今週のジャンプ一コマレビュー 2009年49号
前回に書いたように『AKABOSHI』が約半年の連載に終止符を打ちました。つーか編集部に打たされました。最後の最後で生辰綱強奪の面子とか盧俊義・燕青の主従とか楊志とか李逵とか、作中で未登場だった『水滸伝』の有名な登場人物たちをザラザラッと出していたのが作者のものすっごく未練タラタラな心情を表現していてステッキーでした。
この作品の敗因を考えるに、少なくない数の登場人物が遼の鉄騎兵の馬蹄に踏みにじられて全滅してしまえと願わせるほどに不愉快な性格をしていたことが第一に挙げられるでしょう。次に、原作があらゆる意味で巨大すぎました。登場人物が数百人にのぼる有名古典作品を新人がリファインして描くのは荷が勝ちすぎると編集部は危ぶまなかったのでしょうか。さらに絵がゴチャゴチャして見づらかった。ラノベの挿絵みたいにときおり見かけるくらいならまだしも、二十ページ近くの漫画で描かれたのでは読む方が疲れてしまいます。天野先生にはいい意味での手の抜き方を会得してほしい。
屍に鞭打つようなことばかり書いていても非建設的なだけなので長所も書いておきましょう。天野先生の魅力は絵にあります。個人的にはそれほど好きな絵柄ではないものの、ネットの評判を見るとわりと高評価でした。いい原作がつけば化ける可能性を秘めています。ジャンプ編集部は今回の連載で天野先生にポスト藤崎竜たらんことを期待したのでしょうが、はっきりいって第二の小畑健を目指した方がいいと思います。
『ONE PIECE』ではまさかまさかの裏切りが白ひげの体を貫きました。
サブタイトルにも出て来た大渦蜘蛛スクアードの行動は、さてどのような動機に基づくものなのか。彼が本気で裏切ったのだとすれば白ひげは部下を心服させられなかったわけなので貫目が下がって嫌な気分です。しかし白ひげ海賊団を守るためにあえて自分が嫌われ役を買って出て白ひげとエースを切り捨てたのだと考えると、それはそれでアリとも思えます。ドフラミンゴに操られているという線は、彼の能力の効果範囲が白ひげに悟られないほどに広いものだとすると強力すぎるので除外します。クロコダイルと戦っている上に他者を操るような器用な真似ができるとは考えにくいし。ラストの見開きで驚いていたのは白ひげ海賊団やルフィたちで海軍のキャラは出ていなかったのでセンゴクの仕込みだったと考えるのが順当のような気がします。
『ぬらりひょんの孫』ではゆらの召喚した“破軍”が子孫のピンチなのに戦ってくれません。助け船の答えを出してくれたのは生前も死後もいいとこ取りの秀元でした。“破軍”は術師の力を限界まで増幅するものだったのです。
上の画像はイメージであって実在の作品・キャラクター・どこぞの漫画を描かない漫画家などとはいっさい関係ありません。
四百年間ずっと羽衣狐に思われていた……だと……? それがたとえ負の感情だとしても、なんと妬ましいことか……! きっと初代ぬらりひょんは秀元よりももっと強烈に思われているに違いない。それが彼の孫で若いころの彼に瓜二つのリクオと出会い、憎さあまって可愛さ百倍、くるっと反転して恋愛感情に発展したら俺はリクオへの殺意を抑えこめる自信がありません。
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- [2009/11/05 00:30]
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今週のジャンプ一コマレビュー 2009年48号
ネットのフライング情報によれば『AKABOSHI』が次回で最終回を迎えることが決定したようです。これで天野洋一先生は『OVER TIME』に続いて二回連続で短期打ち切りを食らったことになります。いやまいったね、ははは。
入れ替りに二本の新連載が始まるようなので『AKABOSHI』の他にもう一つの不人気漫画が切られるのでしょう。おそらく連載順のドンケツ御三家から選ばれるのでしょうが、だとすれば『鍵人』がアウトになる可能性が高い。『めだかボックス』は原作に人気ラノベ作家を講談社から引っ張ってきての連載なので、編集部としてはアンケート結果が低迷していてもなかなか切るわけにはいかないはずです。たぶん『タカヤ』くらいは連載が続くんじゃないでしょうか。
『ONE PIECE』ではルフィが鷹の目のミホークを前にして主人公にあるまじき卑劣な振舞をやってのけました。
人間バリアー! まさに外道!
『トリコ』のセンチュリースープ獲得の依頼人カーネル氏は本人が極寒の地アイスヘルまで出張ってきたのではありませんでした。本人そっくりの遠隔操作ロボを動かしているのか、あるいは立体映像装置を使ってその場にいるように見せかけているのか。
どちらにしてもカーネル氏が苦労もせずに利益だけを貪ろうとする、少年漫画的な意味でのゲスな企業家のフラグが立ったのは残念でした。この手のステレオタイプの金持には正直なところ飽きが来ているので、カーネル氏は金持なりの矜恃と信念を持ってセンチュリースープ獲得に邁進していてほしい。
ツンドラドラゴンをツンデレドラゴンと読み間違えた人は手を挙げなさい。はーい。
『ぬらりひょんの孫』はセンターカラー。ジャンプ編集部の『ぬら孫』への扱いが目に見えてよくなってきています。あ、カラーには雪女も羽衣狐も描かれていなかったのでキャプ画像は貼りません。面倒くさい。
破軍発動! 秀元がガイコツの死神たちに導かれて昇天しているように見えるのは目の錯覚です。第六十五幕を読み返してみると、四百年前に花開院の先祖が破軍で召喚されたときはみんなガイコツ姿だったので別に間違ってはいないのです。違和感の原因は一人だけ生前の姿をとどめいている秀元です。陰陽師としての力が別格だからでしょうか。
『保健室の死神』が『To LOVEる』の後釜に座らんとして『あねどきっ』に白い手袋を投げつけました。
四人の美人姉……だと……? しかも『あねどきっ』みたいなあねもどきではなくて正真正銘の姉……だと……?
もうこうなったらいっそのことストーリーを第一部完みたいな感じで適当なところで切り上げて、その次の回から『保健室の死神 -夜明けの炎刃王-』とタイトルを変えて妹尾家を中心にしたコメディとして仕切り直したらいいと思います。そして作中もっとも読者人気の高くなった姉は弟と実は血が繋がっていなかったという新事実が発覚してめでたく結ばれる、と。ちょうど四姉妹の名前に四神を採用したので都合よく打ち切りフラグが立っていることですし(ぉ
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- [2009/10/27 23:16]
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今週のジャンプ一コマレビュー 2009年47号
今週のジャンプをひととおり読み終えて、なにやらひどく物足りない気がすると思ったらワンピが休載でした。看板漫画がちゃんと看板漫画として機能している良雑誌、週刊少年ジャンプ。
『トリコ』のオリジナルのセンチュリースープの正体は天然素材ではなく、数多くの食材の出汁でした。といって美食家が食材を選んだり量をブレンドしたりはしていない偶然の産物です。まるで闇鍋だな。
新キャラの所属する組織・グルメ騎士のメンバーは崇高な精神の持主だそうです。馬上の高みから人を見下しながら挨拶するガキのどこが崇高な精神の持主なんだ。
ガララワニの赤ん坊の肉がメインディッシュなのに捕獲レベル6のグランドシャークに挑む勇気! おのれの身を危険にさらしてでも部下の命を守ろうとする義侠心! 歯が立たないと見るや一目散に撤退する冷静な判断力! ゾンゲ様ッ! おまえの命がけの行動ッ! ぼくは敬意を表するッ!
『ぬらりひょんの孫』では最初のページに雪女が出て来ました。
妖怪と陰陽師との一大決戦の合間にほのぼのと茶ぁしばいているのだから緊張感を殺ぐことはなはだしい。だが雪女なのですべて許す。
一方ゆらは珍しくドジっ娘属性を発動せずに式神を同時に四つ使役し、その才能を周囲に見せつけました。ちなみに貧狼・武曲・禄存・巨門そして破軍は北斗七星の星の名前なので最終的にゆらは七つの式神を扱えるようになるのでしょう。
変態シスコン兄ちゃん、頑張るの図。この手の主人公でもライバルキャラでもラスボスでもない第三者的実力者のバトルは勝敗の予想が立てられないし、竜二みたいに力押しではなく頭脳とトリックを駆使するキャラの戦いは個人的に好みなので、次回がものすごく待ちどおしい。雪女と羽衣狐を抜きにして純粋に漫画として『ぬらりひょんの孫』を楽しめるのは久しぶりです。本当にこの漫画のファンなのかよ俺。
『Akaboshi』と『鍵人』が今週のジャンプで同時に回想シーンに入りました。

ヤツら
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- [2009/10/20 23:46]
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今週のジャンプ一コマレビュー 2009年46号
今週のジャンプの表紙のナルトのラーメンをすすりながら上目遣いにこちらを見上げてくるニヤケ面はウザくてキモくて生理的嫌悪感が澎湃と湧出してきます。
こいつの人中に渾身のつまさきキックを食らわしてやりたいんですがかまいませんね!
まったく、ナルトはサスケの股間の極太麺でもすすってりゃよかったんだ。
『ONE PIECE』ではルフィの前に“鷹の目”が立ちふさがって今まさに激突せんとしたところで次回へ続き、しかも来週号のジャンプでは休載と、読者を生殺しの目にあわせてくれました。
集英社は尾田先生に映画の仕事とかを回さず週間連載だけに全力投球できるようにすればいいのに。
さてルフィの“鷹の目”対策を考えるに、もっとも合理的なのはバギーをぶつける作戦でしょう。バラバラの身の能力に剣は通用しないので“鷹の目”はバギーには決して勝てないのです。……彼我の能力を鑑みれば当然の案を導いたはずなのに、自分がものすごく間違ったことを書いてしまった気がするのはなぜだ。
『トリコ』の今回の舞台はギルガメッシュの酒場みたいなバー。そこでは一癖も二癖もありそうな連中がセンチュリースープ捜索の依頼人を待っていました。それなのにワクワク感がゼロだったのはどれだけ新キャラが出てきてもトリコの強さには誰も及ばないであろうことは容易に察しがついたからでした。これがワンピのシャボンティ諸島でのルーキー勢揃いシーンだとその先の展開にスゲェ期待が持てたのに。作中最強クラスのキャラが主人公というのも良し悪しですな。
トリコの名前どころか四天王のことすら知らないゾンゲ様は今でもトリコに対等の口をききます。盲、蛇に怖じずとはよくいったもの。しかしおかげで周りから大物なのではないのかと勘違いされます。お前はワンピのバギーか。
『ぬらりひょんの孫』では長く寂しい時を経てようやく雪女が再登場を果たしました。
御覧の通り雪女が再登場を果たしました。大事なことなので二回いいました。
前回、雪女が奴良組にいなかったのは清十字怪奇探偵団が京都へ妖怪旅行に出かけると知ったからでした。本当なら奴良組の中で誰よりもリクオと再会したがっているはずなのに、リクオの意を汲んであえて清十字怪奇探偵団を助けるために京都に向ったのです。なんてよくできた嫁なのでしょう。おのれリクオもげろ。
そして天才陰陽師が反逆者になったところで引き。
羽衣狐の魅力に自ら頭を垂れて永遠の忠誠を誓ったのですね、わかります。
『めだかボックス』の世界では人間は通常・特例・異常の三タイプに分けられ、サイコロをたくさん振ったら変な出方をするのが異常だそうです。だったら『魁!!男塾』の鬼ヒゲは勝利賽子を振ったらカラスに咥えられ、飛燕の鶴嘴千本でカラスの羽を貫いてサイコロが落ちてきたら二つに割れて断面が天を向いていたので、異常を通り越して超常ですね。
「俺は人間が大嫌いだ!
ただしおっぱいは大好きだ」
死ねばいいのに。
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- [2009/10/13 22:33]
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今週のジャンプ一コマレビュー 2009年45号
『ONE PIECE』では我らがキャプテン・バギーが『カメレオン』の矢沢永吉みたいになってきました。
単純な実力では子分の誰よりも劣っているのに野心だけは人一倍で、持って生れた運と口先三寸でトップに昇り詰めようとするあたりが激似です。『カメレオン』では終盤に入るとヤザワが実は天才キャラだったという後づけ設定を加えられて大いに興を殺がれたのでバギーはこのまま一ミリも強くならずに(←ココ重要)悪運とハッタリだけでカリスマを維持しつつ世間を渡っていってほしい。
九蛇の女帝、自らの立場を顧みずに愛しい人を救うの図。ハンコックがびっくりするくらい何も考えてねぇ!
いやハンコックが自分とこの国民のことなんてほとんど意にも介していないことは知っていたけれどインペルダウンでは自重していたから今回も周囲の目を欺きつつルフィに手助けするのかなと漠然と考えていたら全然そんなことはなかったので吹いたのです。恋は盲目っていうのにもほどがあらぁな!
『トリコ』。節乃食堂がありふれた大衆食堂の装いなのに店を開くのが月イチなのは食材の気分に従って料理を作っているからでした。いやよかった、セツのんが外ヅラだけは庶民派を気取りながら腹の底ではセレブしか相手にする気がないというゲスではないという設定であって本当によかった。『トリコ』は嫌いになるには惜しすぎる漫画です。
実はセツのんのセンチュリースープは模造品で、百年前にノッキングマスター次郎が汲んできた自然界のセンチュリースープを再現するためにつくられたものでした。前回リアクションが薄めだったのはこのせいでもあるのかな。しかしトリコ世界では基本的に美食屋は料理人に優越するというスタンスが崩れていないのが残念です。
今回のミッションは、当然やって来るであろう美食會の刺客との戦いも楽しみですが、それ以上に小松の成長フラグが立っているのが期待大。さすがはしまぶー、読者を飽きさせないように工夫する腕前は堂に入ったものです。
個人的には小松がセンチュリースープを飲んだ後、セツのんのスープに欠けている食材を発見した上でさらにオリジナルの要素を加え、小松が大器であることの片鱗を見せてほしい。そんでセツのんが「ワシはセンチュリースープの味を再現することしか頭になかった……しかし小松くんはセンチュリースープを超えることを考え、そして実現しおった! 老兵は死なず、ただ去るのみかも知れんの……」とか新しいグルメ時代の到来を感じさせるセリフを呟く展開を希望。
『ぬらりひょんの孫』ではリクオが遠野妖怪を引連れて奴良組に帰って来ました。
つららはどこだ。つららのいない奴良組などはただの烏合の衆、肉抜きのステーキ定食も同然じゃ! おのれ椎橋先生、このような姑息な手段を使ってまで羽衣狐を人気投票で一位にしようと企んでいるのか……!
『黒子のバスケ』ではBL三角関係が成立しました。この漫画が腐女子の方々に人気が高いというのも頷けます。
カトブレパス時代とはずいぶんと絵柄が変って田島昭宇っぽくなった『鍵人』ですが、ラストの見開きを見てくれ。こいつをどう思う?
すごく……
さて何話か前のなんとか将軍のときと同じように主人公が正体不明の精神論でご都合主義的にパワーアップして聖神邪みたいな顔のライバルキャラに向って「最初に倒す鍵人はてめーだ」と見得を切りました。ときどきでいいから思い出してください、炎帝デネブ様みたいな鍵人がいたってことを……
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- [2009/10/06 23:32]
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