは療水のおかげで一命をとりとめ、かつ傷がものすごいいきおいで再生してゆきます。お手軽ですなあ。かつてトリコがトミーロッドとの戦いでうしなった左腕をもとにもどすために半年以上かけて死ぬほどの目にあったのをみたとき「うん、腕一本とりもどすにはこれくらいのリスクがなきゃな」としきりに感心したのに、それがコケにされた気分です。
 そりゃまあグルメ界の強敵を相手にするにホイミや薬草では間にあわないからベホマやザオリクも必要になるでしょう。しかしそれでももうちょっと何というか、手心というか……。

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 トリコのなかには赤鬼だけではなく青鬼もいたようです。で、その青鬼がトリコのピンチだというので表にでてきて馬王ヘラクレスをなぐりとばしました。おかげで赤鬼もヘラクレスも格がダダ下がり。
 ところでいま思いうかんだのですが、もしかしてトリコの名前の由来ってトリコロール(フランス語で三色の意。フランスでは国旗の三色旗をも意味する)でしょうか。だとしたら赤鬼、青鬼のほかにまだ白鬼がひかえていることになります。うわあ、なんだか八王とのバトルそのものが茶番に思えてきたぞう。


・『三つ首コンドル』

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 だ、大都市……? このおもちゃおもちゃした感じのが……?
 だがちょっとまってほしい。この漫画の世界の文明レベルのことを考えにいれねばなりません。たとえばわれわれの世界の西暦千年ごろ、ヨーロッパではロンドンとかパリとかいっても人口はせいぜい三万人くらいのものでした。そのことを考えれば、王族のお膝元とはいえ王都からはとおい所にあるそうなので、このこぢんまりした町でもじゅうぶん大都市とよぶにあたい、す、……
 ダメだあ。俺の必死の辯護をあざわらうかのようにキャプ画像の絵のしたのほうで汽車が走っていやがります。そういえばヒロインの生れ故郷は石炭掘りの町でしたし。ということはこの漫画の世界の文明レベルはすくなくとも産業革命以後、われわれの世界でいえば十九世紀はじめごろということになります。それなのにこの町が大都市……さすがに石山先生は格がちがいます、ななめ上の方向に。


・『僕のヒーローアカデミア』

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 ゲロイン! ゲロイン!
 ところでこのゲロインの“個性”は引力をあやつることですが、その指の腹に金属片らしきものがついていて、これをあわせることで能力を解除するようです。前回にも描かれていたけれど、そのときは爪の描き損じかと思いました。

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 ババイン! ババイン!
 恢復担当の教諭だけれど、その力は治癒力を活性化させるにとどまります。ああ、だからオールマイトの体はあのままなんですね。いくらもちまえの治癒力がたかまろうと、うしなわれた内臓はよみがえりません。

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 主人公は雄英の入学試験で一ポイントもとれなかったけれど、一切の見かえりを求めることなく人助けしたことが評価されて合格しました。まあそんなとこでしょうね。これで受験に失敗していたら看板にいつわりありになってしまいますから。もっとも雄英におちてすべりどめの三流高校のヒーロー科へすすみ、ろくでなしの教師やおちこぼれのクラスメイトとともに学校生活をおくるという展開も見てみたかったけれど。
 ところで主人公の無私の行動が評価されたのは、この漫画のテーマにも合致していてはなはだけっこうなのですが、劇中の人物のうちには納得できないむきも多いでしょう。このたびの試験におちた受験生は特にそう考えるはずです。雄英高校ヒーロー科の倍率は例年三百を超えるので、落第者は何百人何千人いるか知れません。そういう人々のなかから、裏ルールで合格した主人公のことを知って、抗議の声をあげる者が出たとしてもふしぎではないでしょう。むしろ出るほうが自然です。雄英は試験の公平性と透明性とをあきらかにするために、裏ルールのことも公表すべきだったのではないでしょうか。
 ……ダメですね、そんなことしたらポイントねらいで偽善的にふるまうやつらが続出するにきまっています。真のヒーローを育成するためには、万人が納得できるような方法をとるわけにはゆかないのでしょう。
 個人的にはこの試験に落ちたヒーロー志望の少年が主人公を不当に恨みながらヴィランに堕落し、やがて主人公と対決するような展開になることを希望します。


・『ワールドトリガー』

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 千佳ちゃんがキューブにされ(特別にデカイことはなくてふつうのサイズでした)、オサムがハイレインに攻撃をしかけたことを判断ミスだと自覚しました。そのことで自責の念にかられて膝をおるものの、出水や烏丸先輩のサポートもあって立ちなおり、千佳ちゃんをもとにもどすためボーダー本部へと走り、ラービットどもの波状攻撃に対しても最後の最後まで屈することなく抵抗します。強い敵には勝てないしミスもする、精神的にもブレるときがある、しかし決してあきらめない。これぞ発展途上のヒーローのあるべき姿です。

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 そしてラストはレプリカが敵のラービットをコピーしてしまいました。反則にもほどがあります。しかし黒トリガーはこれくらいのムチャをやってくれたほうがスカッとします。切札はやはり無体なほどに強力でなければ。


・『BLEACH』

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 エ、エロス! ゾンビエッタちゃんエロス! しかしゾンビちゃんはゴキブリ頭のなにがほしいというのか? 精液くさいゴキブリ頭のなにがほしいというのか!? 勃起したゴキブリ頭のなにがほしいというのか!!?(しつこい)

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 ああそんな伏線あったね。
 しかしルピはともかくチョコラテさんとか変態マツゲに完敗した変態とか、今さらこんなやつらが出てきてどれだけ戦えるというのでしょうか。マユリさまのことだから十刃すらも投入しかねませんが、それならそれで出しおしみせずにさっさとつれてこいと言いたい。いやそれ以前に久保先生には最後のページで援軍をだすバカのひとつおぼえをいいかげんやめていただきたい。そんなことだから今週号のジャンプでついにはじめてのドベを喫するはめになるんですよ!



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コメント

1番左の人誰だっけ?他3人はわかるのにそいつだけ真剣にわからない…

そうま、タクミとその他99人を侮辱しすぎてワロタ

多分、作者は卑怯な美作に己の人生(料理人)を賭けて道具を取り戻す格好良い主人公を描いたつもりなんだろうけど

たくみは己の料理を突き詰めず負けた、弟もにーちゃん凄いよ等しか言わなかったと思う

敵討ちは美しく見える時もあるが、この場合は美作に完勝してもタクミはただ力の差を思い知らされ、プライドを傷つけるだけだと

後、美作のコピーは、直前に料理を決められたり熟成などで時間が掛かる自家製の材料、調味料を使われると代用が効かない場合はあっけなく負ける気がしたw;

>この場合は美作に完勝してもタクミはただ力の差を思い知らされ、プライドを傷つけるだけだと

安っぽいプライドだな

ど・・・ドベから巻頭カラーなら
オセロ理論でひっくり返るから!!

さよならおしゃれ師匠

剣八のピンチに一護が登場!
一護のピンチに格下レンジ軍団が登場!
ハゲとナルシストのピンチにマユリが登場!
マユリの援軍に破面が登場!
優勢のところゾンビになった日番谷が登場!

これが、五週間前からの最後のページの内容です

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