バカ漫画レビュー『斬』四太刀「貫木の力」
今日も素敵に無敵に絶望的に、『斬』のレビューの始まりです。
扉絵のハシラには「やがて同じ運命を共にする2人の初対決の行方は!?」などと書かれていますが、そこまで連載が続くかどうか。あと「同じ」は省略した方がすっきりした日本語になりますよ。
今回はライバルキャラの貫木がひたすらに斬を過大評価するストーリーでした。あ、過大評価はいつものことか。
まず初っ端から研無刀を獲物にしている理由で相当の腕利きと勘違い。
「さっそく見せてもらうぜ。
研無刀使いの実力とやらをなぁ!」
と放言します。が、斬の攻撃を待って自分からは仕掛けません。真剣勝負ってのは一太刀喰らえば普通はそこで御仕舞いなので、ひたすらに攻めるのがセオリーだと思うんですが。相手の実力を推し量ろうとする気概は認めますが、真剣勝負を楽しみたいんだったら簡単に殺されないように最大限の努力を払ってください。『殺し屋1(イチ)』の垣原みたいに。必然的……逃亡!
まぁすぎたんに人並みな期待を抱くのは酷なのでこれ以上の追及は止めておきましょう。とにかく様子見に徹する貫木に、斬は攻撃を仕掛けます。
いい感じに力が抜ける、というよりも全身の力が根こそぎ抜き取られそうなダッシュです。あ、これもいつものことか。前回のレビューで指摘したように我々と精神構造が極めて近い貫木君、
「お、おいおい何だ?
えらく足遅ぇ上に直線的だな……」
と至極もっともに呆れます。だんだんこの世界における唯一最後の良心のような気がしてきました。さて律儀に斬が到着するまで待っていると。
馬鹿力の一撃を紙一重で回避。周囲に爆風が発生します。日本刀の造りで風が起こせるか!! なお今回の真剣勝負の責任者、不細工・ザ・不細工はやっぱり読者のカンに触るようなことしか言いません。
「ギャ――風でスカートがめくれちゃうじゃないスケベ――!!」
生皮をめくって人体標本人形の恋人にしてやろかと怒鳴りつけてやりたいくらい不愉快です。あ、例によってキャプ画像は貼りません。
貫木は斬の鈍足を作戦と勘違い。
コンクリートにヒビを入れられなくても真剣だったら大怪我です。そして貫木はツッコミ所のありすぎる解説を始めます。
「普通、真剣だとコンクリートに弾かれちまうし(明石先輩だったらチーズのように斬り裂けます)
それどころか刀の刃が欠けるか最悪折れちまう(“折れず曲がらずよく斬れる”が日本刀の真髄です)
ところがその研無刀とやらはヒビどころかキズ一つ付いてねぇ(せめて刃毀れと表現してください)
流石に硬さと破壊を売りにしているだけの事はあるな(やっぱりただの鉄棒でいいじゃん)」
精神構造はともかく、オツムの出来の悪さはこの漫画のキャラクターにとっては不治の病のようです。
さて斬の強さを買いかぶった貫木はますます面白がり、今度はこっちの番と高速移動。一瞬で斬の後ろに回り込みます。そのスピードで正面から斬り掛かった方が速いだろ、というツッコミは他のリアリティ皆無のバトル漫画にも適用可能。レベルの低い部分だけは一緒……いやはやまったく斬新なことで。あ、もちろん斬は主人公補正で防御します。
これには安西先生も身体を震わせて感動の嵐。
「おい……見てるかあゆあゆ……お前を超えるうぐぅ使いがここにいるのだ……!」
うぐっだよ。そして貫木はまたもや斬をベタ褒め。もーいいって。
貫木に対抗して斬は居合い、のマネゴト。先週の『剣術・基本編』に掲載されていた構えをヤケクソ風味に出しただけ。ここまで世間を舐め切ってよく今まで生き残って来られたものです。そして今週もまた『斬』の魅力が爆発。
「やっぱりお前ただもんじゃねえな。
フン。
居合い抜きの基本はそこにいながら自らの攻撃範囲に入ってきた相手を一閃で打ち抜く芸当。
動かない分自らの鈍足をカバーしつつ勝負の見えている足の速さ勝負は捨てて逆に豪腕を最大限に生かして俺の足とあのハンパねぇ剣速で勝負しようっつうことか。
たしかに俺は動きには自信がある……しかしこれじゃあ迂闊に攻撃を仕掛けるわけにはいかねぇな」
長すぎる割にあまり内容のないネーム。これぞまさしく『斬』クオリティ。
そんな斬に貫木は手裏剣で対抗することに。敵の強さを見破ることもまたサバイバルに必須の能力なんですが……。あ、貫木は忍者だそーです。へー。ほー。あっそー。
まあ相手にとって相性の悪い攻撃を仕掛けるのは基本だから文句はつけませんが、どうせ飛び道具を使用するなら不意打ちの方が効果的でしょうに。
「飛び込むのがヤバイなら遠距離から攻撃するまでだ」
なんて公言してどうする。真剣勝負にこだわっているつもりなんでしょうが、だったら刀だけで戦え。すこぶる中途半端。
最後に。忍者の戦闘はあくまでもやむを得ざる場合だけ行うのであって、わざわざ真剣勝負なんてしないんですが。本物の忍者というよりはアメリカライクなNINJAっぽい。
- [2006/08/21 19:52]
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コメント
はじめましてm(。。)m
ふらふらとネットサーフィンしながら迷い込んでまいりました!
貫木くんの台詞に対する突っ込み最高でした!!!
特に”せめて刃毀れと表現してください”は仕事中にも拘らずクスクス笑ってしまいました(汗)
いきなりぶしつけな感想で申し訳ありませんが、ついでといっては何ですがリンクさせて頂いちゃいました、、、
へんちくりんなサイトなので不都合があればお申し付け下さいm(。。)m
どもです
コメントありがとうございます。
玄人好みの扱いにくすぎる漫画とはいえ、類を見ないほどに独特なのでレビューのし甲斐があります。しかし貫木君のボキャブラリーの少なさはやはり問題でしょう。昨今の日本人の学力の低下はまことにもって嘆かわしい!! と口でだけ言ってみるテスト
あ、リンクの件ですがもちろんリンクフリーなんで不都合なことなんてありませんからお気になさらずに。
お邪魔します☆
当ブログへのトラックバック、ありがとうございました。
こちらもコメント&トラックバックさせて頂きますね!
>あ、もちろん斬は主人公補正で防御します。
つい笑ってしまう1文でした(^^)
最近、この漫画は一般読者の中から未来の編集者を育てるために、集英社が送り込んでいるんじゃないかとすら思えてきました。
持ち込み漫画家志望に対して、どういった指導をすべきか、みたいな。
もしくはお笑い芸人の育成。
>生皮をめくって人体標本人形の恋人にしてやろか
ナイス・ツッコミ(笑
頭の中でイメージできましたもん。ああ、お似合いだな、って。
変なコメント失礼しました!また寄らせてもらいますー。
こんにちは!毎週、「斬」本編より、こちらのレビューが楽しみな せの字です。
>長すぎる割にあまり内容のないネーム。これぞまさしく『斬』クオリティ
真剣は切れ味がある分(ry
ある意味、ここまで説明的な長台詞は一種の味のように思えてきましたw
>yassoさん
コメントどうもです。
ちなみに引っぺがした生皮には詰め物を入れて剥製にして美術館に展示します。お題は“一人前衛芸術”
>せの字さん
コメント感謝です。
なんにせよオリジナリティは大事ですよね。少なくとも『斬』はそのあまりにも斬新な作風のおかげで話題沸騰ですから。たとえ斜め上の意味でも。
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