保険 アリコ Moon of Samurai 機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第48話 「約束」 

 今回の話で判明したこと:ヒットマン最強

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 というわけでオルガが死にました。フーン。いやマジでフーンという感想です。『けものフレンズ』第十一話のラストでかばんちゃんが巨大セルリアンにふみつぶされたシーンのほうがはるかに衝撃でした。かばんちゃんが死んだかどうかはまだ保留ですけどね!
 オルガが死ぬこと自体はべつにいいんですよ。もともと俺は鉄華団を新撰組とかバクシンガーみたいにはじめから破滅が約束された集団だとみていました。第一期ラストで馬鹿馬鹿しいほどの強引さで生きのこってしまったシノやラフタを見たときには、ああこういうノリで結局ハッピーエンドに終るのかなとも思ったけれど、第二期でネームドキャラもバンバン死んでゆくのをみてからは最初の考えにもどりました。
 で、オルガが死ぬのはいいとして問題なのは死にかたです。味方キャラが戦場で死ぬのではなくヒットマンに暗殺されるって、フミタン、ラフタにつづいて三回目ですよ。鉄血世界でこれほど暗殺が効果的だというのならモビルスーツの配備なんかやめてヒットマンの育成に全力をそそげばいいんじゃないですかね。それだとヤクザガンダムがマジモノのヤクザアニメになってしまうけれど。
 とにかく味方を二回も殺されたというのにぜんぜん学習せず、それどころかチャドやライドは鉄華団ジャケットを着て堂々と往来に出るというマヌケぶりです。こいつらふたりがいつのまにかラスタルに買収されてオルガが無防備になるタイミングを密告していたというほうがまだしも納得がゆくくらいにアタマが悪い。
 そしてただでさえアホらしい死にざまなのに、それをさも感動的なシーンであるかのような音楽をながすしクーデリア以下のキャラにも涙をボロボロ流させるものだから、見ていてあきれるのをとおりこして寒々しくなりました。殺されかたはワンパターンで、キャラはアホで、演出はお寒い。こんなやりかたで作中最重要クラスのキャラが処分されたのだから目もあてられません。
 あと、オルガを殺すタイミングもおかしい。オルガと三日月は共依存の関係にあるのだから、もしオルガを殺すのだとしたらカミナやマミさんみたいに早めにものがたりから退場させて、そこから三日月がいかに精神的な衝撃からたちなおるのかを描くのが常道でしょう。それをやらないのなら最初からふたりとも生きのびて最終回をむかえるか、あるいはラスト直前でオルガが殺されたあとすぐに三日月も戦死させるべきです。あと二三話しかのこっていないこの時期にオルガを殺して、三日月をどういうふうに描くっていうんですか。これまでのやらかしの積みかさねのせいでぜんぜん期待できません。
 ところでオルガ暗殺の黒幕だけれど、利害関係をかんがえれば最右翼の容疑者はラスタルです。しかしラスタルとしてはギャラルホルンが鉄華団を完膚無きまでに蹂躙する必要があるのだから敵の頭目をここで暗殺しなくてもべつに問題はありません。むしろマクギリスがあやしい。オルガが三日月の枷になっているとみてヒットマンを派遣した可能性が否定できません。まあそれだとマクギリスの無能化に拍車がかかるというか現状認識能力が三歳児レベルにまで下落してしまうのだけれどマクギリスのことなのでありえないことではありません。
 マクギリスがオルガ暗殺の首謀者だとしたらホントにアホもいいところだけれど、ラスタルもこのところ知能指数の低下がいちじるしいし、イオクはあいかわらずのイオクだし、さりとて鉄華団のほうも御都合主義展開にたすけられることはあってもキャラの機転やひらめきにはもはや期待できないし……
 もうこのアニメの登場人物に望みをつなぐのはあきらめます。

 バ み ど
 カ ん う
 に な せ
 な
 る





機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第47話 「生け贄」 

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 今回のよかったところ:クーデリアがかわいかったこと。これにつきます。特に三日月からアトラと子づくりしたことを聞かされてビックリしているところが最高にかわいかった。このあとクーデリアがアトラに嫉妬することなく三人なかよく抱きあうところがいかにも三人らしい。正直なところマクギリスもラスタル陣営も鉄華団でさえも全滅してかまわないからクーデリアとアトラだけは生きのびて希望がもてるようなエンディングをむかえてほしい。

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 今回の悲しかったところ:マクギリスとイズナリオとの関係が公表されたこと。きっとイエロージャーナリズムに「マクギリスのギャラルホルンでの地位は、その尻穴にそそがれたものだった!」とか書きたてられてるんですよ! カミンスキィ大佐が聞いたら心の底から同情するでしょうよ!

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 今回の口惜しい意外だったところ:ノブリスがクーデリアに親切だったこと。ノブリスはいまや御尋ね者となった鉄華団と手を切るようにクーデリアにすすめました。そうすれば融資も再開するそうです。あんな脂ぎったヒヒジジイだからあるいはクーデリアにゲヘヘなことを要求するのではないかとワクワクハラハラしながら見ていたのが残念な結果杞憂におわりました。危機一髪で三日月にたすけられるのでいいからクーデリアが下着姿にひんむかれるところとか見たかったよかったよかった。

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 今回の残念だったところその一:マクギリスの無能さがとどまるところを知らないこと。「バエルをもつ私にさからうか」って、まだバエルの威光を信じられるところに同情の念すらわいてくるレベルです。このセリフはさすがにハッタリのつもりだったかもしれないけれど、それならそれで別のいいかたがあるでしょう。

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 今回の残念だったところその二:オルガが情けなくなったこと。「鉄華団は裏切らない」とか「筋をとおす」とか、これまでさんざんカッコいいことを言っておきながら同盟相手のマクギリスの立場が絶望的になると見るや手のひらを返し、仲間うちで相談したあげくにラスタルと秘密回線を通じてマクギリスとバエルをひきわたすとか言いだしました。情けねー。そりゃラスタルにも「もうすこし骨のあるやつらかと思っていたが」とか言われちゃいますよ。
 まあ命乞いといってもジャスレイみたいに自分のことだけを考えるのではなく、むしろ逆で自分の誇りや命を投げだしてでも仲間を助けたいと思ってのことなので、最悪にカッコわるいわけではありません。しかしそれならそれで最初から徹底的に泥臭くやってほしかった。調子のいいときにはスカしたセリフをはいて、調子がわるくなったら強い相手にヘイコラするというのは、やっぱり見ていて気分のいいものではありません。これは監督や脚本家がものがたり全体の確乎たるビジョンを持っていなかったせいでオルガがワリを食って場当り的にそれっぽいセリフを吐くようなキャラになってしまったのでしょう。
 ああそれと、
オルガ「もうダメだ……」
鉄華団「しっかりしろオルガ。信じてるぜ」
オルガ「わかったよ! もう迷わねえ!」

というのをいったいなんべんくりかえせば気がすむのでしょうか。

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 今回の残念だったところその三:ラスタルまで無能になったこと。せっかくオルガがマクギリスをひきわたすと言ってきたのに、生贄が必要だとかギャラルホルンの権威がどうのとかいってつっぱねました。渡りに船の提案をしりぞけて窮鼠猫を噛む危険をみずからまねくという愚策中の愚策です。
 俺が考えていたのはむしろラスタルのほうからオルガに裏切りをもちかけないかということでした。それでオルガが首をタテにふって万事うまくゆけばそれでよし。オルガが言うことをきかないか、あるいは鉄華団の造反がうまくゆかないかしたら、そのばあいはオルガとの密約(あるいはニセ情報)をマクギリス陣営にリークすればいいのです。こうすればおたがい疑心暗鬼になるし同士討に発展する可能性もあります。そして頃合いをみはからってアリアンロッド艦隊を火星に投入し、鉄華団を相手にせずにマクギリス陣営だけ攻撃すれば最小限の犠牲で勝利を得られるでしょう。ギャラルホルンの権威? そんなもんお得意の自作自演と情報操作でどうにでもなります。マクギリスと鉄華団の危険性と、戦後秩序の恢復の手間ヒマとを天秤にかけたら、前者を重視しなければならないことくらい子どもでもわかると思うのですがね。
 ラスタルがながいことイオクをそばにおいていたのでバカの菌がうつったのか、話のつごうで突発的にアタマが悪くなったのか。たぶん後者でしょう。

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 今回の意味不明だったところ:マクギリスがこの期におよんでなお余裕綽々の態度をくずさなかったこと。なに? バエル柄の上着を着たから身も心もアグニカ・カイエルになったので今度こそギャラルホルンがひれ伏すにちがいないとでも思ってるの?




機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第46話 「誰が為」 

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「おまえ……消えろよ」
「だからさ……ごちゃごちゃうるさいよ」
「へえ……まだ生きてる」


 いくら相手が敵パイロットとはいえ、主人公が瀕死の女にかけることばがコレかよ! しかしこれが三日月の正常運行です。ホントにキャラがブレないなミカ!

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 ホタルビが自爆してチャフが広範囲にまきちらされたおかげでアリアンロッド艦隊はいわば目かくしされた状態になりました。もはや撤退すべき状況なのにマクギリスとガエリオの一騎打はまだつづきます。マクギリスはなんかヤンデレじみてきたガエリオの機体のランスをたたきおとすもののアルミリアのせいで受けた手傷がたたってガエリオにやられそうになります。「アルミリア……まったく、こまった女だ」というセリフからマクギリスがアルミリアを幸せにするといったのは真実だったことが察せられます。

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 マクギリスとガエリオのあいだに割ってはいった石動は瀕死の重傷を負いながらもマクギリスに撤退するよう進言し、ガエリオには自分がギャラルホルンに属していても後ろ盾のないコロニー出身者であること、自分のような立場でもマクギリスのもとでなら夢を見られたこと、それはボードウィン家のあなたにはわからないことだと言って宇宙に散りました。とはいえガエリオも昔はともかく今では主流に属さない者の悲哀を知る身であり、だからこそマクギリスが石動に見せた夢はまやかしだったとつぶやきます。
 正直なところ石動の夢よりもガエリオの言いぶんのほうが妥当性がありそうです。ここんとこマクギリスは加速度的に知能指数が減退中なので、いくらバラ色の未来を提示されたところでマクギリスがそれを現実にするのは不可能であり、しょせんは絵に描いた餅にすぎないだろうからです。
 まあ奇跡的な大逆転の目がないとはいいませんよ。これまでマクギリスにふりかかってきた知能指数減退の呪いが最終回まぢかでラスタル陣営に転嫁されたらむこうが勝手に内部分裂をおこして自滅気味に敗北してマクギリスと鉄華団が大勝利という御都合主義120%のラストの可能性だってのこっているのですから。いまの制作陣のスカタンぶりを見れば。

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 鉄華団のさまざまな人間模様。新入りのリーゼントは自陣営の劣勢への不満タラタラで鉄華団をやめたほうがいいのではと口にし、ハッシュやデカブツは聞く耳もちません。帰るべき家があり、学校にかよえるくらいには裕福な出身のリーゼントとはちがって鉄華団のほとんどのメンバーは帰る場所などないのでした。
 そして新入りどもよりもさらに苛酷な半生をあゆんできた昭弘は、おなじヒューマンデブリで片腕をなくしたデルマに「ありがとう。おまえとこうして話ができることがうれしい。生きのこってくれてありがとな、デルマ・アルトランド」とやさしいことばをかけました。昌弘といいアストンといいラフタといい、自分が愛した人はみんな死んでしまう昭弘だからこそのセリフです。
 しかしそれはそれとして。

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「なんか、変りました?」
「え?」
「いえ……」
「?」


 やったのか? やったんだな! これはきっと最終回はアトラが三日月との子を抱きながら火星の空を見上げると鉄華団の面々の顔がうかぶエンドになるでえ。

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「なあ、やっぱヤマギってよお。俺のこと、好きなんかな?」
「はぁ? なに言ってんだよおまえ、いまさらか」
「あやっぱ? いやそーかなーとは思ってたけど、俺ら家族だろ? 身内でどーとかピンとこなくてよ」
「あぇ? そういう……」


 ┌(┌^o^)┐ホモォ...
 シノが思ったほどには難聴鈍感主人公キャラしてなかったのはいいのだけれど、なんだこれは……たまげたなあ。ヤマギがシノに非生産的な欲情を抱いていたところで話の本筋にはなんの関わりもありません。こういう描写って脚本家の自己満足と腐女子へのサービスのほかになんか意味があるのですかねえ。
 そしてラストで三日月とオルガが例によって例のごとくおたがいの気持を固めあう(ただし具体的な善後策は講じない)やりとりののちにCパートで主人公サイドをさらなる不運が見舞いました。

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「どういうことだ。われわれのアーレスへの入港を許可しないとは。きみは自分の立場がわかっているのか、新江本部長」
「あなたこそ、ご自身の立場がおわかりになっていない。ギャラルホルン内におけるあなたの地位は、すべて剥奪されているのです。マクギリス・ファリド、もと准将」


 きさまはクビだ! マクギリスゥゥゥ―――! もうおれの前に二度とそのツラ見せるんじゃねーぜ、この変態がッ! ざまあ~~みろッ byどこぞの発明王




機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第45話 「これが最後なら」 

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「鉄華団が走りつづけた道のはてが、あがりが見えてんだ。アリアンロッドのラスタル・エリオンって野郎をやれば、俺たちの未来はかわる!」
「わかってるよ!」
「切った張ったの世界はこれで最後だ。そっからさきは、女だろうがカネだろうが、思うがままだ!」
「いねえしいらねえ!」


 昭弘のセリフに同情の念を禁じえません。
 そしてオルガのハッパのかけかたには一抹の悲哀を感じます。火星の王とかあがりとか、鉄華団をひっぱってゆくための目標をかかげながらも、その実体を説明するだけのことばをオルガはもちあわせていないし、そもそも具体的な理解もできていません。だから女だのカネだのとオルガにふさわしからぬ卑近なシロモノを持ちだしてくるしかなかったのです。

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 ラスタルにバルバトスをとめるよう直々にたのまれたジュリエッタは格上の三日月を相手に善戦します。マクギリス陣営は鉄華団がいちばんマシな戦力で革命軍は練度がひくく、おまけにほかの部隊はあてになりません。対するラスタルはただでさえ圧倒的に優位であるのにダメ押しの策をもちいてきました。

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 革命軍にスパイをまぎれこませてわざと自軍に禁止兵器のダインスレイヴをうちこませ、それを口実にあらかじめ用意しておいたダインスレイヴの大量投入によって戦局をさらに優位にもってゆきました。なおスパイは口封じのために自決させるという手のこみようです。目的は手段を正当化するというマキャベリズムのお手本みたいなやりかたで、ここまで堂々と卑劣かつ効果的なことをやられては腹が立つよりも感心するほかありません。

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 ダインスレイヴの一斉射撃で革命軍は全戦力の半数が壊滅し、鉄華団もシノが被弾してホタルビは火器管制が機能不全におちいりました。
 しかし誘導ミサイルでもないのに、このバカみたいに広いうえに三次元の宇宙空間で、艦船はおろかモビルスーツにまであててしまえるダインスレイヴの射撃精度の高さといったらありません。10式戦車の射撃統制装置が百均の電卓に見えるくらいに超高性能のコンピュータをつんでいるのでしょう。ダインスレイヴのおそろしさは破壊力もさることながら、それ以上に命中率の高さにあります。
 それはさておき、この圧倒的不利な状況下、マクギリスのうった逆転の一手とは!?

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「革命は終っていない!
 諸君らの気高い理想は、決して絶やしてはならない!
 アグニカ・カイエルの意志は、つねに我々とともにある!
 ギャラルホルンの真理はここだ。みな、バエルのもとへつどえ!」


 具体的な根拠ゼロの、ものすごくフワフワした内容の演説でした。今回のマクギリスは革命軍の練度がひくいと知りながらアリアンロッドの集中攻撃にろくな対策をたてていなかったり、ギャラルホルンの自作自演体質を知りながらダインスレイヴみたいに巨大で目だつ武器をかかえたモビルスーツが革命軍に近づくのに予想も気づきもしなかったりと、アホなところがめだちます。前回バエルを手にすればギャラルホルンは意のままに動かせると思いこんで足もとをすくわれたのは、そのあまりにも悲惨な過去ゆえに生来の聡明さがくもったのであろうと好意的に解釈したけれど、こういう実務的なところで無能をさらけ出されては擁護する気がおきません。
 てーかこのアニメ、登場時や安全圏内だとさも有能で狡猾で一筋縄ではゆかないような雰囲気をかもしだしておきながら、いったん不利になったらとたんに化けの皮がはがれる連中が多すぎます。蒔苗のじいさまやマクマードの親父さんはいまのところ大物風をふかせているけれど、たぶん追いつめられたらこれまでの無能どもとにたようなリアクションをとるにちがいありません。ラスタルがそんなことにならないことを今からねがっておきます。
 で、そのマクギリスのところへ因縁のガエリオがむかってきたものの、石動がわってはいったのでマクギリスは残存勢力をまとめるためにその場を去りました。のこされたガエリオと石動はガンダム名物パイロット同士の会話をはじめます。

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「なぜマクギリスにつきしたがう。あの男は、君を友とも仲間とも思っていない」
「わたしはそんな感傷的な関係を、准将に求めてはいない!」
「愛をささげた女すら道具にした男だ!」
「わたしの願いはただひとつ、准将がつくりだす未来を見ることだ!
 その礎になれるというのなら、それは本望というもの!」

「人がここまで愚かになれるとは!」


 ガエリオと石動の言いあいについては前者に共感します。石動は一見したところマクギリスの理想のためなら自分の命をなげうつ覚悟の持主で、この要素だけなら好みのキャラクターなのだけれど、これまで石動がどういう人物なのかがろく描写されなかったためにマクギリスの腰巾着でものすごく薄っぺらな男に見えるのにくわえて、マクギリスのつくりだす未来とやらがぜんぜん具体的な姿をもって説明されていないため、そんなシロモノに命をささげてしまうような男はただのアホと見えるばかりです。マクギリスの吹きならすハーメルンの笛におどらされる革命軍の有象無象とたいしたちがいがありません。
 しかしだからといってガエリオに心から感情移入できるかと問われれば首を横にふるしかないのが悲しいところです。石動とのやりとりとか、このあと舞いもどったマクギリスに対してのガエリオは、言うなれば自分をフッた男に内心では未練タラタラで、口では反発しつつも実際はヨリをもどしたくてしかたがないのに、そこへ元彼の今カノがあらわれたものだからダダをこねている、とそんな感じがプンプンしてまことに女々しい。前々回のカッコよさがウソのようなみっともなさです。ホントこのアニメは話がすすむとキャラの格がさがってばかり。鉄血スタッフは『キン肉マン』の今のシリーズを正座して百ぺん読みかえすべし。
 さて鉄華団です。こちらはマクギリスにくらべりゃナンボか実効性のある手をうちました。シノがヤマギとホモくささ全開でイチャついたあと機能不全のホタルビの頭に四代目流星号をのっけてダインスレイヴでラスタルをねらいうちすべく敵艦隊のド真ん中へつっこんでゆくというものです。こんなんでもマクギリスにくらべりゃナンボかマシなのだからマクギリスの無能さがきわだちます。
 で、特攻。

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 ミス! ダメージをあたえられない!

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「シノちゃんここで外すー?」

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「シノちゃんと呼ぶなあ!」

 シノの名誉のためにことわっておくとホントなら命中できていたはずだけれど射撃の瞬間にジュリエッタの機体の蛇腹剣で照準を狂わされたために長蛇を逸したのです。マトのほうから当りにきての撃破数一の桃ちゃんとはちがうのだよ、桃ちゃんとは!
 ところでネットの感想を見るとシノが無駄死にだとか脚本家にアホな殺されかたをしたとかいう意見が多い。俺はそうは思いません。敵のアリアンロッドは戦力も上、狡猾さも上で、鉄華団は絶体絶命の窮地に立たされてからの一発逆転に賭けたわけで、そんなバクチがそうそううまくゆくわけねーだろという気分なのです。シノが戦果ゼロで死んだのは残酷ながらも妥当な結末でした。視聴者にとってシノは第一期からのつきあいのふかいキャラではあるものの、巨視的に見れば反乱軍に助勢した地方の傭兵部隊の一パイロットにすぎず、それが現状世界最強の正規武装組織の事実上のドンとさしちがえたのでは、ギャラルホルンからすればやってられません。シノの特攻はあのばあいあれしか道がなかった。それはそのとおりです。しかしそれがうまくゆくかどうかはまた別問題なのです。
 つまり俺が何をいいたいのかというと。

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 「こわくない、こわくない!」と自分に言いきかせるアトラがガオガイガーの華ちゃんみたいでかわいかったということです(ぉ



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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第44話 「魂を手にした男」 

【悲報】バエル、錦の御旗にならなかった

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 前回のレビューで「三百年も封印されていたような機体をまえぶれもなしにもちだしたところで心からマクギリスにしたがおうと考える者はすくないのではないでしょうか」ということを書いたところズバリ的中しました。ラスタルは一顧だにせず、デブやジジイのセブンスターズは中立を主張します。きわめて妥当な展開ではあるものの、おかげでマクギリスがずいぶんなアホになってしまいました。
 とはいえアホといいきるのはさすがに酷だと思いなおしました。かつてこの世の闇のいちばん深いところではいずりまわっていたころ、アグニカ・カイエルの物語を知り、神聖不可侵の光が頭上にかがやく思いがしたのでしょう。これさえ手にいれられれば自分でも幸せになれる、という思いこみがマクギリスの目をくもらせたのです。マクギリスはいわば不幸せなロマンチストです。
 いっぽうラスタルは自分の生れにもまわりの環境にもぜんぜん疑問をもたないタイプです。ギャラルホルンの善悪などそっちのけでひたすらに自分の力を扶植し、目のまえの敵をたたきつぶす、そういう現実的な行動にのみ価値を見いだす男であってアグニカ・カイエルみたいなおとぎ話は一顧だにしません。こちらは幸福なリアリストといえましょう。
 不幸せなロマンチストと幸福なリアリスト。こう書くとマクギリスは分が悪いなあ。そしてそれはそんな男に自分と仲間の命をぜんぶ賭けるはめになったオルガもまた同様です。

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 くやしい……! でも……愛しちゃう!(ビクンビクン)
 というわけで兄を殺そうとし自分をいままでずっとだましてきた男のことをどうしても憎みきれないアルミリアでした。個人的にはマクギリスもガエリオもラスタルもみんな大の男なのだから地獄の底で憎みあい殺しあうような目にあっても一向にかまわないのだけれどアルミリアみたいな小さな女の子が悩み苦しむ姿を見るのはつらい。

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 ライバルや妹におくれをとるまいというつもりなのかどうかは知らんがガエリオはガエリオでジュリエッタとよろしくやっていました。でもさあ、変態マスクだったころからシコシコ好感度をあげていった女の子と仲よくするなとはいわないけどさ、もう正体をバラしてしまったんだからすこしは実の父親や妹のことを心配してくれよガエリオ。つーかまっさきに考えるべきはパパンとアルミリアの救出と保護じゃないのかねえ。ふたりとも事実上マクギリスの人質なのだから。

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「ラスタル・エリオンと、彼のひきいるアリアンロッド艦隊は、ギャラルホルンでも独自の地位を築いている。だが、各当主の戦力をまとめれば、かなわぬ敵ではないと考えていた。なにより、われわれには君たちがいる。多少の被害があぶべら!」

 さすがオルガ! おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる! あこがれるゥ!
 さてマクギリスは錦の御旗のもとに手にいれられるとふんでいたセブンスターズの戦力がのきなみ中立宣言したので自分と鉄華団だけでアリアンロッド艦隊と戦うことになりました。しかしアリアンロッドのラスタル陣営はかれのみならずセブンスターズの三家を擁する一大戦力です。『ワールドトリガー』でたとえるならA級一位の太刀川隊みたいなものです。ラスタルのエリオン家が太刀川さんでガエリオのボードウィン家が出水先輩、そしてイオクのクジャン家はもちろん唯我!
 ……なんだかマクギリス陣営に強烈な勝ちフラグが立った気がするぞう。


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「あと一回だ」

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「あと一回。これが最後だって」

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「あと一回やりゃあ上がりなんだ!」

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「先っちょだけ! 先っちょだけだから!」

 あと一回あと一回とぜんぜん信用ならないことを連呼するものだから同じく信用ならないセリフをつい捏造してしまいました。まあアトラのことだからもし三日月にうえのようなことをいわれたら先っちょのみならず根もとまでカムインカムイン最後までオールオッケーバッチコイなのは確実なのですがね!
 次回のアバンが三日月とアトラのすっぽんぽんの事後シーンからはじまったとしてもわたしは一向にかまわんッッというかのぞむところだ!

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