保険 アリコ Moon of Samurai 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第50話 「彼等の居場所」 

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「昭弘・アルトランド、ガンダムグシオンリベイクフルシティ!」
「三日月・オーガス、ガンダムバルバトスルプスレクス」
「行くぞ!」


 最後の最後だからか三日月と昭弘がめずらしく主人公らしい見得を切りました。カッコいいっちゃカッコいいのだけれど麻呂女の部下どもみたいに口上をのべているさなかに攻撃をくらって「撃って……いいんだよな?」「あたりまえじゃん」てなぐあいにギャラルホルンの部下らにあきれられたらもっとよかった。
 ああそうそう、このあいだ『ゲッターロボ』第一話を観ていたら練習用ゲットマシンが合体しようとするところでメカザウルスの攻撃をくらって撃墜されたので大笑いしました。むかしのアニメといってもあなどれません。

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 ダインスレイヴ最強伝説。宇宙からブッぱなして地上のモビルスーツにあててきました。まえも書いたけれど命中率がスゴすぎます。宇宙空間なら機動計算もラクだったろうけれど、大気圏とか重力とかそのほかモロモロの影響がてんこ盛りの地球上の目標すらはずさないのは異常ってレベルじゃねーぞ!
 つーかなんでダインスレイヴが禁止兵器なんですかね。命中率が超スゴイ、威力もグンバツ、おまけに核兵器みたいに放射能をまきちらさずに目標だけをピンポイントで破壊できる。これなら過剰な被害をださずに戦争ができるのでモビルスーツなんぞよりもよほど有効な兵器です。それどころかダインスレイヴがあればモビルスーツの存在価値はほとんどゼロです。ぼくのかんがえたさいきょうのへいきというのはよっぽど慎重に設定しないと作品そのものを茶番にしてしまうことをダインスレイヴは教えてくれます。
 さてバルバトスもグシオンもボロボロになりながらも脚本のつごうでまだ死なれてはこまるので再起動します。そこへイオクさまが昭弘のところへ単騎でつっこんできました。

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「このイオク・クジャンの裁きをうけろ!」
「その名前……! おまえかあああ!」


 昭弘はグシオンの巨大ペンチでイオクさまをモビルスーツごとプチッとつぶしました。ところでこのシーンをはじめて観たとき「あれ、昭弘ってイオクさま個人にそんな恨みがあったっけ?」と首をかしげたものの、ホコリまみれの記憶倉庫をさぐっていみたら、イオクさまは名瀬のアニキのカタキだということを思い出しました。
 うーむ、俺が鉄血を最後まで観つづけたのはひとつには日曜日のたわけイオクズ・クズジャンの死にざまをみとどけるためだったのだけれど、いざそれを目にしても「ザマミロ&スカッとサワヤカ」の笑いがたいして出てきません。これまでイオクさまの出番がほとんどなかったのにくわえてストーリーがどんどん絶望的につまらなくなってしまったのでアニメそのものがどうでもよくなったためです。それでも死んでくれたのはまあよかった。これまでの目も当てられない脚本をかんがえればイオクさまが生きのこる可能性すら否定できなかったのですから。

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 昭弘は本懐をとげて満足しながら死に、三日月は三日月でなんだかよくわからん自己完結のなかで命をおとしました。直接的に手をくだしたのはジュリエッタです。ラスボスのポジションとしては貫目がたりませんなあ。ファーストでたとえるならアムロがララァに倒されたようなものか? いやララァはアムロとおなじニュータイプだしシャアをはさんで因縁もあるから、アムロがシャアに勝ってララァがラスボスに昇格するというシナリオになってもそれなりに説得力があります。いっぽう三日月はジュリエッタとの因縁なぞ仇敵どうしというくらいしかありません。ラスタルは三日月のことを鉄華団の象徴くらいにしか見なしておらず、マクギリスはただの片想い。結局のところ三日月は第一話から死ぬまで一騎当千の一兵卒のままでした。
 三日月は好きだけれど、こういう完成されたキャラクターを主人公にすえるのならば、それに適したストーリーを用意してほしかった。
 そして数年後。

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 なに? ギャラルホルンの威信失墜とセブンスターズ三家の断絶で発言力をましたラスタルが? ギャラルホルンを民主的な体勢へと移行させ? 経済圏の支配から脱した火星の各都市が聯合を設立し? テイワズのあとおしでクーデリアが火星聯合議長に就任して? ヒューマンデブリ廃止条約が締結された?
 もうね、アホかと。馬鹿かと。
 目的のためならどれほどド汚い手段であろうと行使することを辞さなかったラスタルがなんでいきなりものわかりのいい指導者に変貌してるんだよ。ギャラルホルンでも一頭地をぬく立場にのぼりつめたのに、それがいまさら民衆に気がねするようになった理由がさっぱり理解できません。ギャラルホルンの弱体化? そんなもんお得意の情報操作でどうとでもなるでしょう。めまいがするほどに非論理的でもはやギャグの域に達しています。みていて乾いた笑いしかでてきませんがね! ラスタルのほかに蒔苗のジイサマとかテイワズの親分とかもムリヤリいいハナシにまとめるための善人化がひどすぎます。いちばんハラたつのはクーデリアがケバくなったことだが

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 いやね、俺ね、ガエリオの前途を嘱望していたんですよ。はじめ貴族のおぼっちゃんとしての長所と短所をかねそなえ、劇中でさまざまな出会いと別れを経験し、この世界の善悪を自分なりに見きわめ、ラスタルに面従腹背して最後には反旗をひるがえし、ついにはロマンチストのマクギリスにはついになしえなかった、現実に根ざした理想主義を実現してくれるのではないかと期待していたんですよ。でも結局は最初期のおぼっちゃんに逆戻りし、成長したジュリエッタといい雰囲気になっていました。
 チクショウ、俺の期待を裏切って小市民的な幸せを手に入れやがって! 末長く爆発しろ!

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 チャドの霊圧が……消えてない……だと……?

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 ノブリスがウンコしてたら大人ライドにハジかれました。しかしノブリスがライドにオルガのことをきかれて完全に忘れていたのには失笑せざるをえません。オルガはしょせんノブリスにとってはその程度の男にすぎませんでした。ライドからすればそうでなかったにしても。

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 アトラは背と髪がのびました。あと三日月との子どもをさずかっていました。三日月の息子のアカツキ、髪のほかは父親のDNAが濃すぎます。もし母親がクーデリアだったら金髪になっていたことまちがいなし。ドラクエⅤの勇者みたいです。なおクーデリアはアカツキの手を未来をつかむ手だといっていたけれど、このアニメにでてくる未来だの信念だの幸福だのといったコトバはどれもこれもつかう人によってぜんぜん意味あいがちがってくるフワフワしたシロモノなのでエンディングの泣かせどころのはずなのにちーとも感動も共感もできませんでした。積みかさねって大事ですね。

 総評にうつります。作品への愛がほぼゼロになってしまったのでカンベンしてほしいところだけれど前後四クールのつきあいなので自分なりのケジメをつけるつもりで書いてゆきます。
 このアニメ、はじめのころは大好きでした。深夜枠でもないのに暗く暴力的で救いのない世界観と、それを体現する主人公の三日月のキャラクターがもうしぶんなくマッチしていて、毎週の日曜五時がまちどおしかった。その思いがうすれはじめたのは第一期の後半あたりからです。ドルトコロニーのあれこれのせいではじめのころは重厚に思えた世界観が案外うすっぺらに感じられ、麻呂女の悪い意味での活躍やビスケットのテキトーきわまる死にざまにあきれ、第一期ラストでラフタやシノが死ななかったことには正直どううけとっていいものか悩んだものです。第二期は迷走につぐ迷走で、特にマクギリスがバエルを手にいれてからの世界全体の知能指数の低下には落涙する思いでした。そして絶句するほかないラスト。いやホントにラストがあまりに滅茶苦茶なものだから、これだけで俺のなかで鉄血はOOの下に位置づけられるにいたったくらいです。
 主人公が負けて死ぬこと自体はいいんですよ。ガンダムらしくない最後だといわれても、俺はガンダムらしさがどうのこうのというのにハナクソほどの値うちもみとめていないのでどうでもいいことです。むしろ主人公全滅エンドというのはガンダムの間口をひろげたものと評価していいんじゃないかと言ってやりたい。俺が文句をいいたいのは結果ではありません。過程なんです。
 最終的に敗北するにしても、トップが考えなしにマヌケな死にかたをしてゆくのではなく、第一期みたいに虫がよすぎるほどに奇策を成功させつづけ、しかし鉄華団が生きのびるためにどうしても必要な犠牲をはらわざるをえず、しかもギャラルホルンは圧倒的な物量を間断なく投入してくるため、鉄華団は命も精神もすりへらしてゆき、視聴者が神の目でみてもあきらめるほかないような負けかたに帰着した、という展開になってほしかったんです。結果はごらんのとおりですがね!
 要するに制作陣はみずからが創造した世界とキャラクターを完膚無きまでにコケにしてくれたのです。それが実に、まことに、ホントーに、不愉快でした。

 最後に。
 このアニメを観るまで岡田麿里氏は俺にとって『フラクタル』の脚本の人でした。このアニメを観終えてからは『フラクタル』と『鉄血のオルフェンズ』の脚本の人になりました。最底辺の評価からまさかそれ以下に転落するとは思ってもみなかったぜ!




機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第49話 「マクギリス・ファリド」 

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ノブリスの配下「下っぱがオルガ・イツカを殺しちゃいました」
ノブリス「あっそう」
ラスタル「あっそう」


 かりにもダブル主人公の片割れが名もなき見張りの現場の判断で暗殺されてしまいました。その報告をうけた悪の二大巨頭のリアクションのなんと小さなことよ。まあ視聴者の大半がにたような反応だったと思うけど! ホントなんでオルガはここまでしょーもない死にざまをむかえねばならなんだのだ。変装したうえでコソコソかくれていれば生きのこる可能性は大だったのに。
 ああそれと前回のレビューでオルガ暗殺の下手人はマクギリスがあやしいと濡衣をきせてしまったことをここにおわびいたします。ごめんよマッキー。いまのきみがそんなにアタマまわるはずがないのに
 それはさておき鉄華団ではオルガの死を知って爆発寸前のメンバーをまえにして三日月は不慣れな演説でさとします。

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「オルガは死んだ、もういない。だけど俺の背中に、この胸に、ひとつになって生きつづける! 俺を誰だと思ってる!」
「シモンごっこやめーや」


 三日月がこの期におよんでウジウジグジグジするようなことがなかったのは俺好みの展開です。しかし三日月とオルガとのむすびつきを考えればもうちょっと感情とか人間的な弱さをさらけ出してもよかったのではないかとも思います。『天元突破グレンラガン』でカミナが死んだあとのシモンの三話かけての落ちこみモードはそりゃ湿っぽいし見ていてテンションがさがるけれどシモンにとってのカミナの重要性を考えればあきらかに必要な展開だったとわかるし何よりアレがあったからこそ第十一話でシモンが啖呵を切る場面が最高に熱いものになったのです。そういうストーリー上のメリハリがなかったせいでこのたびの三日月の演説はあんまり感情移入できません。脚本が悪いんや……ぜんぶ脚本が悪いせいなんや……
 そんなこんなでギャラルホルンは包囲中の鉄華団に総攻撃をしかけました。いっぽう宇宙ではマクギリスがあいかわらず謎の自信にみちた態度をくずしません。

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「ここまでよく私についてきてくれた。ラスタル・エリオンを討ちとり、ギャラルホルンを掌握したあかつきには、栄誉栄達は思いのままだぞ」
「はあ……」


 マクギリスの部下の返事が歯切れの悪いものだったのは、自分たちはマクギリスの革命の大義に心酔したからであってみずからの立身出世が目的ではないと言いたかったからなのだろうけれど、視聴者視点でのマクギリスのこれまでの無能で無策で無謀なふるまいのかずかずをかんがみれば
「絶体絶命の窮地にあるってことをまだ飲みこめていないのか、このアナルホルンは……」
とあきれているのではないかと勘ぐってしまいます。

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 ここでトド再登場。マクギリスの最後のたのみをキッチリこなして舞台から去りました。うーむ、カネとか地位とか自己保身とかの小物らしい慾につきうごかされて各陣営のすみっこでチョロチョロしたあげく殺される、と見せかけてしぶとくみっともなく生きのびる、という予想だったのに、想像以上のオイシイ役どころでした。よかったなトド。
 そしてマクギリス特攻。はい、特攻です。ただの特攻です。策もなく、援軍もなく、根回しもなく、ただバエルだけがたよりの特攻です。いまのマクギリスの脳細胞って第一期のころの七パーセントくらいしかないんじゃなかろか。

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 ハッシュ戦死。しかしコイツいったい何のために出てきたキャラなのでしょうか。なんでもはじめは三日月に対抗するキャラとして造形されたのがやがて三日月の舎弟になって成長する方向へとシフトしたそうです。それならそういうかたちでの活躍の場をあたえてやればよかったのに。三日月に追いつき追いこすどころか、三日月に持場をまかされて喜ぶていどの牙をぬかれた犬、そしてさすミカ要員で終ってしまいました。でも決してキライではなかったよ。さよならハッシュ。
 そして宇宙ではマクギリスとガエリオがモビルスーツで一騎討。

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ギャラルホルン士官「なにをやっている! ありったけのモビルスーツを……」
ラスタル「やめろ! この戦いをみとどけたい。結論がでるまで加勢は不要だ」
マクギリス「見ろ。純粋な力だけが輝きをはなつ舞台に、やつらは圧倒されている! おまえが力を見せることで、俺の正しさはさらに証明される!」


 ピエロだ……マクギリスは悲しいまでのピエロだ……(´;ω;`)
 マクギリスとガエリオとの戦いは執念と背負っているものの重さのちがいとで後者に分がありました。劣勢に追いこまれたときのマクギリスの「俺が……ガエリオに負ける!?」というセリフが内心ガエリオを見くだしていたことがわかるあたりなかなか人間くさくて好きです。

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 ふたりして格納庫につっこみ、マクギリスは瀕死の身体に鞭うって単身ラスタルを射殺しようとするものの、その行動を読んだガエリオによって致命傷を負わされました。ただしガエリオのほうもヴィダールマスクがなければ即死だった。
 で、マクギリスは実はガエリオにもカルタにも友情を感じていたけれど自分の信ずる道をふみはずしそうだったから見ないふりをしたとのことです。何をいまさら。マクギリスは言語道断の無能であるのにくわえて最期の最期で陳腐な悪役に堕してしまいました。しかしマクギリスの真意を知って許してしまいそうになるガエリオはマジ甘ちゃん。いい意味で。

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 フロイトによれば銃はチンコのメタファーである。そしてマクギリスとガエリオふたりの拳銃がふれあった。あとはわかるな? いやまあ監督としては『キン肉マン』のシルバーマンvsサイコマンのラストみたいな落涙必至のシーンにしたつもりなのだろうけれど見ているがわからすればマクギリスはすでにネタキャラ以外の何者でもないので感動することなど不可能です。



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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第48話 「約束」 

 今回の話で判明したこと:ヒットマン最強

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 というわけでオルガが死にました。フーン。いやマジでフーンという感想です。『けものフレンズ』第十一話のラストでかばんちゃんが巨大セルリアンにふみつぶされたシーンのほうがはるかに衝撃でした。かばんちゃんが死んだかどうかはまだ保留ですけどね!
 オルガが死ぬこと自体はべつにいいんですよ。もともと俺は鉄華団を新撰組とかバクシンガーみたいにはじめから破滅が約束された集団だとみていました。第一期ラストで馬鹿馬鹿しいほどの強引さで生きのこってしまったシノやラフタを見たときには、ああこういうノリで結局ハッピーエンドに終るのかなとも思ったけれど、第二期でネームドキャラもバンバン死んでゆくのをみてからは最初の考えにもどりました。
 で、オルガが死ぬのはいいとして問題なのは死にかたです。味方キャラが戦場で死ぬのではなくヒットマンに暗殺されるって、フミタン、ラフタにつづいて三回目ですよ。鉄血世界でこれほど暗殺が効果的だというのならモビルスーツの配備なんかやめてヒットマンの育成に全力をそそげばいいんじゃないですかね。それだとヤクザガンダムがマジモノのヤクザアニメになってしまうけれど。
 とにかく味方を二回も殺されたというのにぜんぜん学習せず、それどころかチャドやライドは鉄華団ジャケットを着て堂々と往来に出るというマヌケぶりです。こいつらふたりがいつのまにかラスタルに買収されてオルガが無防備になるタイミングを密告していたというほうがまだしも納得がゆくくらいにアタマが悪い。
 そしてただでさえアホらしい死にざまなのに、それをさも感動的なシーンであるかのような音楽をながすしクーデリア以下のキャラにも涙をボロボロ流させるものだから、見ていてあきれるのをとおりこして寒々しくなりました。殺されかたはワンパターンで、キャラはアホで、演出はお寒い。こんなやりかたで作中最重要クラスのキャラが処分されたのだから目もあてられません。
 あと、オルガを殺すタイミングもおかしい。オルガと三日月は共依存の関係にあるのだから、もしオルガを殺すのだとしたらカミナやマミさんみたいに早めにものがたりから退場させて、そこから三日月がいかに精神的な衝撃からたちなおるのかを描くのが常道でしょう。それをやらないのなら最初からふたりとも生きのびて最終回をむかえるか、あるいはラスト直前でオルガが殺されたあとすぐに三日月も戦死させるべきです。あと二三話しかのこっていないこの時期にオルガを殺して、三日月をどういうふうに描くっていうんですか。これまでのやらかしの積みかさねのせいでぜんぜん期待できません。
 ところでオルガ暗殺の黒幕だけれど、利害関係をかんがえれば最右翼の容疑者はラスタルです。しかしラスタルとしてはギャラルホルンが鉄華団を完膚無きまでに蹂躙する必要があるのだから敵の頭目をここで暗殺しなくてもべつに問題はありません。むしろマクギリスがあやしい。オルガが三日月の枷になっているとみてヒットマンを派遣した可能性が否定できません。まあそれだとマクギリスの無能化に拍車がかかるというか現状認識能力が三歳児レベルにまで下落してしまうのだけれどマクギリスのことなのでありえないことではありません。
 マクギリスがオルガ暗殺の首謀者だとしたらホントにアホもいいところだけれど、ラスタルもこのところ知能指数の低下がいちじるしいし、イオクはあいかわらずのイオクだし、さりとて鉄華団のほうも御都合主義展開にたすけられることはあってもキャラの機転やひらめきにはもはや期待できないし……
 もうこのアニメの登場人物に望みをつなぐのはあきらめます。

 バ み ど
 カ ん う
 に な せ
 な
 る





機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第47話 「生け贄」 

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 今回のよかったところ:クーデリアがかわいかったこと。これにつきます。特に三日月からアトラと子づくりしたことを聞かされてビックリしているところが最高にかわいかった。このあとクーデリアがアトラに嫉妬することなく三人なかよく抱きあうところがいかにも三人らしい。正直なところマクギリスもラスタル陣営も鉄華団でさえも全滅してかまわないからクーデリアとアトラだけは生きのびて希望がもてるようなエンディングをむかえてほしい。

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 今回の悲しかったところ:マクギリスとイズナリオとの関係が公表されたこと。きっとイエロージャーナリズムに「マクギリスのギャラルホルンでの地位は、その尻穴にそそがれたものだった!」とか書きたてられてるんですよ! カミンスキィ大佐が聞いたら心の底から同情するでしょうよ!

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 今回の口惜しい意外だったところ:ノブリスがクーデリアに親切だったこと。ノブリスはいまや御尋ね者となった鉄華団と手を切るようにクーデリアにすすめました。そうすれば融資も再開するそうです。あんな脂ぎったヒヒジジイだからあるいはクーデリアにゲヘヘなことを要求するのではないかとワクワクハラハラしながら見ていたのが残念な結果杞憂におわりました。危機一髪で三日月にたすけられるのでいいからクーデリアが下着姿にひんむかれるところとか見たかったよかったよかった。

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 今回の残念だったところその一:マクギリスの無能さがとどまるところを知らないこと。「バエルをもつ私にさからうか」って、まだバエルの威光を信じられるところに同情の念すらわいてくるレベルです。このセリフはさすがにハッタリのつもりだったかもしれないけれど、それならそれで別のいいかたがあるでしょう。

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 今回の残念だったところその二:オルガが情けなくなったこと。「鉄華団は裏切らない」とか「筋をとおす」とか、これまでさんざんカッコいいことを言っておきながら同盟相手のマクギリスの立場が絶望的になると見るや手のひらを返し、仲間うちで相談したあげくにラスタルと秘密回線を通じてマクギリスとバエルをひきわたすとか言いだしました。情けねー。そりゃラスタルにも「もうすこし骨のあるやつらかと思っていたが」とか言われちゃいますよ。
 まあ命乞いといってもジャスレイみたいに自分のことだけを考えるのではなく、むしろ逆で自分の誇りや命を投げだしてでも仲間を助けたいと思ってのことなので、最悪にカッコわるいわけではありません。しかしそれならそれで最初から徹底的に泥臭くやってほしかった。調子のいいときにはスカしたセリフをはいて、調子がわるくなったら強い相手にヘイコラするというのは、やっぱり見ていて気分のいいものではありません。これは監督や脚本家がものがたり全体の確乎たるビジョンを持っていなかったせいでオルガがワリを食って場当り的にそれっぽいセリフを吐くようなキャラになってしまったのでしょう。
 ああそれと、
オルガ「もうダメだ……」
鉄華団「しっかりしろオルガ。信じてるぜ」
オルガ「わかったよ! もう迷わねえ!」

というのをいったいなんべんくりかえせば気がすむのでしょうか。

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 今回の残念だったところその三:ラスタルまで無能になったこと。せっかくオルガがマクギリスをひきわたすと言ってきたのに、生贄が必要だとかギャラルホルンの権威がどうのとかいってつっぱねました。渡りに船の提案をしりぞけて窮鼠猫を噛む危険をみずからまねくという愚策中の愚策です。
 俺が考えていたのはむしろラスタルのほうからオルガに裏切りをもちかけないかということでした。それでオルガが首をタテにふって万事うまくゆけばそれでよし。オルガが言うことをきかないか、あるいは鉄華団の造反がうまくゆかないかしたら、そのばあいはオルガとの密約(あるいはニセ情報)をマクギリス陣営にリークすればいいのです。こうすればおたがい疑心暗鬼になるし同士討に発展する可能性もあります。そして頃合いをみはからってアリアンロッド艦隊を火星に投入し、鉄華団を相手にせずにマクギリス陣営だけ攻撃すれば最小限の犠牲で勝利を得られるでしょう。ギャラルホルンの権威? そんなもんお得意の自作自演と情報操作でどうにでもなります。マクギリスと鉄華団の危険性と、戦後秩序の恢復の手間ヒマとを天秤にかけたら、前者を重視しなければならないことくらい子どもでもわかると思うのですがね。
 ラスタルがながいことイオクをそばにおいていたのでバカの菌がうつったのか、話のつごうで突発的にアタマが悪くなったのか。たぶん後者でしょう。

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 今回の意味不明だったところ:マクギリスがこの期におよんでなお余裕綽々の態度をくずさなかったこと。なに? バエル柄の上着を着たから身も心もアグニカ・カイエルになったので今度こそギャラルホルンがひれ伏すにちがいないとでも思ってるの?




機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第46話 「誰が為」 

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「おまえ……消えろよ」
「だからさ……ごちゃごちゃうるさいよ」
「へえ……まだ生きてる」


 いくら相手が敵パイロットとはいえ、主人公が瀕死の女にかけることばがコレかよ! しかしこれが三日月の正常運行です。ホントにキャラがブレないなミカ!

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 ホタルビが自爆してチャフが広範囲にまきちらされたおかげでアリアンロッド艦隊はいわば目かくしされた状態になりました。もはや撤退すべき状況なのにマクギリスとガエリオの一騎打はまだつづきます。マクギリスはなんかヤンデレじみてきたガエリオの機体のランスをたたきおとすもののアルミリアのせいで受けた手傷がたたってガエリオにやられそうになります。「アルミリア……まったく、こまった女だ」というセリフからマクギリスがアルミリアを幸せにするといったのは真実だったことが察せられます。

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 マクギリスとガエリオのあいだに割ってはいった石動は瀕死の重傷を負いながらもマクギリスに撤退するよう進言し、ガエリオには自分がギャラルホルンに属していても後ろ盾のないコロニー出身者であること、自分のような立場でもマクギリスのもとでなら夢を見られたこと、それはボードウィン家のあなたにはわからないことだと言って宇宙に散りました。とはいえガエリオも昔はともかく今では主流に属さない者の悲哀を知る身であり、だからこそマクギリスが石動に見せた夢はまやかしだったとつぶやきます。
 正直なところ石動の夢よりもガエリオの言いぶんのほうが妥当性がありそうです。ここんとこマクギリスは加速度的に知能指数が減退中なので、いくらバラ色の未来を提示されたところでマクギリスがそれを現実にするのは不可能であり、しょせんは絵に描いた餅にすぎないだろうからです。
 まあ奇跡的な大逆転の目がないとはいいませんよ。これまでマクギリスにふりかかってきた知能指数減退の呪いが最終回まぢかでラスタル陣営に転嫁されたらむこうが勝手に内部分裂をおこして自滅気味に敗北してマクギリスと鉄華団が大勝利という御都合主義120%のラストの可能性だってのこっているのですから。いまの制作陣のスカタンぶりを見れば。

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 鉄華団のさまざまな人間模様。新入りのリーゼントは自陣営の劣勢への不満タラタラで鉄華団をやめたほうがいいのではと口にし、ハッシュやデカブツは聞く耳もちません。帰るべき家があり、学校にかよえるくらいには裕福な出身のリーゼントとはちがって鉄華団のほとんどのメンバーは帰る場所などないのでした。
 そして新入りどもよりもさらに苛酷な半生をあゆんできた昭弘は、おなじヒューマンデブリで片腕をなくしたデルマに「ありがとう。おまえとこうして話ができることがうれしい。生きのこってくれてありがとな、デルマ・アルトランド」とやさしいことばをかけました。昌弘といいアストンといいラフタといい、自分が愛した人はみんな死んでしまう昭弘だからこそのセリフです。
 しかしそれはそれとして。

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「なんか、変りました?」
「え?」
「いえ……」
「?」


 やったのか? やったんだな! これはきっと最終回はアトラが三日月との子を抱きながら火星の空を見上げると鉄華団の面々の顔がうかぶエンドになるでえ。

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「なあ、やっぱヤマギってよお。俺のこと、好きなんかな?」
「はぁ? なに言ってんだよおまえ、いまさらか」
「あやっぱ? いやそーかなーとは思ってたけど、俺ら家族だろ? 身内でどーとかピンとこなくてよ」
「あぇ? そういう……」


 ┌(┌^o^)┐ホモォ...
 シノが思ったほどには難聴鈍感主人公キャラしてなかったのはいいのだけれど、なんだこれは……たまげたなあ。ヤマギがシノに非生産的な欲情を抱いていたところで話の本筋にはなんの関わりもありません。こういう描写って脚本家の自己満足と腐女子へのサービスのほかになんか意味があるのですかねえ。
 そしてラストで三日月とオルガが例によって例のごとくおたがいの気持を固めあう(ただし具体的な善後策は講じない)やりとりののちにCパートで主人公サイドをさらなる不運が見舞いました。

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「どういうことだ。われわれのアーレスへの入港を許可しないとは。きみは自分の立場がわかっているのか、新江本部長」
「あなたこそ、ご自身の立場がおわかりになっていない。ギャラルホルン内におけるあなたの地位は、すべて剥奪されているのです。マクギリス・ファリド、もと准将」


 きさまはクビだ! マクギリスゥゥゥ―――! もうおれの前に二度とそのツラ見せるんじゃねーぜ、この変態がッ! ざまあ~~みろッ byどこぞの発明王




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