保険 アリコ Moon of Samurai バカ漫画レビュー『DAWN』

バカ漫画レビュー『DAWN』第80話・後編 

 はいどーも、泣いても笑ってもこれが最後だというのにミジンコたりとも残念な気持ちがしない漫画、どーんの最終レビューです。

「……“ネオ・シルクロード・プロジェクト”への……
 我が国の金融界の参入交渉が失敗しただとおっ!?」

 アメリカ合衆国大統領マイケル・ラッシュ氏の絶叫です。ちょっと待て。“ネオ・シルクロード・プロジェクト”はアメリカの覇権が脅かされると認識しているほどに重大な計画なんだろ? その参入に海のものとも山のものともつかない民間人の女キャサリンをトップに起用して任せたっきりかよ。彼女の言語に絶する無能っぷりは何度も書きましたが、他に何の対策も講じなかった大統領はもっと救いがありません。アメリカの無為無策ぶりには目を覆いたくなります。
 こんな低能ばかりを寄せ集めて世界唯一の超大国を運営できるのだからどーん世界は恐ろしい。現実世界の普通人が召喚されたら三日で神になれそうです。その前にトチ狂った世界観の影響を受けて発狂する可能性のほうが高そうですけど。
 あと以前から疑問に思っていたんですけど、“ネオ・シルクロード・プロジェクト”でどのように石油を輸送するのかがどうしても解りません。パイプラインは砂漠や草原のような平坦な土地にしか建設できません。液体は坂を上るようには流れませんからね。トンネルでも掘るつもりかも知れませんが、その場合だと海上輸送の何十、何百、ヘタすりゃ何千倍かのコストが掛かりそうです。ルートを海のシルクロードに変更しましょうよ。それなら中国もハブれますし。

 そんな意味不明のプロジェクトを欧米の力を一切借りずに成功させるつもりのようです。資金はともかく、技術力が絶望的に不足していそうです。
 それと“アメリカの一国世界支配に対して反旗を掲げた国々の集まり”ユーラシア協調機構とやらが上海で欧米の介入を認めないと宣言しました。参加国は中国・ロシア・カザフスタン・パキスタン・イランなど。
 えーと、大東亜共栄圏の焼き直しですか? ブロック経済は世界恐慌を乗り切るための苦肉の策だったんですが。それはさておき、参加国について考察してみます。
 まず中国。以前にも指摘したようにあの国の経済は外資依存型ですが、その大部分が日米欧に依っています。先々週の総量規制に続いて欧米の外資を排除した結果、中国の崩壊はすでに確定しました。こんな破滅的な政策ばかり実行するあたり、実は原作者は中国が嫌いなんじゃないかとさえ思えてしまいます。
 次にロシアですが、もはや冷戦時代とは違います。あの国はソヴィエト時代の滅茶苦茶な政治の後始末に追われている最中です。ロシアにできることと言えば、チェチェンで白色テロを起こすとかウクライナに露骨な資源外交を仕掛けるとか、そんな弱い者イジメばかりです。とても欧米を向こうに回すようなバクチは打てません。
 そしてカザフスタン。この国の主要産業は鉱山業や石油開発ですが、その技術はスイスやオランダ、イギリスなどの外資に依存しています。欧米を否定したらその日に国家経済は左前になります。
 パキスタンに移ります。宿敵インドに対抗するためにはパキスタンはフランスの兵器が必要です。欧米を否定したら(ry
 最後に悪の枢軸・テロ支援国家イラン。原作者、反米なら本気でどこでもいいらしい。中国といい北朝鮮といい、アメリカ以外の核兵器については眩暈を覚えるほどに寛大だ。
 とりあえずイラン以外は欧米に反旗を掲げようものなら国家そのものが立ち行かなくなる可能性が高い国ばかりです。もちろんイランが独力で欧米に対抗できるだけの国力があるはずもありません。こんな連中が寄り集まって引き篭もったとしたら、却って国力は減退するばかりですけど。
 ちなみにこれも矢作のアイデアだそうで。とりあえず欧米憎しの一念でプランを練り上げた矢作には彼自身の言葉「ビジネスに私情は入れるな!」を送っておきます。

 この漫画の締めらしき矢作の演説が始まります。
「資本主義というのは、金儲けが全てに優先するというイデオロギーだ……
 だが、資本主義では、一部の人間を潤すことはできても、万人……国家規模の人々を幸せにすることはできない。
 我々にはそろそろ……資本主義に代わるイデオロギーが必要なのだ……
 一人や一国が豊かになればいいというものではなく、地球がこの先も生きる(存在できる)ためのイデオロギーが!!」

 えーと、今までの矢作の言動を見る限り、彼の言う新しいイデオロギーとやらはどう考えても共産主義です。機会の平等ではなく結果の平等を追求すれば、結局のところ“地球全体が豊かになる”のではなく“地球全体が貧しくなる”わけなんですが。ソヴィエト連邦の崩壊から何も学んでいない矢作の頭脳はまさしくファンタジー。というかお花畑。今さらな結論ですが。

 例によって矢作の取り巻きのメガネ君が歯の浮きそうな矢作礼賛を心で思います。
(お前が行動すると、どんなことも実現させてしまいそうだから不思議だよ……)
 これだけ主人公が完璧超人やっていれば、実現できないことなんか一つもありません。
 さておき、その次のページでは「大城首相、任期満了で勇退」との新聞の見出しが最初のコマを飾りました。劇中時間は知りませんが、数ヶ月は経過したのでしょう。大城首相が惨めな末路を迎えなかったことはとにかくめでたい。どーんの打ち切りで救われた数少ないキャラの一人でしょう。
 松本記者が携帯電話で誰かと話しています。
「新聞各社のアンケートでも、民自党の政治は終わって、進歩党の政治が続くことを望む声が大きいわ……
 これで、日本の政治の夜は明けるわね」

 半世紀以上に渡って日本を主導してきた政権に対して呼ばわりですか……。そうそう、進歩党もそろそろ本当の党名を明らかにしたほうがいいと思います。こんなふうに
 電話から声が返ってきます。
「……とりあえずはな。だが日本の国民性は熱しやすく、冷めやすい、付和雷同型だ……
 進歩党が少しでも怠慢な姿勢を見せれば、また民自党に走るだろう……」

 “しょせん日本人は俺サマを除いた全員が未開で野蛮で非文明的な民族だから俺サマが啓蒙善導してやらなくちゃどうにもならないぜふふふん”みたいな日本の自称知識人らしい日本人蔑視が透けて見えます。こんな連中が民主主義を錦の御旗にしているのだから、何の茶番かと言いたくなります。
 松本記者は「そうね……そうならないよう頑張らないとね……」と全面的に肯定。自分の意見というものがないらしい。そもそも何を頑張ると言うんだ。情報操作か? 印象報道か?

 なおこの漫画の最後のページは、得体の知れない発展途上国のスラム街に張られたテントから矢作が這い出し、「……さあ、今度は何からはじめるかな」と呟いて終わります。親戚銀行のオーナー業もネオ・シルクロード・プロジェクトも進歩党政権の金融担当大臣もおっぽり出してホームレスごっこですか。いいご身分ですね。とりあえず矢作はかつてのイラクの三馬鹿よろしくテロリストの人質になって新世紀銀行を倒産させるほどの身代金を要求されてしまえ。
 その右手に携帯電話を持ってさえいなければ、“今までの出来事は全てホームレス矢作が見ていた妄想に過ぎなかった”という夢オチの解釈も可能だったんですけど。実に残念。


 長いようで短かったどーんレビュー。こうして目を瞑ると走馬灯のように思い出が駆け巡ります……。
「拉致被害者……返してくれるかな?」
「毎日中華料理ばかりでウンザリだわ……
 やっぱり西欧人は肉よね。早くアメリカに帰ってブ厚いステーキが食べたいわね」
「我が国は現在、襟を正し……
 近代民主主義国家への道を歩もうとしている」
「我々にはそろそろ……資本主義に代わるイデオロギーが必要なのだ……」
 ……
 やっぱり打ち切られて正解だったな。うん。

  




バカ漫画レビュー『DAWN』第80話・前編 

 はいどーも、現実と妄想の乖離のあまりの甚だしさにとうとう編集部が打ち切りを断行したと推測される電波漫画、どーんの最終レビューです。

 これまでに広げに広げた大風呂敷をどう畳むか注目される最終回。中国の外交官が口火を開きます。
「“ネオ・シルクロード・プロジェクト”実施における、国際協調融資の主幹事銀行は……
 これまでの手土産で誠意を見せてくださったアメリカの銀行に変更いたします!!」

矢作「な、なんだってー!!」
 ……という超展開を心の片隅では期待してたんですけどね。実際は予想通り、新世紀銀行が主幹事のままでした。“な、なんだってー!!”顔を並べたのはアメリカ人の方。期待は裏切り、予想は裏切らない。それがどーんクオリティ。
 それは最終決定なのかと問い詰めるキャサリンに中国側は
「最終決定です……
 と、いうより、初めから新世紀銀行に決まっているのです……」

と木で鼻をくくったような返答。だったら最初から言っといてやれよ。そうすればキャサリンたちも無駄な努力をせずにすんだのに。根性が悪いな、どーん世界の中国人。
 それとロシア、カザフスタン、ウズベキスタンなど中央アジアに建設するパイプラインのために、矢作はすでにアラブ産油国とアジア諸国の了解を取り付けていたそうです。もちろん漫画では片言隻句も語られていません。伏線という言葉を知らない漫画原作者……絶望した!!
 最悪の主人公無敵化現象。矢作サマの意思は全てに優先しますか? 当然のことながらバーン様の一億分の一も貫禄がありませんが。
「それともう一つ!
 あなた方は我々、中国人を侮辱した!!」

「ぶ……侮辱……!?」
「我が国は現在、襟を正し……
 近代民主主義国家への道を歩もうとしている」

 さすが最終回。我々の想像もし得なかった高密度の電波を発信してくれました。毒電波を受信しすぎて脳が壊れそうです。
 まだまだいくよぉ~!
「……なのに、民主主義の代表を標榜するアメリカが……
 非民主主義的なやり方で介入しようとした――!!
 前近代的な賄賂攻撃で我々をなびかせようとしたことは……
 我々を相変わらずの後進国とみなしているという証であり、侮辱以外の何ものでもない!!」

 独裁政権の代表選手である中国共産党の高官がアメリカに対して非民主主義的だと難詰する……。
 ごめんなさい、こんな時どんな顔をしたらいいのかわからないの。
 笑えばいいと思うよ。
 ( ゚∀゚)ブハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
 
 さておき、中国人には二通りの人種がいます。賄賂をもらえる階級と、もらえない階級です。もらえる側は社会的地位、権限、階級などを備えている人間、つまり支配者階級です。賄賂とは支配者が受け取る貢物であり、被支配者からの誠意です。つまり賄賂をもらうことによって中国人は他人に誇れるし、面子も立つわけです。
 賄賂の是非については語らないことにしておきます。これはこれで一つの文化ですし、理解できないからといって全否定するものでもないでしょう。しかし欧米流の考えが世界のルールになっている現在、中国人の感覚を貫くのはいろいろと面倒があるだろうことは想像に難くありません。中国が国際社会で活躍するには賄賂についても意識改革が必要でしょう。どーん世界みたいに何の伏線も無しにいきなり清廉に目覚めるようなことは300%ありえませんが。
 問題は左巻きの自称知識人たちでしょう。連中は自分たちの妄想の中にしか存在しない事象をあたかも実在するように語るからタチが悪い。
 中国サマはきれいで善良で清廉で偉大である。
 賄賂は汚くてずるくて資本主義的である。
 よって中国サマはいつの日にか賄賂が悪であることに目覚めて本来の清廉な思想に回帰する。

 ……こういう三段論法を本気で信じているフシがあります。

 せっかくの最終回なので、今回も前後編に分けておきます。

  




バカ漫画レビュー『DAWN』第79話 

 はいどーも、先日の民主党の訪中に合わせたかのようなEEZ無断海洋調査のニュースを聞いて、改めてこれはファンタジーなのだと再認識してしまった漫画、どーんのレビューです。

 銀座のクラブでママさんらしい格好の女と妖怪みたいなジジイが焦りまくっています。というかこの漫画だと矢作に敵対もしくは不利益をもたらす人間はたいてい見苦しいほどに狼狽しています(その典型が大城首相)。
 この二人が焦っているのは以前に買った中国の不動産・建設関連株が暴落したから。なおこの女は尾崎冴子といって矢作の恋人です。妖怪ジジイは中国株の共同投資者。実は二人とも何度か登場していたのですが、あまりにも斜め上な外交・経済政策にばかり注目していたのでレビューでは扱っていませんでした。76話で中国株はまだ上がると矢作に教えられて(商法に違反してませんか?)一週間ほど待って一気に売り抜くつもりだったのですが、前回の総量規制で株が暴落してしまいました。
 妖怪ジジイはフィリピンに高飛びするつもりらしいですが、冴子は今後の身の振り方を決めかねています。そこを妖怪ジジイ、
「お前には、“打ち出の小槌”があるから大丈夫か……
「矢作達彦」という……な。
 どうせ奴に泣きつくんだろ?」

実に判りやすい嫌味な顔で笑います。それを冴子は「……できないよ、そんなこと……」と拒絶します。なんでも株の失敗を矢作に尻拭いしてもらい、二度と相場に手を出さないと約束したそうです。以前のキャサリン・マクガイバーといい松本記者といい、なぜ矢作に群る女性はどいつもこいつもアホばかりなんでしょうか? 類は友を呼ぶ?

 さてそのキャサリンですが、ワシントンD.C.の恋人に北京から携帯電話を掛けます。来月は通話料の額に目を剥くことになるでしょう。彼女は中共の要人や党幹部に働きかけて国際協調融資の主幹事をアメリカに……ってコレ何度言ったっけ? まあいいか。彼女は愛するポールに愚痴をこぼします。
「毎日中華料理ばかりでウンザリだわ……
 やっぱり西欧人は肉よね。早くアメリカに帰ってブ厚いステーキが食べたいわね」

 北京に西洋風レストランがないと思い込んでいるのかとか、西欧=肉なんて貧困なイメージは四十年前のモンだぜとか、アメリカの管理職は必要以上に健康に気を配っているからほとんどは菜食主義者なんだがとか、そういう一般人レベルのツッコミは止めておきましょう。俺が指摘したいのはただ一つ。
 西欧とは西ヨーロッパのことであってアメリカとはまるっきり違うということです。
 キャサリン、バカだバカだと以前から思っていましたが、まさかヨーロッパとアメリカの区別も付かないほどに末期だったとは……。この俺の節穴な眼を以ってしても見抜けませんでしたよ。こいつに較べりゃ冴子はまだマシか。それともどーん世界では独立戦争が起こっていなくて未だにイギリスの植民地とか? 壮大すぎる歴史改変ですね~。そのうち仮想戦記に手を染めて『逆転! アヘン戦争』でも著わすつもりですか? その年のトンデモ本大賞はイタダキですね。
 さてアホの子のキャサリンにポールは「食文化だけでも西洋と東洋は相容れないと分かったってかい……」と浅薄すぎる文化論を開陳してくれます。こいつもアホの子か。アメリカでも和食はけっこうな人気だし、中華料理店だって軒を連ねています。逆にアジア各国だって、その食卓で西洋料理が絶無ということはまずないでしょう。というか原作者、同じ掲載紙なんだから『美味しんぼ』くらい読んでください。レビューするこちらのレベルまで下がってしまいます。こんなバカ二人を起用しなければならないほどに人材の層が薄いアメリカに激しく同情。
 最後に二人は結婚の約束を交わして電話を切ります。祝福するから結婚した後はアラスカあたりに転居して半世紀ばかし世間に出てこないでください。

 風呂上がりの矢作にも電話が掛かってきます。その主は中国の大使館員。北京でのアメリカの賄賂攻撃の報告です。
「我々中国人はそういう国民性だと、バカにしてかかっているとしか思えない……」
 おお! 中国人を民族ではなく国民と認識できています。どうやら彼は矢作よりはマトモな頭脳の持ち主らしい。矢作よりマシ、といっても褒め言葉にならないのがこの漫画のスゴイところです。それはさておき、あんなコントみたいな賄賂の渡し方ではバカにされていると感じても仕方がないでしょう。
 しかしこの中国人、総量規制で株が暴落したというのに平常心のままです。信じがたいことですが、このままだと本当に中国経済が正常化しそうです。ケインズ先生も大爆笑だっぜっ!(ベッドから転がり落ちて悶絶するキョンのように)
「そして、我々の“夜明け”が来るのです。矢作さんの言う――
 数百年続いた西欧支配から、アジアの時代への夜明けが――!!」

(もうすぐだ……
 もうすぐ夜明けが来る……)

 すいません、矢作が目指していたのは日本の夜明けだったんじゃなかったんですか? それがいつアジアの夜明けにすり替わったんですか? というか、矢作の計画で夜明けを迎えるのは中華人民共和国のみだと思うんですけど。あと次点で北朝鮮。

 そんな支離滅裂を座右の銘にしている矢作の元に冴子が訪れます。彼女は両手をつきます。
「助けて!
 お願い! 私を助けて!!」

 8ページ前で妖怪ジジイに拒絶したのはなんだったんだよ! なお矢作はソファにふんぞり返り、土下座している冴子を偉そうに見下します。やっぱり性格悪いなコイツ。
 冴子は自分の失敗を説明しつつ、矢作のプロジェクトについて「そこまでは読めなかった……達彦があんな壮大な、崇高なことを考えていたなんて……」と例によって持ち上げます。
 偉大や尊敬を通り越して、とうとう崇高と来ましたか。この漫画の矢作礼賛はとどまるところを知りません。俺の笑いも止まりません。というか止めて。このままだと笑い死ぬ。
 お笑い芸人に転向したほうがよさそうな(でも観客を笑わせる以前に不愉快にさせるから無理か)矢作は冴子を見捨てます。冴子は「私に破滅しろというの……!?」とグルグルお目々で叫びますが、当然のことながら翡翠の兆分の一も萌えません。結局、
「絶対に這い上がってやる!
 這い上がって必ずあなたと戦ってやる……!
 私はこの怒りを抱いて、いつかあなたと戦うために、生き抜いてやる――!!」

と捨て台詞を吐いて去っていきます。この漫画のキャラは、どうして交渉というものが理解できないんでしょうか?
 矢作も矢作です。76話で冴子が株に手を出していることは察知していたのに制止するどころか中国株が値上がりすると大間違いのアドバイスを与え、破滅した彼女に向かって偉そうに説教。しかも“俺への復讐心をパワーにして生きろ……”とか、まるでキリスト気取り。冴子のアホさ加減を弁護するつもりは毛頭ありませんが、矢作の見通しの甘さ&ナルシズムも責任の一端を担っています。そのへんを理解しているのかどうか。

 中国政府のアメリカ金融界への返答を出すところで次回へのヒキ。そのページのハシラには“現代の覇者・米国の圧力を、中国は本当にはね返すことができるのか!?”と結果が判りきったアオリがあります。そしてその下には“次号、衝撃の最終回!!”と。

( ゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

“次号、衝撃の最終回!!”

(;゚д゚)

(つд⊂)ゴシゴシ

“次号、衝撃の最終回!!”

(つд⊂)ゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシゴシ

(  д )

(; Д ) !!

“次号、衝撃の最終回!!”

 ……オーケー。落ち着け俺。祝杯の準備は後でもできる。必要なのはこれまでに蓄積された電波が次回で一挙に放出されることによる被害に備えることだ。掲載順からして十中八九あり得ないでしょうが、第二部“アジアvs欧米編”に突入してしまう可能性もゼロとは限りませんし。限って欲しいですけど。
 というか、冴子の復讐宣言はどうするつもりでしょうか? 最終回の一歩前で新たな伏線を張るなんて、なにがやりたいんでしょうか。

 




バカ漫画レビュー『DAWN』第78話・後編 

 はいどーも、昨日の北朝鮮のミサイル乱射事件を聞いて真っ先に
「ミサイル発射……止めてくれるかな?」
「期待……したいですよね……ほんとうに……」
というやり取りが脳裏をよぎった逆走漫画、どーんのレビューです。

「中国人は誇り高い民族」発言の後、その名前と目の細さから一発で華系と判るアレックス・張が矢作たちの部屋に駆け込んできます。

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 これくらいの勢いで。そしてアゴも外れよとばかりに
「間もなく中国政府が……金融に関する重大な発表をするという連絡がっ!!」
と報告します。
 矢作たちがテレビで知ったその内容は、中共が国内の不動産投機熱を抑制するために総量規制に踏み切ったということでした

 はいこれで中華人民共和国は自らの死刑執行書にサインしました。

 総量規制とはメガネの銀行マンが説明しているように、80年代のバブル景気を冷やすために日本政府が取った策です。正確には「土地関連融資の抑制について」。当時の金融機関に対して不動産業・建設業・ノンバンクへの融資の一切を禁止するように命令した通達です。結果として事実上、土地の取引が不可能となってしまい、地価が下落して平成不況に突入してしまったのです。もちろんバブル期の地価は実際の需要に基づいた価格を超えて暴騰していたのでいずれ破綻はしたでしょうが、それでも総量規制のような急ブレーキを掛けなければそのうち収束してバブル崩壊のような破滅的な事態は免れたでしょう。
 つまり総量規制とは日本経済にとって冷水どころか液体窒素だったわけです。投機熱を安定化させるつもりで通達されたものの、結果は涼しさを通り越して氷点下を軽々と突破してしまいました。多分日本経済史上ワースト5に楽々と食い込むくらいの愚策でしょう。それを中共がわざわざ再演しようというのだから、進歩党の訪中の際にバラ撒かれた矢作菌が感染したとしか思えません。なお
「日本のように一気に閉めるということはしないだろう……。
 ソフト・ランディングの道を取るだろうが、これで中国経済は正常になるだろうな」

とメガネ君は好意的な解釈を下していますが、具体的な内容を提示していないので説得力は皆無です。というかこの漫画の神である矢作サマが不動産・建設関連株は暴落すると予言してらっしゃいます。この時点ですでに中国は破滅への第一歩を踏み出したわけです。

 現在の中国経済は過剰投資によってすでにバブル化していると見られていますが、その主な原因は外資による投資と、人民元の国内のダブつきによる金余り状態によるものです。中国の銀行は金利が安く、株式市場は投機性が高いのでまともな投資先は不動産くらいしかないからです。
 さて不動産開発の乱発は建築資材の需要を生みます。例えば鉄鋼の生産は1998年以来トップを独走しています。その多くは建築資材用の鉄鋼であり、自動車や家電に使用されるような鉄はほとんど生産されません。鉄鋼やセメント、耐久消費財の生産は過剰投資のために供給過剰の状態にあります。
 中共や特定アジア礼賛論者が必死になって鼓吹している中国の高度経済成長ですが、その牽引役となっているのが固定資本の形成です。つまり一世代前の日本のように道路やビルや工場を建設することによって経済成長を果たしているのです。そして経済成長に占める固定資本形成の比率は六割とも七割とも言われています。
 つまりバブル経済だろうが供給過剰だろうが、現状を維持し続けなければ中国の成長はストップしてしまうのです。そんな状況で関連株が暴落してしまえば、その時点で中国経済まで破綻してしまうでしょう。中国経済は外資依存型ですが、バブルが弾けてしまえば外資はむろん引き上げてしまうでしょう。ついでに言えば中国は日本に較べて労働市場の流動性が高いので、景気が後退すれば失業率は半端じゃなく増加します。
 結果、中国大陸に残されるものは不良債権で押しつぶされそうになった四大銀行、閑散として何も生産しなくなった工場、慢性的な赤字を解消できずに国のお荷物でしかなくなった国営企業、そして億単位で数えられる失業者の群れです。
 実際のところ、中国の経済成長とは鼻面にニンジンをぶら下げられた馬の暴走のようなものです。その疲労や矛盾をいかに気づかせずに距離を稼ぐかが肝要なのです。その点を理解せずに馬の疲労を心配して一休みでもさせようものなら、その場にへたり込んで一歩も動けなくなってしまうでしょう。総量規制は明らかにブレーキ役しか果たしません。
 これでどうやったら中国経済が正常になるのか、頭もハゲよとばかりに考えたのですが、どうやっても解答は導き出せませんでした。それともメガネ君は、中国経済は崩壊している状態こそが正常だとでも主張したいでしょうか? 1929年の世界恐慌を引き起こしたホーリー・スムート法案に代表されるように、行政が経済を規制しようとしたら必ずろくなことにならないことくらい知っておくべきでしょうに。

 どーんの電波に付き合ってえんえんと硬い話を続けてしまいました。その中和剤としてジョジョネタで締めることにします。

億泰「こっこれはああ~~~っ
 この漫画わあぁ~~っ」

矢作「ニコニコ」
億泰「毒電波ばかり発信する原作に“なんだってー!!”顔しか描けない作画がからみつくダメさだ!!
 原作が作画を! 作画が原作をひき下げるッ!
「デフレスパイラル」っつーんですか~~~~~~
「足の引っ張り合い」っつーんですか~っ
 たとえるなら種ガンダムの夫妻の負債!
 三国志の袁譚に対する郭図!
 那須夫妻の監督・脚本に対する伊崎兄弟の実写版「デビルマン」!
 …………つう――っ感じっスよお~~っ」

仗助「お……おい億泰。
 ちょいと画像をうpしてくれよ」

億泰「やだよお~~~俺に月島拓也になれってのかよぉ~
 オメーも購入すりゃあいいじゃんかよぉ~~~
 ぜったいやだもんねぇ~~~」

矢作「ただじゃあおきませンッ!
 覚悟してもらいマスッ!」


 怒りのあまりカタコトになってしまいました。

  




バカ漫画レビュー『DAWN』第78話・前編 

 はいどーも、先日From dusk till dawnさんの所でこのページが紹介され、生まれて初めてどころか七たび転生してもそんな機会はないだろうと思っていた行為――感謝を捧げてしまった漫画、どーんのレビューです。人間、長生きはしてみるものです。
 あと告白すると、この電波発信装置を知ったきっかけは去年のこちらの21日の日記からです。まさか廻り廻って本家本元で採り上げられるとは……。ネットの海は狭隘だわ@草薙素子

 妙にテンションの高いアフロなアメリカ報道官の発表から今回は幕を開けます。内容は大城首相の靖国神社参拝への公式批判です。
「アメリカ政府は……大城首相の靖国参拝によってこじれている日中関係を深く憂慮するものである!
 日中関係の悪化は単に2国間のみならず……
 アジア全域の安定と経済発展のマイナス要因であることは間違いなく、ひいては!
 アメリカの国益にも影響を及ぼす由由しき事態と認識しており、「民自党」政府には速やかに両国の関係改善を――」

 はー、すごいですね。現実世界のラムズフェルド国防長官はつい一月前、アメリカは靖国問題に介入しないどころか中国に抑制を求めると発表しているんですが。
 さてどーん世界だと飯島酋長すら足元に及ばない万年レームダック状態の大城首相は
「アメリカは、俺の中国、アジア政策を支持すると言ってたではないかあっ!
 これは、アメリカが俺を……
 大城政権を見切ったと世界中に発信したも同じじゃないかっ!!」

と飽きもせずに“なんだってー!!”顔で絶叫します。本気で絵の引き出しが少ないな、どーんの作画担当。
 官房副長官はやっぱり大口開けて「アメリカは大城政権を……見限った――!」。なんかデジャヴなやり取り。というか、アメリカの大城切り捨て政策は何週間も前に読者は知っています。それと同じ内容をキャラクターだけ変えて演じさせるのは、技法として拙劣であると断定せざるを得ません。一つくらい褒めるところはないのかこの漫画?
「あれほど“マイケル”“信一郎”と呼び合うほどの関係はなんだったんだ……!?」
と怒りのあまりちょっと変な日本語で、またもや個人的な情誼を蒸し返します。だからそれ先々週にやっただろ。
 あと現実世界ではブッシュ大統領は小泉首相をmy friendと呼んでいましたが、この度めでたく親友に格上げされました。しかも今度の訪米では国賓級の扱いを受けました(なぜ「級」なのかというと、国賓とは相手が国家元首の場合に限るからです。形式上とはいえ日本の元首は天皇陛下です)。正真正銘の国家元首でありながら、国賓よりワンランク下の公賓として扱われた胡錦濤国家主席とは対照的です。ま、同じく“国賓並みの待遇”ではありますけどね。
 とにかくどーん世界は確実に現実から明後日の方角に向かって驀進しています。そんな原作者に宇宙刑事ギャバンの歌詞を送りましょう。
「バカさ バカさってなんだ~振り向かないことさ~」
 違った。バカさじゃなくて若さだった。いやそれだと合ってしまうか。

 絶望に打ちひしがれた大城首相に追い討ちをかけるかのような情報がもたらされます。郵政法案に反対して離党した民自党議員と、同じく民自党の反大城派が離党して進歩党に合流したとのこと。
「これで数の上では与野党逆転だっ!」
「政界再編だあっ!!」
 その報告を受けた大城首相は「俺は……負けたのか……? 進歩党に……」勝手に一人敗北宣言を呟きます。
 や、解散総選挙しろよ。選挙を待たずに与野党逆転なんて、はっきり言って『タカヤ―夜明けの炎刃王―』なんかよりよっぽどファンタジーしてるんですけど。
 あとテレビ中継のアナウンサーは
「劇的な瞬間です!
 戦後から長きに渡って続いた民自党一党支配による政権は、民自党の内部分裂、崩壊によって……今、ここに終止符が打たれました!
 これからは進歩党による……新しい時代の政治へと突入していきますっ!!」

耳を覆いたくなるような偏向報道をしてくれます。さて置くべきでないことは重々承知していますがそれはさておき。
 1993年の細川非自民政権の発足による五十五年体制の崩壊はスルーですか?
 どーん世界では連立政権そのものが存在しなかったとでもおっしゃるのですか?
 それともこのアナウンサーの脳ミソがいい感じに発酵しているだけですか?
 全部該当している気がします。
 それと今気づいたのですが、どーん世界には公明党は存在しません。

 そのころ矢作は7人のサムライ謝れ! 黒澤監督に謝れ!とかいうイエスマンと松本記者に囲まれてテレビ中継を見ていました。 そのうちの一人が
「……ついに、日本政界の夜が明けるんだな……。
 民自党長期政権で積もりに積もった澱や膿を出し……
 新しい血……生命を与える時が来るんだな!!」

と頬を染めながら笑います。本気でキモいから止めてください。それと“新しい血……生命を与える”云々って、日本政界はゾンビですか。

 で、7人の幇間どもによる矢作礼賛と馴れ合いで2ページ潰し、話はアメリカによる中国への賄賂攻撃に移ります。そのときの矢作のセリフ。
「やがて西欧人(ヤツら)は思い知らされるだろう……。
 中国人は誇り高い民族だということを……」

 よーしパパ援護射撃しちゃうぞー。それではvipperよろしく「中国人は誇り高い民族」を語尾につけるスレを立ててみましょう。なお参考したのはこちらこちら

1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2006/02/18(土) 15:01:24.83 ID:GiR16IJ90
 【模倣品(にせ物)市場総額】:1,600億~2,000億元(2兆2,400億~2兆8,000億円)<2001年・国務院推計>同年のGDPの約2%を占める。
 中国人は誇り高い民族。


5 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:03:29.34 ID:jzlTMLaG0
 【偽札】:11億6.000万元(約162億円)<2004年摘発分・前年比76.8%増>
 中国人は誇り高い民族。


6 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:03:32.95 ID:Ay3dR/e+0
 【密輸品】:6年間で9万件以上、2兆6000億円<1998~03年摘発分>。2004年1~
9月に全国で摘発された密輸案件は1万3,800件(年間1万8,400件ペース)
 中国人は誇り高い民族。


7 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:03:52.95 ID:GiR16IJ90
 【官僚の汚職事件(贈収賄・職権乱用)】:3万6,509件、関係者は4万2,225人<2004年摘発分>
 中国人は誇り高い民族。


16 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:05:34.54 ID:cjQVPMqS0
 【集団性事件(暴動・騒乱事件)】:7万4000件、参加人員は376万人<2004年>
 中国人は誇り高い民族。


17 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:05:36.10 ID:9LxUKJFV0
 【失地農民】:全国で4千万人以上。毎年200万人以上のペースで増加<2004年>
 中国人は誇り高い民族。


22 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:06:23.39 ID:g1YucIpF0
 【事故死者】:2004年1~11月で12万人超(年間13万人ペース)
 中国人は誇り高い民族。


23 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:06:33.96 ID:1Kkn5o0qO
 【人身売買】:3年間で2万360件、保護された女性と子供4万2215人<2001~03年>
 中国人は誇り高い民族。


27 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:06:55.65 ID:6RCColUC0
 【出稼ぎ労働者(民工)】:1億人超<2004年>
 中国人は誇り高い民族。


29 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:07:06.88 ID:DCHka6lq0
 【不完全就労】3億5,000万人<2004年>
 中国人は誇り高い民族。


31 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:07:20.70 ID:+gtG75coO
 【環境破壊】:都市人口の7割が大気汚染にさらされている。7大水系の7割が重度汚染。400以上の都市が水不足。砂漠化面積は年間3,400平方キロ。<2003年>
 中国人は誇り高い民族。


32 名前:VIP:2006/02/18(土) 15:07:39.18 ID:GiR16IJ90
 【四大国有銀行の不良債権率】:融資総額の19%<2004年3月末>
 中国人は誇り高い民族。


 以上は全て世界一だそうです。中国人は誇り高い民族。
 それと矢作に訊きたいのですが、中国人ってドコの民族ですか? 字面から判断すると中華人民共和国の民族のようですが、あそこは56の民族を抱える多民族国家ですよ。中国人とは中華人民共和国(もしくは中華民国)の国籍を有する国民であって民族名ではないんですけど。それとも矢作は中国人=漢民族とでも勘違いしてらっしゃるのですか? なるほど、道理で中共政府が推進する民族浄化に対して力一杯スルーしているわけだ。チベット人の眼前でうどん玉の如く大脳を(ry

 えーと、今回あまりにもツッコミ所が多すぎたため、前後編に分けます。
 まったく質量ともに他の追随を許さない電波ですよ。






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